意味
コンテンツを享受・消費するだけで、漫画やイラスト、映像作品の制作といった創作活動をしていないオタクへの蔑称。
承認欲求から金をひたすら注ぎ込む「カオナシ」、偉そうに評論する「名人様」という意味合いが入っている場合もあり、蔑称にはよくあることだが、意味合いが大きくブレがちな言葉である。
解説
pixivやYouTube、ニコニコ動画に代表されるUGCプラットフォームの成長により、投稿しない閲覧オンリーの利用者の存在も大きく可視化されるようになった。この言葉が大きく知れ渡ったのは、とある同人作家が自作の新刊が出ないことに愚痴ったファンを「無産」と侮辱して煽ったこと。この騒動は、オタク界隈における傲慢な一部絵師への心象を大きく悪化させる要因となった。
かねてからオタク界隈では「絵の一つも描けない奴はオタク失格」という風潮が強かったこともあり、上記の事件以降は文章系の同人誌や小説などの創作活動や、実況者などの配信活動、ボカロPなどの音楽系の活動をしていても、画才がなく絵が描けない・下手というだけで「無産オタク」として自虐してしまう人も増えた。
ただし、配信者の中でも楽器演奏をしている人や歌い手、VTuberなどのタレント性のある活動をしている者は創作者側にカウントされることが多く、絵を描かなくても無産扱いされることは少ない。
そして創作物を発表したらしたで闇深絵師・深淵絵師・絵畜生などと馬鹿にされることもあり、いずれにせよこうした下らない煽りを気に病んで萎縮するのが一番意味がないことである。
反応
オタク文化の仕掛け人側は「推し活」という語を流行させて、無産オタクに参加意識・達成感を持たせようと(言い換えれば金を使わせようと)している。
一方で、「自分には表現の才能が無い」というコンプレックスを拗らせる無産オタクや底辺絵師も少なからずおり、彼らの一部はAIイラストの出現を機に、それまでの絵師たちへの恨み妬み嫉みを爆発させて強気になり、著作権法を叩き棒にした「反AI」クリエイターへの攻撃や二次創作叩きに走ってしまっている。