- ナス科の植物ホオズキから付けられている。花言葉は「偽り」など
- OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する架空の兵器。
- 「サモンナイト」の登場キャラクター。
機体説明
コードネームはガンダムサイサリス(GUNDAM PHYSALIS)。
最強の攻撃力を持つMSとして、戦術核を装備することを念頭において造られた。
一年戦争時において南極条約によって核兵器の使用が制限されていたにも関わらず、一部のジオン高官によって度々使用が目論まれた経験から、有事の際の核報復用兵器として本機の構想が練られたとされる。
当初はMSの機動力を生かすことで敵陣営の中枢を強襲する機体として計画され、徹甲弾、炸裂弾、ビーム攪乱膜散布弾、プラズマリーダー射出用多弾頭弾などをバズーカにて発射する予定だった。
しかし、戦術核弾頭を用いることで壊滅的なダメージを与えるという核装備型MS計画へとコンセプトが変更となった。
結果核兵器の運用を前提とすることになった本機をエギーユ・デラーズは南極条約に抵触するものと批判したが、地球連邦政府とジオン公国との戦時条約である南極条約の効力は一年戦争の終結を以て終了しており、公式上には問題はない(エギーユ・デラーズは一年戦争の終結を認めていないために主張が異なる)。
また、仮にデラーズの主張の通り一年戦争が継続されたものがデラーズ紛争であったとしても、南極条約では核兵器の保有は禁止されていないので本機体の開発には問題は認められない。
開発はフォン・ブラウン市にあるアナハイム社のリバモア工場において同社の第二研究事業部が担当して進められた。
この部署は旧ジオニック系技術者が多く開発に携わっており、ドムの設計思想が反映されているともいわれる。
試作2号機が、いかにもガンダムらしくないフォルムと概念を持つのもこのためである。
なお、同事業部は後に試作2号機の開発データを元に、第2世代MSの奔りといえるリック・ディアスを開発したとされ、機体シルエットやバインダーにその面影を見ることができる。
最初期のトライアル機・Phase1では腕部や腰部、脚部にドムの影響が色濃く残っている。
脚部には熱核ジェットエンジンを内蔵しホバー走行が可能だった。
また、この時点ではコクピットハッチは通常の形状のものが装着されている。
Phase2ではより連邦製モビルスーツよりの外装へと変更され、耐核装備が施されたPhase3を経て宇宙世紀0083年9月18日ロールアウトした。
その後、地上でのテストのためオーストラリアのトリントン基地へと運ばれた。
コンセプトの変更に伴い、ミノフスキー粒子の存在によって核弾頭を確実には誘導できないため本機体自身も爆心地に近づくことを余儀なくされた。
その対策に、例えば、冷却装置を内蔵した専用大型シールド、高温時に揮発して機体を保護する特殊塗料など、耐熱や耐衝撃の処理を施した装甲や構造が組み込まれている。
しかし実際にはこれらの対策を持ってしても、Mk-82型核弾頭の核爆発の衝撃を吸収するには不十分であった。
このように、核弾頭の運用に特化した仕様となっているが、同時に核装備以外の重武装プランも計画されていた。
各部説明
頭部はガンダム試作1号機と同じくツイン・アイを採用しているが、メインカメラやエアインテークに核使用時の熱・衝撃波に耐えうるような対策が施されており、また旧ジオニック系の技術者が多く関わっていた事から通常のガンダムタイプの頭部とは異なる意匠を持つ。
RX-78系にみられる「ヘ」の字型インテークスリットを持たない、いわゆるΖ系のフェイスデザインを初めて採用したものといえる。
核使用時の熱・衝撃波・放射線からパイロットを守るため、コクピットは通常のモビルスーツと比較して強固に設計されている。
コクピットモジュールは外圧に強い球体状となっており、コクピットハッチは何層も及ぶ装甲材と緩衝材によって構成され、放射線の透過を防ぐ。
メインコンピューターを含む電装系は電磁パルスと放射線から防護するためモジュール内に設置される。
強襲用として高い機動力を要求されたが、バックパックには核弾頭を収納するスペースを設けたため、スラスターユニットを背部に併設することができなかった。
そこで通常背部に設けられるスラスターは肩部のフレキシブル・スラスター・バインダーと呼ばれるユニットに設けられることとなった。
ジェネレーターを内蔵し片側3基計6基のバーニアを展開することで、耐核装備のため重量が増した本機でも高い加速力を得ることが可能となっている。
また、重力下ではこれによりホバー走行を行うことが可能である。
このバインダーは独立して可動することでAMBAC作動肢としても機能し、180°の姿勢変換を1.1秒で行うことが可能である。
コクピットは耐熱・耐衝撃処理を施した球型コクピット(全天周囲モニター・リニアシートではない)で、コクピットハッチに設置されたボルトで厳重にロックされる(劇中でもその描写が確認可能)。
非常時には爆裂ボルトを作動させてコクピットブロックそのものを射出し、パイロットを脱出させる。
後のイジェクションポッドと同等の機能である。
脚部はシールドでは十分保護できないため、耐核用の対策が施され、冷却装置も有するため巨大なものとなっている。
機体データ
型式番号 RX-78GP02A
所属 地球連邦軍→デラーズ・フリート
製造 アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態 試作機
全高 18.5m
本体重量 54.5t
全備重量 83.0t
出力 1,860kw
推力 155,200kg
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
武装 60mmバルカン砲×2
ビームサーベル×2
アトミックバズーカ
ラジエーターシールド
ビームバズーカ(本編未使用)
多連装ロケットシステム(本編未使用)
ビームライフル
(スーパーロボット大戦のみ、本編未使用)