系統
トラなどヒョウ属に近いとする考えから剣歯虎、あるいは、ネコなどネコ属に近いとする考えから剣歯猫と呼ばれているが、実際は、ヒョウ属にもネコ属にも特に近くない系統である。
ホモテリウムの遺伝子による分子系統では、ホモテリウムはネコ科の中で最初に分岐した。すなわち、ネコ属にもヒョウ属にも、ネコ科の一員であるという以上には近くない。剣歯虎全体は、現生ネコ科の系統と姉妹群である。
ウンピョウは現生種の中ではサーベル状の犬歯を持つが、ウンピョウ属は剣歯虎ではなくヒョウ属に近縁で、剣歯虎との関係は収斂進化である。
進化と形態
漸新世後期から鮮新世にかけてはマカイロドゥスの類が発展し、鮮新世後期から更新世にかけてはホモテリウム・メガンテレオンなどが現われた。これらの動物の剣歯は、口を閉じた際には下顎にできた鞘状の長いくぼみに収まるようになっていたが、最後に出現した更新世のスミロドンはそうした鞘がなく、剣歯がじかに外に突き出していた。
該当する哺乳類
サーベルタイガー・・・というより、『剣歯虎』という名称が『サーベルタイガー』の和名なのだが。