MotoGPとは、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が管轄する2輪車における世界最高峰のスプリントレースである。正式な日本名はロードレース世界選手権。
かつては様々な形式のマシンが活躍していたが、現在では各メーカーとも似たような様式のマシンをリリースしている。
概要
排気量別にクラス分けが成されている。
現在では最高峰クラスであるMotoGPクラス、排気量600ccで厳しいイコールコンディションが敷かれている一方で、それ以外の箇所では個性豊かなではMoto2クラス、排気量250ccで若手ライダーおよびチームの育成を目的としたエントリークラスであるMoto3クラスに別れている。
いずれのクラスも、スーパーバイクのように公道走行が可能な市販車の競技用モデルで参戦することはなく、参加するチームはメーカーやフレームビルダー等からスプリントレース専用に開発されたマシンを購入して、レギュレーションの範囲内で改良を施して参戦することが一般的である。
かつては、大小様々なメーカー直属のワークスチームが、その威信を掛けて文字通り手段を選ばない仁義なき戦いが繰り広げられていたものの、現在もワークスチームによる活動は行われているものの全盛期ほどの勢いは見られない。
かつては500ccというクラスも存在したが、2ストロークと4ストロークでレギュレーション上の性能調整がアレだったため、殆どのチームが2ストロークエンジンを採用した。
しかしながら、パワーバンドが狭く、またある一定の回転数から急激にパワーが上がる(レーシングエンジンと言うことを考慮しても)扱い辛いエンジンが殆どであり、車重130kg、馬力は推定で200馬力以上出るという危険極まりない代物であった。
現在でも、最高峰クラスであるMotoGPクラスのマシンは、電子制御化が格段に進んでおり、なおかつタイヤやブレーキ、サスペンションなどの性能も大幅に向上したことから、ひと昔前のマシンより格段に安全性が上がっているものの、外殻に覆われていない状態の人間が時速350km以上出る乗り物に全がってスロットル全開で走るというモータースポーツはクレイジーと呼ぶ他に無い。
なお、最高速度で走るとハンドルが左右に振られはじめ、時間の経過とともに振動が激しくなる「ウォブル」という現象が発生するが、どうにかして押さえつけて走るのだという。