概要
二次創作における特定の傾向。
自分のオリジナル作品にアニメ・ゲーム等の作品の登場キャラクターを、
刺身に乗っている添え物(パセリ)のような添え物扱いで登場させる事。
原作作品の二次創作(同人漫画など)を作った時に、自身のオリジナルキャラクターを登場させ、そのキャラクターが主軸になるように話を組み上げ、原作の設定や登場人物を不当に扱う等、添え物扱いしてしまう事。
原作が好きな人から見れば、原作の設定(世界観)や登場人物が、オリジナル作品の引き立て役のように扱われること、作者目線でいいように改変される事は、不快以外の何物でもないために、それらの作品傾向を糾弾する蔑称のように用いられていた言葉。
某ジャンルの二次創作者の発言「(原作なんて)パセリと同じさ」「(原作キャラ)は添えるだけ」「(オリジナルキャラクター)が(原作名)からなくなったら何が残るん……なあ……(´・ω・`)」が語源。
これが発展して、一部の閲覧者が以下の解説に該当すると判断した作品を「パセリ」、創作者と愛読者を「パセラー」と呼ぶようになった。
経緯
某ジャンルの二次創作において当時流行していたスタイルは、
起、極めてオリジナル要素の強いキャラクターを主人公として登場させる
承、原作および原作キャラクターの設定をオリジナルに改変する
転、改変した設定や原作キャラクターを用いて主人公を危機に陥れる
結、主人公を活躍させて危機を解決したり、原作キャラクターに罰を与えたりする
といった原作キャラクターを踏み台にしてオリジナルキャラクターを原作の世界観の中で活躍させる内容のもので、これらの傾向を嫌悪する一部の閲覧者は類似した作品をヘイト創作と呼んでいた。
だが本来ヘイト創作とは原作への不満を表現するものであり、原作のキャラクターを意図的に不遇、不当に扱うことを目的としている。しかし、パセリ創作の該当作品の作者はオリジナルキャラクターを贔屓するものの、原作に不満があるわけではないが、表現したいものの違いから扱いが不当になってしまうため、意味の違いから混乱が起きた。(※1)
その時に概要にある「原作キャラクターは、オリジナルキャラクターの添え物である」という趣旨の発言が話題になり、以降そういった作品をパセリと呼ぶ動きが一部であった。
※1、詳しくは「ヘイト創作」参照
パセリ創作と判断される特徴
・オリジナルキャラが登場し、それがよく描写されている
・原作キャラの描写がうすく、違う性格に改変されている
・設定をオリジナルに改変している。この改変要素は他作品から拝借していることもある。
・オリジナルキャラが原作キャラを殺害、私刑、罵倒するなどの描写がある
・コメント欄で作者と読者によってオリジナルキャラへの賞賛と原作キャラへの罵倒嘲笑が繰り広げられている
これらはメアリー・スーや、厳し目、嫌われの変種でもある。
上記の3要素とパセリとの違いは、パセリが原作設定に作者がオリジナルの改変を加える所にある。その為、「パセリ創作は原作の二次創作というより、原作をモチーフにした一次創作だ」という主張も一部にはある。
しかし、オリジナル作品の設定や人間関係を作者が踏襲した上で、オリジナル要素を持つキャラクターを登場させるケースは昔から少なくなく、世界観を崩さず、該当作品のキャラクターにもスポットライトを当てながら仕上げている場合もあるため、オリジナル要素を含む作品を全てパセリであると一蹴するのは相応しくないといえる。
パセリ創作と混同されやすい嗜好および作品傾向
原作キャラsageのないオリキャラ主人公(※2)
お気に入り原作キャラageのためにその他原作キャラsage展開のある2次創作(※2)
リョナ 殴り愛 ぼこり愛 夢小説 BL 作品アンチ キャラヘイト
※2、パセリ創作は自作キャラクターをageるために他者が制作したキャラクターをsageた創作物への名称であるため
※3、傍観夢、嫌われ夢、俺TUEEEはパセリ創作と非常に親和性が高くパセリ創作の温床となりやすいが上記3種=パセリ創作ではないことに注意
パセリ創作とは本当に『パセリ創作』なのか?
上記の特徴に該当する作品があったとしても、それが本当にパセリ創作であるかどうかは閲覧者個人個人の嗜好や見解、受け止め方によって異なって来る。オリジナルキャラクターが登場するだけでパセリと判断する閲覧者もいれば、オリジナルキャラクターを通して原作の世界観を巧みに掘り下げ綿密に描写している、と判断する閲覧者もいることだろう。
過去には閲覧者同士、また閲覧者と作品の作り手との見解の相違からジャンル全体を巻き込むタグ付けに絡んだ大論争が繰り広げられた例もある。(※4)
ピクシブにアップされる二次創作作品にどのような意図が込められているかは、その作品を作り上げた本人にしか断定する事は出来ない。その為、このタグは閲覧者からではなく作品の作り手自らの選択で用いられるのが最も望ましい形ではないだろうか。
※4、詳しくは「とうらぶヘイト創作問題」を参照