機体データ
型式番号 | AMX-002 |
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所属 | ジオン公国軍残党・デラーズ・フリート |
開発 | アクシズ |
生産形態 | ワンオフ機 |
全高 | 76.6m |
全備重量 | 403.5t |
ジェネレーター出力 | 75,800kW |
推力 | 1,938,000kg |
装甲材質 | チタン合金セラミック複合材 |
固定武装 | |
パイロット | アナベル・ガトー |
機体説明
アクシズ製の巨大モビルアーマー(MA)(型式番号:AMA-002 あるいは AMA-X2・AMX-002)。名前はドイツ語で『新たな目標(NEUES ZIEL)』を意味する。一部の資料によれば由来を『新たな時代』とする物もある。
ジオン残党であるアクシズの、その中でもデラーズ・フリートを陰ながら支援してきた派閥によって引き渡され、ガンダム試作2号機"サイサリス"を失った後のアナベル・ガトーがパイロットを務めた。ガトーは百戦錬磨のエースパイロットであったところから、この機体を自在に操る事が出来たと考えられる。
一年戦争から実直にモビルスーツのパイロットのみを務めてきた彼がモビルアーマーである本機に乗り換えた点に関しては判明していない箇所が多い。もっとも、最終決戦直前で乗機が無いと進言して上官から『試運転もしてない試作機』を受け取って出撃、それを十全に乗りこなして大戦果を叩き出したパイロットも居る世界なので、さしたる問題では無かったのだろう。
デザインは羽根をひろげた巨大なアゲハ蝶をかたどったもの。
ショルダーアーマーが前翅、プロペラントタンクが腹節両側の後翅になっている。
見ようによってはジオン公国の国章に見える。本機を見たガトー曰く『ジオンの精神が形になったようだ』。
その巨大な外見に似合わず、機体各所に大型スラスターを持ち、運動性は良好である。
ビグ・ザムと比べて、多数のメガ粒子砲で艦隊を殲滅させるほどの非常識な火力こそ持っていないがモビルアーマーとしては性能・火力に優れた部類であり、その上で稼働時間も長い。
因みに、この機体の設計自体は一年戦争時から進められていたが、物資や技術等の問題から設計が見送られていた。
しかし、アステロイドベルトの豊富な資源や、各種技術の進歩によってようやく建造が可能になったと言う経緯がある。
一方で、アクシズではキュベレイなどのサイコミュ搭載ニュータイプ専用機の開発と競合しており、ニュータイプ専用機の開発が優先された事で本機はデラーズ・フリートに譲渡されたと言う側面もある。
武装
メガカノン砲
ジェネレーターに直結されており、凄まじい威力を誇る。
偏向メガ粒子砲
エネルギーCAPにより連射が可能。
ミサイルランチャー
大型の物が4基、小型の物が24基まで搭載。
有線式クローアーム
2本のクローアーム。ビームサーベルを発振可能なメガ粒子砲が搭載され、格闘戦も可能。
さらに、有線式の攻撃端末として射出することでオールレンジ攻撃が出来る。
サイコミュを用いない有線制御によって、ニュータイプ能力者を持たないパイロットが1名のみであってもオールレンジ攻撃が可能になっており、ニュータイプ能力者以外の操縦では2名のパイロットを要したジオングよりも技術面で優れている。
しかし、それほどの操作をするにはかなりの操縦技術とパイロットへの身体的・精神的な負担が必要となる。エースパイロットのガトーをもってしても負担が重く、使用する度に他の操作(回避機動や他の武装との連携)を並行する事が出来ていない。また、ジオングの有線式ビーム砲と比べて、オールレンジ攻撃と呼ぶには程遠い直線的な軌道が見られる。
物理的なクローとしての格闘能力は高く、ガンダム試作3号機"デンドロビウム"のIフィールドジェネレーターへ突っ込ませてルナ・チタニウム合金の外装を貫通、ジェネレーターの機能を無力化している。
サブアーム
4本の隠し腕。クローアームと同様にビームサーベルを発振可能なメガ粒子砲が搭載され、こちらでの格闘戦も可能。
Iフィールドジェネレーター
ガンダム試作3号機"デンドロビウム"のメガビーム砲をも防げる。
劇中での活躍
アクシズ艦隊からの補給として受け取り、地球への落下ルートに入るコロニーを地球連邦艦隊の攻撃から護衛すべく現地に向かった。
その中でコウ・ウラキのガンダム試作3号機"デンドロビウム"と死闘を繰り広げ劣勢に追い込むものの、シーマの裏切りにより指揮官のデラーズを殺害された旗艦グワデンのブリッジを破壊。その後はバスク・オムによるソーラ・システムⅡを阻止しようとする。
コロニーの軌道修正後のウラキとの一騎討ちの最中、ソーラ・システムⅡ照射の第2射により双方甚大なダメージを負い、戦いは有耶無耶になった。
その戦い様はさながら怪獣大決戦である。
その後コロニーが阻止限界点を超え、目的を達成したノイエ・ジールは部下の退路を開くべく数多くの艦艇を屠っていき、最終的にサラミス改級のブリッジに特攻、爆散した。
関連動画
バリエーション
ある意味では、この機体が本機や後述のモビルアーマーたちの始祖的な存在と言える。
MSサイズで本機のニュータイプ能力者以外で使えるオールレンジ攻撃が可能なMS。実用化しようと研究されていたが、最終的にインコムに立場を取られてしまった。
『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』に登場する巨大モビルアーマー。本機や逆襲のシャアのα・アジールの原型になったともいえる。
Gジェネレーションシリーズに登場する本機の発展型。ニュータイプ能力者以外で使えるオールレンジ攻撃を棄てており、サイコミュによる制御に割り切っている。
本機と同じAMA-Xの系列に含まれるサイコ・マシーン。サイコ・フレームを使っている。
型式番号AMA-100。ガンダム・センチネルに登場する。一応はノイエ・ジールの系譜なのだが、その姿は大型メガ粒子砲がMAの体裁を取ったと言ったほうが近い。作中人物にはその姿を「教会の尖塔のようだ」と連想されている。
立体物
1/550スケールでHGメカニクスというブランドで立体化されており、ビームサーベル、リード線による腕の射出、差し替えによりサブアームの展開が再現されている。
また同スケールのガンダム試作3号機"ステイメン"とザクF2型が付属している。
残念ながらライバル機のガンダム試作3号機"デンドロビウム"と異なり1/144HGUCでの立体化はされていない。
BB戦士でもラインナップ。劇中同様のギミックが再現されており、有線式アーム・クローはリード線を介することで再現可能。
ガシャポンSDガンダムフルカラーシリーズにラインナップ。 ※現在、入手困難
外部出演
『スーパーロボット大戦』シリーズでは大抵は敵ユニットとして登場するが、一部の作品では隠し機体として入手する事が可能。
関連イラスト
関連タグ
ゼロ・ジ・アール ノイエ・ジールⅡ α・アジール アハヴァ・アジール