概要
FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が管轄する、2輪車における世界最高峰のスプリントレースである。正式な日本名はロードレース世界選手権。
かつては"WGP"の名称で開催されていた。
四輪レースのスプリントレースの最高峰である[[
F1]]と並び称されることが多い。
F1同様一国一開催の原則があるが、MotoGPは人気ゆえスペインとイタリアの開催が異常に多い(2020年のスペイン開催は6回もある)。
また日本でもツインリンクもてぎ、過去には鈴鹿などで開催された。
しかし一番のF1との違いは、日本車メーカー無双状態である点だろう。ここ10年以上はHONDAかYAMAHAしかチャンピオンになっていないような状態である。またSUZUKIもかつては何度もチャンピオンを獲得しており、現在も休止期間を何度か経ながら参戦を続けている。
レギュレーション
排気量別にクラス分けがされている。
現在では排気量1,000ccの最高峰クラスであるMotoGPクラス、排気量600ccは統一しつつシャシーの開発を各チームで行えるMoto2クラス、排気量250ccで若手ライダーおよびチームの育成を目的としたエントリークラスであるMoto3クラスに別れている。
かつては排気量がクラス名になっており、最高峰の500ccクラスの他、350cc、125cc、80cc、50ccまで存在した。
いずれのクラスも、スーパーバイクのように公道走行が可能な市販車の競技用モデルではないのが最大の特徴である。各自開発またはメーカーやフレームビルダーが開発し販売しているマシンを購入して、レギュレーションの範囲内で改良を施して参戦する。
かつては2ストロークと4ストロークが混在していたが、レギュレーション上の性能調整が今ひとつであったため、殆どのチームが圧倒的にパワーのある2ストロークエンジンを採用した。
しかしながら、パワーバンドが狭く、またある一定の回転数から急激にパワーが上がる(レーシングエンジンと言うことを考慮しても)扱い辛いエンジンが殆どであり、車重130kg、馬力は推定で200馬力以上出るという危険極まりない代物であった。
またエコ意識の高まる21世紀に入ると、排気ガスの汚い2ストロークはよろしくないということで禁止の方向に入り、2011年の125ccクラス廃止を最後に2ストロークは姿を消した。
現在のMotoGPクラスのマシンは、電子制御化が格段に進んでおり、なおかつタイヤやブレーキ、サスペンションなどの性能も大幅に向上したことから、ひと昔前のマシンより格段に安全性が上がっているものの、外殻に覆われていない状態の人間が時速350km以上出る乗り物に全がってスロットル全開で走るというモータースポーツはクレイジーと呼ぶ他に無い。
なお、最高速度で走るとハンドルが左右に振られはじめ、時間の経過とともに振動が激しくなる「ウォブル」という現象が発生するが、どうにかして押さえつけて走るのだという。