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ザクF2型

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ざくえふにがた

ザクF2型とは、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』および同作の劇場用再編集作品『機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光』に登場するモビルスーツ。

『あのバックパックはジムには重すぎるよなぁ。ザクにならお似合いだぜ、きっと!』

『あれは!ザク…か!連邦に下ったのか、その姿は偲びん!』

機体データ

型式番号MS-06F2
所属ジオン本国防衛本隊ギレン親衛隊、旧ジオン公国軍残党デラーズ・フリートキンバライド基地地球連邦軍トリントン基地
ジオニック
生産形態量産機
頭頂高17.5m
本体重量49.9t
全備重量70.3t
ジェネレーター出力986kW
推力53,400kg
装甲材質超硬スチール合金
武装MMP-78ザクマシンガン、MMP-80マシンガン、ヒートホーク、ザクバズーカ、ハンドグレネード2発、シュツルムファウスト、脚部三連装ミサイルポッド2基

概要

型式番号MS-06F2一年戦争後期に量産されたザクⅡF型の後期生産タイプ。ザクF2型の他、その出自から後期量産型ザクⅡ、ザクⅡ後期生産型、ザクⅡ後期型などと呼ばれることもある。

初出は『センチネル0079』においてカトキハジメ氏がデザインしたザクⅡ(作中では普通のザクⅡF型扱い)。その後アニメ作画用にディテールを削減されたうえで『機動戦士ガンダム0083』においてF2型というバリエーション機として再設定された。

1989年というデザイン時期の関係から、先行作品である機動戦士ガンダム0080に登場したザクⅡ改の手足デザインを面取りやバランスの調整のうえで踏襲している。

劇中では未登場だがザメルの準備稿『メルザウン・カノーネ』のラフにはザクⅡ改のBタイプ同様フリッツヘルム状の頭部装甲をしたF2型が共に描き込まれていた。

地球降下作戦によって得られた重力下での運用データをフィードバックしており、特別な改修無しに地上宇宙双方で十全な性能を発揮できるようになった。

F型譲りの素直な操作性にも磨きがかかっており、パイロットの腕次第では一年戦争後に開発された最新鋭機のジム・カスタムとも互角に渡り合えるだけの戦闘力を発揮する。

コクピットを内蔵する胸部の正面装甲が強化され実弾に対する防御能力が向上しているうえ、機体は若干ながら軽量化されておりスラスター推力もS型以上に向上している。

また型式番号の変更こそ無いが、統合整備計画の影響を受けコクピットなどのインターフェース類を一新した第二期生産型と称されるタイプも存在する。

武装に関してはザクⅡ用の物がそのまま使用可能な他、統合整備計画にて開発されたMMP-80マシンガンも携行可能。

本機を雛型に統合整備計画による改設計を本格的に取り入れた結果、戦争末期には最終生産型が開発されている。

加えてデラーズ・フリートに於いては本機の未完成品の胴体・腕部に戦闘爆撃機ガトルのパーツを組み合わせた簡易MS『ドラッツェ』を生産しており、地球連邦ではハイザック開発に際しての設計ベースとして本機を選択しているなど、機体の発展性の高さを窺い知れる。

機動戦士ガンダム0083』におけるザクF2型

一年戦争時は目立った活躍は無かったものの、戦後は地球連邦軍によって接収された機体がクリーム色をメインに胸部に紺の塗装を施され訓練および試作機のデータ収集用の機体として運用された他、0083年に勃発した『デラーズ紛争』の際にデラーズ・フリートをはじめとしたジオン残党軍勢力での運用機が多数確認されている。

ちなみにトリントン基地での戦闘でドム・トローペンのパイロットが連邦軍に下ったザクを見て嘆きの言葉を呟いた。

南アフリカではキンバライド基地を拠点とするジオン残党軍によって本機が運用されたことが確認されており、ランドセル左右に使い捨てのロケットブースター『ラケーテン・ガルデン』を一対追加したタイプや、頭部にアップリケアーマーを3枚貼り付けて耐弾性を向上させたタイプも見受けられた。

同基地での運用機は外装がサンドブラウン一色のみで塗装された機体やグリーン一色のみで塗装された指揮官機のノイエン・ビッター機(イラスト左)など単一色で塗装された機体が多かったが、脚部のみ制式カラーで塗装された共食い整備と思われる機体(イラスト右)も確認されている。

本基地の所在を突き止めたアルビオン隊に対しサイサリスを積んだHLV打ち上げまでの時間稼ぎ、あわよくば同艦の撃沈を目論み抵抗を試みる。ノイエン・ビッター機は低空を飛行するアルビオンに対しブリッジに照準を定めあと一歩のところまで追い詰めたが、ゼフィランサスの地上からの狙撃により発砲は叶わず撃墜、本機を最後にキンバライド基地隊は壊滅したがHLVの打ち上げという本懐は成し遂げた。

アルビオン隊が宇宙に上がってからはドラッツェと共にデラーズ・フリートの主戦力として運用されていた。

一方より高性能なゲルググMを主戦力としていたシーマ艦隊での扱いは悪く、早まってケリィ・レズナーからヴァル・ヴァロを騙し取ることに失敗したクルトがヴァル・ヴァロに対し単機でけしかけられている(実質的な処刑)。

なお『ジオンの残光』では冒頭のパワード・ジムとの模擬戦、キンバライド基地、ヴァル・ヴァロのくだりなど印象的な活躍が悉くカットされる憂き目に逢っており、完全なモブになってしまっている。

ガンプラ

OVA展開当時はガンプラが発売されず、後年発売されたキットもB-CLUBのガレージキットなど入手、組み立て共に敷居の高い状況が続いていたが、2002年に1/100スケールがMGで、2010年に1/144スケールがHGUCで発売された。

MG、HGUC共にジオン軍(デラーズ・フリート)カラーと地球連邦軍カラーが一般販売されている。

HGUCはOVA『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』に登場した本機の改造ガンプラ『スーパーカスタムザクF2000』のHGキットではHGUCのF2型に追加パーツを付ける形で丸ごと流用されており、こちらは紫色のF2型として組み立てることも可能となっている。

また、ドラッツェ改にMMP-78ザクマシンガンが流用されており、余剰扱いではあるがMMP-80マシンガンやヒートホークも握らせることが可能。

HGUCではジオン軍カラー、地球連邦軍カラーは単なる成型色変更品でMMP-78ザクマシンガン、MMP-80マシンガン、ヒートホーク、ハンドグレネード、脚部三連装ミサイルポッドが共通の付属品となっている。

頭部は通常仕様、ブレードアンテナ付き、アップリケアーマー仕様の3種全てが付属し、いずれも頭頂部差し替え選択式となっている。

MMP-78ザクマシンガンの通常弾倉は2つ付属しており予備弾倉として腰部に取り付けることも可能。また銃本体は通常弾倉を外すと銃と一体成型の対空砲弾マガジンが露出する構造となっている。

MGではジオン軍カラーと地球連邦軍カラーで付属品が異なっており、ザクバズーカとハンドグレネード、シュツルムファウストが共通で付属している。

ジオン軍カラーはMMP-80マシンガンと脚部三連装ミサイルポッド、ラケーテン・ガルゲンが、地球連邦軍カラーはヒートホークとMMP-78ザクマシンガンが付属している。

MMP-78ザクマシンガンとMMP-80マシンガンにはそれぞれ予備弾倉が付属してるが、ダミーであり本体の腰部にしか取り付けられない。またMMP-78ザクマシンガンの対空砲弾マガジンはHGUCとは異なり差し替え式となっている。

MGのみ2018年にノイエン・ビッター機とキンバライド基地仕様がプレミアムバンダイの受注生産限定で販売されていた。

ノイエン・ビッター機とキンバライド基地仕様はジオン軍カラーと地球連邦軍カラーの武装が両方付属しており、劇中F2型が装備していたオプションを網羅している。

ブレードアンテナ付きの頭部はジオン軍カラーとノイエン・ビッター機にのみ付属、アップリケアーマー仕様は地球連邦軍カラーとキンバライド基地仕様にのみ付属する。また、ブレードアンテナ付きの頭部は頭頂部差し替え式な一方、アップリケアーマーは通常の頭部に接着剤を使用して取り付けるスナップフィット本格導入以降のガンプラとしては珍しい取り付け方式となっている。

その他HGメカニクスの1/550ノイエ・ジールに同スケールのF2型が白一色の非可動でステイメンと共に付属している。

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