Kriemhild Gretchenとは魔法少女まどか☆マギカに登場した魔女のこと。
公式名称は不明だが、便宜上クリームヒルト・グレートヒェンとする。
概要
救済の魔女。その性質は慈悲。
この星の全ての生命を強制的に吸い上げ彼女の作った新しい天国(結界)へと導いていく。
この魔女を倒したくば世界中の不幸を取り除く以外に方法は無い。
もし世界中から悲しみがなくなれば魔女はここが天国であると錯覚するだろう。
(公式サイトより)
最強の魔法少女となった鹿目まどかが最大の敵であるワルプルギスの夜を倒し、反動で変化した最悪の魔女。
10話において、暁美ほむらがかつて巡ったある時間軸におけるまどかの末路という形で登場。キュゥべえ曰く「地球の生物を10日程度で滅ぼせる存在」との事。
説明文からわかるように、彼女を倒す手段は実質存在しないと言える。
救済の魔女と言う肩書きから、この時のまどかは「世界を救いたい」という願いで契約したのかも知れない。
外観
本編では靄の中にそびえ立つ巨大な山として描かれる。
魔女図鑑の更新により劇団イヌカレーによるデザインが明らかになったが、それによれば山のような部分は無数の繊維状になっており、頂上部分は天を仰ぐ腕のようになっている。
魔女化中に一瞬だけギョロ目の顔を見せるが、この顔が完全成長した際に残っているのかは不明。
名前
地上波放送時には何も書かれていなかったため、魔女名は不明だった。
魔女名が判明したのはニコニコ動画配信版からである。
KriemhildとGretchenの2つの名から成る。いずれもファーストネーム。
公式で表記される時はKriemhildとGretchenの間に必ず・(中黒)が打たれている。
Kriemhild
ドイツ語の女性名。
同名の有名な人物に、ドイツの叙事詩「ニーベルンゲンの歌」の主要な登場人物クリームヒルトが挙げられる。
慈愛と復讐の極端な二面性が描かれた人物で、これに関連した考察が為されることもある。物語の前半と後半で著しく人格が変わるので、もともと異なる二人の人物を合成したキャラクターではないかとも言われる。特に後半は、前半で暗殺された夫ジークフリートの復讐のためには手段を選ばない烈女と化し、そのためにおびただしい人が死に、ついには自身も殺されるという救われない結末になっている。
Gretchen
ドイツ語の女性名。
Margareteなどの変形のひとつだが、そのまま名前として使うのも一般的。
同名の有名な人物に、J.W.フォン・ゲーテ作の戯曲「ファウスト」の主要な登場人物グレートヒェンが挙げられる。
敬虔な優しい美少女で、ファウストと恋に落ちるもそれ以降次第に運命を狂わされ、家族を失い、ファウストとのあいだに産まれた子をも殺し、婚前交渉及び嬰児殺しの罪で処刑されてしまう。悪魔メフィストフェレスとの契約によって回収されるはずだったファウストの魂を救い出すのに一役買う「ファウスト」のキーパーソンのひとりで、これに関連した考察が為されることもある。
使い魔
第10話までで唯一、手下を持たない魔女である。
本質的に手下を必要としないのか、誕生したばかりでまだ作っていないのかは不明。
魔女の使い魔は「(願いとは別に)その魔女が本当に欲しかったもの」を表すという説がある。それに倣えば、人々を救うことそのものが願いであり、そうやって自分のとりえを作ることが私欲であったまどかにとって、手下は必要ないのだともいえる。
魔女の結界
現実世界に顕現している魔女なので、結界は描写されていない。
魔女図鑑には、すべての生命を自分の結界に引きずり込むと書かれているため、結界そのものはどこかに存在しているらしい。
魔女の口づけ
公式サイトの魔女図鑑において魔女の口づけが掲載されていない魔女の一人である。本編登場済みの魔女の中では他にPatriciaのみがこのような措置を取られている(図鑑すらないワルプルギスの夜は除く)。
その他
魔女名が判明する前はまどか山などと呼ばれており、今でも愛称として使われている。
まどかの願いの内容が分かっていないため、魔女となったまどかが何を考えているかを想像したイラストも投稿されている。
規格外の大きさと事実上無敵というチート性能を持つため、強すぎるキャラの宿命としてギャグ率も多めである。
他にも、キャラがかぶっているElsamariaと一緒に描かれたり、逆にライバル視されたりといったネタもある。