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ザクマシンガン

ざくましんがん

ザクマシンガンは、アニメ『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツ『ザク』のメイン武装。
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な、なんてモビルスーツだ…。ライフルを全く受け付けません!!

 ───ガンダムと初めて交戦したザクⅡのパイロット、ジーン伍長


概要編集

ザクマシンガンは、アニメ機動戦士ガンダム』に登場するジオン公国軍モビルスーツ(MS)「ザク」が使用する機関砲の通称。中黒つきの「ザク・マシンガン」とも呼ばれる。

ヒートホークザク・バズーカと並び、ザクの代名詞となっている。


その名に反してマニピュレーターさえあれば使用可能であり、ヅダグフドム、果てはモビルスーツですらないヒルドルブさえも使用した事があり、固定武装として改造された例もある。

地球連邦軍鹵獲品を用いており、セモベンテ隊による陸戦型ザクⅡ鹵獲機の運用時やプロトタイプガンダムの試験時など、連邦軍によるMS運用の黎明期を支えている。

また、一年戦争後もネオ・ジオンはじめジオン軍残党によって各所で使い続けられたほか、連邦軍も接収したザクⅡF2型等の武装として引き続き運用し、ハイザック用の後継モデルも開発している。


さらに、遥か未来の正歴においても、マウンテンサイクルから発掘されたザクマシンガンがボルジャーノンによって運用され、「ボルジャーノン・マシンガン」と称されている。


ザク・マシンガンを歩兵の小火器になぞらえた場合、アサルトライフルアサルトカービン軽機関銃サブマシンガン等どの銃器カテゴリに属するかという考察がファンの間ではよくなされるが、なかなか決着を見ない。

フルオートとセミオートが使い分け可能な点は、マシンガンよりもアサルトライフルに近い。バースト射撃と取れそうな描写も多い。


解説編集

この項は主にTVアニメ『機動戦士ガンダム』に登場するザクマシンガン(型式番号:M-120A1、ZMC38Ⅲ)について記述する。

外観編集

概ね軽機関銃アサルトライフルの中間のような外見で、銃身の上面に接続された円盤型の弾倉、フォアグリップと一体化した大ぶりのハンドガード、機関部から右上に張り出した円筒形の光学サイト(センサーサイト、スコープ)などを特徴とする。

後述のオマージュした兵器でもこれらの特徴を具備するものが多い。


フォアグリップは左右両側に曲がるため、左右どちらのマニピュレーターで構えていても両腕での保持に切り替えられる。ただしMMP-78などの後期の機種は、右腕での装備を前提として、左側面にのみ折りたたみグリップを設置したものが多い。サイト部分もある程度スイング稼働するように見えるが、ガンダムビームライフルとは異なり、こちらは左右両側に倒せなかったようだ。


微妙に下へ湾曲したショルダーストックの形状も特徴的。ただし後継機や派生型では折りたたみ式などに変更されているものもある。逆手持ちした銃を振り回しこのストック部分を叩きつけることで、即席の格闘武器とされることもあった。

弾倉編集

弾倉の装弾数は100発とも。ザク系MSの多くがリアスカートに予備弾倉を1基マウント可能となっている。

設定では「ドラムマガジン」とされるが、現実でこのような配置のマガジンはDP28軽機関銃のように「パンマガジン」と呼ばれることが多い。作中ではワッパの機銃がトミーガンのような形状で、一般的なドラムマガジン給弾の形態を持つ。

後にプロトタイプ・ザクの試作型ザクマシンガン・ZXM-1がグリップ前方にマガジンを配置したトミーガン風の外観を持つと設定されたため、マガジンが上面に移設された過程で「ドラムマガジン」の名だけが残ったとも取れる。


ヒルドルブと交戦したセモベンテ隊の隊長がトドメの接射で「一発あれば十分だ」と発言しており、このマガジンは敵の攻撃などで外れてしまっても、薬室に装填された弾体は問題なく発射出来ると分かる。なお、この台詞は直後ソンネン少佐によって意趣返しされることとなった。

弾体編集

口径120mmは現代の主力戦車の主砲や艦載砲に匹敵する。こんごう型護衛艦も採用しているオート・メラーラ127mm速射砲(発射速度45発/分)辺りがスペック的には近い。他には弾速や破壊力から、重迫撃砲に例えられることもある。ZMP-50Bのボアアップの設定(下記)は、現実の主力戦車における第2世代から第3世代への主砲更新をイメージしたものか。


こんなものを連続でぶっ放そうものなら人間は勿論、MSの高さからトップアタックされることで戦車でも簡単に撃破してしまう。ジムも命中すれば無傷では済まないが、堅牢なルナ・チタニウム(ガンダリウム合金)製の装甲を持つガンダムガンキャノンには全く通じなかった。

第1話「ガンダム大地に立つ」でジオン兵が発した記事冒頭のセリフは、よくパロディのネタにされている。シャアもザクマシンガンがガンダムに通用しないことを早々に悟り、最序盤からキックなどの格闘攻撃を多用したほか、補給を受けた後の5話ではザク・バズーカを手にしていた。


同1話の描写から、ドラム缶サイズの空薬莢を排出すると思われることも多い。しかしドラム缶の直径は規格で585mmとなり、口径120mmではそこまで巨大にはならず、遠近法の綾でそう見えるだけとも言われる。それでもおおよそ直径105mmの2リットルペットボトルより大きな鋼管になる。排莢は本体の位置する左側で描写されている。

アニメ『機動戦士ガンダムF91』ではこの描写のセルフオマージュか、Gキャノンの4連マシンキャノン(口径不明)の薬莢が背中に直撃して、コチュン・ハインの母親が死亡するシーンがある。


戦車砲同様、徹甲弾、徹甲榴弾、HEAT弾など様々な弾頭を発射できた。煙幕弾、信号弾、閃光弾、照明弾なども発射できたと言われるが、これらの特殊弾の場合、後年の作品では肩や頭などの本体に搭載された多目的ランチャーから発射すると設定されていることも多い。

バリエーション編集

いわゆる「ザクマシンガン」(M-120)と設計面の直接的な関連性を持つMS用マシンガンの諸形式は以下の表の通り。

ZXM-1プロトタイプ・ザクが携行する試作型。ストックはなく、マガジンは下面に取り付けられている。口径は100mmで、十分な性能は持たなかったとされる。
ZMP-47D主にザクⅠが携行している最初期型。マガジンが右側面に横倒しで配置されている。口径は105mm。ZMPはザク・マシーン・ピストルの略。
ZMP-50BZMP-47Dと同じく主にザクⅠが携行する。見た目は大差無いものの、口径が120mmにボアアップされている。
M-120A1一般的にザクⅡの武装として良く知られるモデルで、上面にドラムマガジンが取り付けられたタイプ。
ZMC38Ⅲ上記M-120A1の別称で、併記されることもある。ジオニック社内における開発コードとされる。
ZMP-50D東南アジア戦線の陸戦型ザクⅡなどで装備が確認されたタイプ。ZMP-50Bの直系で、マガジンが若干右にオフセットされているのが特徴。
M-120AC銃剣のようなヒート剣がアンダーバレルに装着されたタイプ。後年見つかった調査記録によると、エリック・マンスフィールド中佐のザクⅡFS型など、一部のエースパイロットのカスタム機で好んで用いられたという。
M-120AS主にザク・デザートタイプが携行しているタイプ。短銃身化、光学サイトの廃止、折りたたみ式ワイヤーストックなどの軽量化が施されている。しかし逆に、空冷ジャケットで銃身を延長した熱帯仕様も存在した模様。
MMP-78主にF2型が携行しているタイプ。伸縮可能なストックを採用しており、対空砲弾が装填された小型の箱型マガジンの他、銃身下にグレネードランチャーの装着が可能。
MMP-78/WGMMP-78の小ぶりなグリップをドムサイズに拡張したマイナーチェンジ版。ワイド・グリップ仕様。
MMP-78中期型陸戦高機動型ザクの標準装備で、銃身ガードとバレルジャケットを装着した改良型。型式番号こそMMP-78だが外見から推測できる原型モデルはM-120A1の方が近い。
ザクマシンガン改一年戦争後に連邦軍が開発したM-120系列の改良型で、ハイザックなどが装備した。ストックを改良し、センサーも連邦規格の横長の長方形タイプに更新され、命中精度が向上している。型式番号は不明。

マシンガン以外のバリエーションとして、ザクマシンガンの機関部を流用した狙撃ライフルも存在し、ブラウアー隊の所属機などが用いたとも言われる他、ノイジー・フェアリー隊のヘレナ・ヘーゲル曹長が搭乗するザクⅡ[狙撃型](HH)は、給弾機構に改修を加えたカスタムモデルを装備している。

その他にも、MS降下猟兵部隊向けに短銃身化されたコマンドライフルや、フルオート射撃に特化したオートマチックウェポンといった派生モデルが存在したとも言われる。


THE ORIGIN』では、ランドセルに増設された弾倉からグリップ底部へ伸びるベルトによる給弾方式を採用し、携行弾数を増やしたタイプが存在する。原作漫画で「ハイパー・ライフル」と呼ばれるこのタイプは口径も140mmと拡大されているが、OVA版では「ベルト給弾式MS用マシンガン」と呼ばれるのみで、特に仕様については言及されていない。

なお、ブグ(『THE ORIGIN』におけるザクのプロトタイプ)などが携行していた箱型弾倉のマシンガンは、連邦・ジオン両陣営に八洲重工が供給したMS用試作武器という設定。局地型ガンダムなどが装備しているものと同一で、ガンプラではランナーが共用されている。このマシンガンの量産モデルは形状の似た陸戦型ガンダムのマシンガンで、ザクマシンガンの系統ではない。


カスタムモデルなど編集

愛機のザクマシンガンに独自の改造を施すエースパイロットもおり、一例としては、地球降下前のノリス・パッカード少佐が、自身のザクⅠQ型が携行するM-120A1の銃身に防盾を増設している。

サザンクロス隊の隊長エグバ・アトラーの駆る地上用高機動型ザクの装備しているザクマシンガンはMMP-78中期型とみられるモデルにM-120ACのようにヒート剣が取り付けられるよう改造されているが、固定式のあちらと異なり取り外してシンプルな近接武器として振るうこともできるようになっている。

正規のバリエーションかカスタムモデルかは判然としないものの、デザート・ロンメル中佐が使用したデザートザク(ロンメルカスタム)は、ザクマシンガンを長銃身化したロングレンジ・ライフルを主兵装としていた。

また、突撃機動軍第13中隊「ドラグゥン13」で運用されたザク・ストーカー(ザクⅡの陸戦向け夜戦仕様)は、バナナマガジンの採用、キャリングハンドルの追加、ストックの換装などを行ったM-120系列のカスタムモデルを使用している(外見はM16系に類似)。

特殊な改造モデルとしては、ゲム・カモフが用いた120mmマシンガンがある。これは、欺瞞目的でM-120A1の外見を連邦軍のMS用銃器に近づけたもので、ボックスマガジンの採用などが行われている。


ザクマシンガンに改造を施し固定武装として搭載している機体もある。オッゴはグリップを共通のアタッチメントに換装して搭載していた。

ザクタンク(ワイルドボア)では機関部を無骨な箱型に変更して2連装化、背部マガジンラックからベルト給弾を行う凝った改造が施されていた。このラックに装填されるカセット式大型マガジンは、通常マガジンの3.5倍の装弾が可能とされる。

また、グフ戦術強攻型がランドセルに備える120mmガトリング砲は「ザクマシンガンを6本束ねたもの」とされるが、もはや外観の類似点は乏しく「設計ベースにしただけの新型武装」という感が強い。


後継モデル編集

ザクⅡ改(FZ型)や一部のF2型が運用するマシンガンは、統合整備計画の規格に則り生産されたMMP-80(後期型)という機種。サブマシンガンを思わせるそれまでと大きく異なる外観を持ち、リック・ドムⅡゲルググMなどと共通の武装であるためか、あまりザクマシンガンとは呼ばれない。デザインモチーフはワルサーMPLとされる。

速射性と命中率に優れる90mm口径。ただし口径は80mmや120mm説もある。給弾方式は伝統のドラムマガジンから下部に接続する箱型マガジンに変更され、予備マガジンも含め携帯性が向上している。またMMP-78同様、銃身の下部にグレネードランチャーの装着が可能。

こちらもMMP-78と同様にF2型の装備として連邦軍に接収されているようだが、主流にはならず、さらなる後継となったのはM-120系列のザクマシンガン改だった。


また、「ザクシュマイザー」と呼ばれる90mmサブマシンガンや、ザクマシンガンの後継品として弾丸をマゼラ・トップ砲と共通化した175mmマシンガンおよびアサルトライフルなども開発・部隊配備されたと言われる。


他に、一年戦争時に開発されたザク系機体向けのマシンガンとしては、アクト・ザク用の4連装ブルパップ・マシンガンがあるが、これがザクマシンガンと呼ばれる機会はほぼ皆無である。


ハイザック以後のザク系MSでも、RFザクのビーム・ライフル(120mmマシンガン説もあり)やザクラオのビーム・マシンガンなど、ザクマシンガンを踏襲した形状の武装を装備しているケースが見られる。


オマージュ編集

宇宙世紀外のガンダム作品でも「ザクに似たメカ」が携行する武器がザクマシンガンに酷似しているケースがある。

具体例としては、『SEED DESTINY』のザクウォーリアが用いるMMI-M633ビーム突撃銃や、『SDガンダムフォース』のザコソルジャーのザコマシンガン、『鉄血のオルフェンズ』のグリムゲルデの装備であるヴァルキュリアライフルなどが挙げられる。

また、『W』のリーオーが用いる105mmマシンガンや『AGE』のジラが持つジラマシンガンZ06は、ザクマシンガンの特徴であるドラムマガジンは踏襲しつつ、装着位置をグリップ前方に移して印象を変化させている。


ZURAのZURAマシンガンといった特殊な例もある。


関連イラスト編集

北方戦線ザクⅡをラクガキ((´^ω^))


関連項目編集

ビームライフル ザク

ザク・マシンガン - 表記揺れ


外部リンク編集

ザク・マシンガン - ガンダムWiki

ザク・マシンガン - アニヲタWiki(仮)

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