全ては理想を実現するために。
概要
2周年記念イベント「OLD TALES」のゲストキャラ(NPC)。
シンデレラと同じオールドテイルズ部隊所属の第2世代フェアリーテールモデルのニケ。
他のフェアリーテールモデルと同様に童話から命名されており、『赤い靴』をモチーフにしている。
その象徴として、つま先から膝まで包み込んだ真っ赤な専用兵装「レッドシューズ」を装備している。
誰にでも敬語で話す、優しくお淑やかな性格であり、部隊の仲間達から慕われている。
人間だった頃は、とある教団の医療施設V.T.C.の上級司教兼首席研究員だったが、「有名になりたい」「力が欲しい」という理由で、第2世代フェアリーテールモデルのニケに志願した。
「ひとつになること」をやり遂げたいと本人の弁。
ニケに対する知識もあり、シンデレラがゴッデス部隊と合流してラプチャーとの最終決戦に臨む数時間前に、エイブと共に彼女の「最終調整」を行った。
なお、メインストーリー32章のサブシナリオにて、シンデレラは同部隊の仲間として、ヘンゼル、グレーテル、セイレーンと3人の名を挙げているが、彼女の名前は挙がっていない。
単なる脚本のミスなのか、それとも…?
容姿
金髪赤眼(※)のボブカットに、黒色のカチューシャ、右サイドに金色の髪飾りを装着している。
※普通の表情の立ち絵では眼が赤茶色のように見えるが、眼を大きく開いた表情や、イベントスチルでは明確に赤眼で描かれている。
衣装は、胸部は黒で、そこから下は白のハイレグスーツを着用。黒の首輪に白の付け襟、黒の長手袋を身に付けている。
脚に装着された高機動近接兵装「レッドシューズ」は、武器でありボディの一部でもある。
メインブースターと補助スラスターにより、空中でも戦闘が可能。メインブースターの推進力で蹴りを入れれば、その破壊力は数十トンに達する。
そして彼女の容姿で一番目に留まるのは、頭ほどの大きさもある爆乳とふとももであろう。
さらに、立ち絵を拡大してよく見ると、左側の鼠蹊部と股間の間にほくろがあるのを確認できる。
さらにさらに、ふとももをよく見ると血管が描かれているなど、フェチ要素が多く詰められたキャラデザをしている。
関連動画
ニケインタビュー
関連項目
この項目は2周年記念イベント『OLD TALES』のネタバレを含みます。
本性
一見すると物腰柔らかな優しい女性に見えるレッドシューズだが、その本性は「どうせ人類はラプチャーに勝てないのだから、多少不利な条件になっても人類とラプチャーは共存すればいい」という思想を持つ、異常かつ狂信者とも呼べる人物だった。前述の「ひとつになること」とは「ラプチャーとひとつになること」という意味だった。
人間としてV.T.C.で勤務していた時から、そのことは自覚しており、それ故にほぼ完璧に隠し通せていた、いわゆるホワイトカラーサイコパスに該当する者である。
メガニケの劇中で多くの悲劇を生み出した『侵食』をラプチャーに授けた諸悪の根源である。
メインキャンペーンで、シンデレラがレッドシューズを仲間として数えなかったのは、レッドシューズこそがシンデレラを侵食させてヘレティックにした張本人だったこと、そして上述の所業を自慢気にひけらかしたことで激昂したシンデレラによって殺害されたからである。
時系列
侵食実験
本来ラプチャーの侵食はニケの脳内のNIMPHに作用してニケを麻痺させる程度の効果しか持たず、しかも時間が経過すれば他のNIMPHに免疫され無力化する程度の攻撃手段でしかなかった。
だが脳のNIMPHに作用するという特徴に目をつけたレッドシューズはV.T.C.の自身の研究室を実験室に改造して、ラプチャーとニケが味方同士になるための侵食の研究を開始し、200機以上の量産型ニケと10機のラプチャーを使って実験を繰り返していた。
レッドシューズは(天才ニケ開発者のエイブも)ニケの脳を制御するNIMPHに関する詳細な知識はなかったため、まずはラプチャーの侵食誘発装置から調べた。そして、侵食コードが人間にも理解できるものであることを突き止める。
最初は簡単な命令を装置に入力して実験体のニケに注入したところ、命令通りに動かすことに成功。
さらに、V.T.C.の人脈を活かしてレッドシューズ自身の人格データを入手(この時点で自分の計画に勘づいた者を数人殺害しており、彼女はこれらの犠牲に対して殉教者が出たとの記述を残している)。その人格データを装置に入力し、ラプチャーの基準で「思考させるように」促す機能を与えたところ、侵食されたニケが明確にラプチャーを守ろうとする行動を取り、ニケと敵対するになった。すなわち、思考回路がラプチャー基準になったということである。
しかし、いくら人格データを何度も修正しても、NIMPHが侵食コードを攻撃する、脳が物理的に破壊される、侵食の効果が切れるとニケが自殺する、と言った反応を示し、侵食が長続きしないという自身の技術の限界にぶつかる。
そこでレッドシューズは、自分の改良した人格データを埋め込んだ侵食を、自ら捕獲した10機のラプチャーに移植したうえで野に放ち、ラプチャーの進化に託すことにした。
その結果、侵食効果の大幅な持続強化、発現までにかかる時間の大幅短縮、行動の多様化、ラプチャーが攻撃対象とみなさなくなるなど、侵食が進化したという報告が入り、そのことを「福音が聞こえる」と表現した。
一方で、NIMPHの修復機能により、最後にしていた言動を繰り返すという報告もあり、「完全な制御も遠くはないだろう」と報告書に記載していた。だが、100年以上経った現在でも、この症状は解決していない。
それでも、人間には分析しきれないラプチャー固有の侵食技術を有したラプチャーが手元に届いた時には「世界を手に入れた気分だった」と述べている。
シンデレラへの侵食
侵食が完璧とも言えるまでに進化したが、量産型ではないフェアリーテールモデルのニケが侵食されるとどうなるか確認したいと思うようになる。
シンデレラがゴッデス部隊と合流する数時間前に「最終調整する」と称して、彼女を侵食させるという形で、自身の計画を実行した。
シンデレラを侵食対象に選んだ理由は「もっとも完璧なニケだった」ためで、「ラプチャーが改良し、進化させた侵食と、完璧なシンデレラが一つになった成果であれば、より完璧なものが生まれると確信していた」とのこと。シンデレラが「完成品」になれば、同じ部隊の仲間をはじめとした、ニケ全員を侵食させるつもりだった。
ちなみに、自身の実験室にはシンデレラの写真をあちこちに貼っていた。ここでも彼女への異常な崇拝と執着心が垣間見える。
しかし、出発直前で侵食が発現したシンデレラは、突然のビーム攻撃でその場にいる全員を沈黙させたあと、部隊の仲間達の部位を素手で破壊。
レッドシューズ自身も両脚をもがれるという大怪我を負い、その時はシンデレラに対してやめるように本気で叫んでいた。
その後は意識を失い、生死をさまようことになった。
蘇生後
エイブはシェルターへレッドシューズ達を運び、スペアボディを使って2ヶ月かけて修復。蘇生することに成功した。
なお、当初はシンデレラの侵食した経緯が判明しなかったせいで、第2世代フェアリーテールモデルの開発・製造者だったエイブは、シンデレラ以外のニケも製造時から侵食しているのではないかという疑いを中央政府首脳部にかけられていた。
これはエイブ自身も察しており、シェルター内の通信線を切断し、蘇生したレッドシューズ達に対しては「通信機器が壊れている」と嘘をついて、自分達の居場所がバレないように工作していた。
だが、この事実を知らないレッドシューズはミスを犯した。
エイブが就寝している間に、切断されている通信線を発見して勝手に修理し、さらには中央政府に連絡して支援要請してしまったのだ。
翌日には、オスワルドが部隊を連れてシェルターに乗り込んできた。エイブは自分達が反逆の疑いをかけられていることを話し、逃げる準備をするように声をかける。
レッドシューズは気が動転し、オスワルドの静止を無視して、自分達の話を聞くように迫ったところ、対アナキオール用に開発された制圧弾を撃たれて動けなくなってしまった。
冷静になり「反逆の疑いを晴らすにはどうすればいいのですか?」とオスワルドに質問したところ、「侵食・汚染されていないか検査をし、さらに脳スキャンを受けることになるでしょう」と返答される。
脳スキャンをされれば、自分の計画が露見すると思ったレッドシューズは、「脳スキャンは脳を破壊するもの」「V.T.C.の公式資料で見ました」「90%以上のニケが死亡したとの報告がありました」と嘘を並べ、脳スキャンを危険視する態度を示してなんとか検査から逃れようとする。
しかしオスワルドからは「そのようなものは存在しません」と一蹴されてしまった。
絶体絶命な状況だったが、リトルマーメイドの言霊能力と、エイブのスタンガンでオスワルド達を足止めし、その場から逃亡することに成功。レッドシューズもまた、難を逃れた。
ちなみに脳スキャンは「好きな食べ物」が判る程度の性能しかないことが、のちにエイブによって語られている。
最期
アンチェインドで侵食から回復し、ヘレティック研究所からエイブの個人用バンカーへ逃げてきたシンデレラと再会。
彼女を誘い出し、ヘレティックだった頃の体験を質問攻めした挙げ句に、人類とラプチャーとの共存するという自分の思想や、シンデレラを侵食させたことを喜々として語り出した(このときの中の人の迫真演技は必聴)。
さらにはシンデレラを「アナキオール」呼ばわりし、「ラプチャーと人類の平和を象徴する存在」「誰よりも美しい存在」とまで言い放ち、彼女の右腕として働きたいと進言する。
レッドシューズの話を黙って聞いていたシンデレラだったが、内心では身勝手な思想と夢のために、「人類のためにラプチャーと戦う」という自分の物語(夢)を汚され、他の仲間達を傷つけさせられた挙げ句に、大勢の人間とニケを殺戮してしまった元凶であるレッドシューズを到底許せるものではなかった。
レッドシューズは、熱心に話をしている途中で、シンデレラの放ったビームによって、胸にあるコアを貫かれてしまった。
絶命したかに思われたが、突然レッドシューズの両脚が可動範囲を超えて折れ曲がり、シンデレラへ突進する。
ガラスの靴に弾かれても動き続けたため、ビームの追撃を受けて両脚を切断され、専用兵装「レッドシューズ」は踊るように闇へと消えていった。
床へ倒れ込んだレッドシューズは、「私もヘレティックになりたかった」という旨を言い遺して、息絶えた。
死後
シンデレラはレッドシューズを殺害した現場を仲間達に見られ、レッドシューズのことを話すも、侵食が治っていないのではないかとの疑いを向けられたため、独り虚しくその場から消え去った。
数日後にシンデレラはエイブに発見された。そこへオスワルドが、他の仲間達を引き連れて現れる。
オスワルドが個人的に調査した結果、レッドシューズの研究室が発見され、そこに残された数多くの証拠から彼女の邪悪な企みが明らかになり、そのことは他の仲間にも知らされ、シンデレラと和解することになる。
イベント終盤において、彼女からパージされ自走した脚部はラプチャー側に渡り、既存種のラプチャーの部品の一つへと改造され、ラプチャー「レッドシューズ・レプリカ」(なお、ゲーム中では蹴りなどの特殊能力が活かされることはなく、足が赤いだけのボスとなっている)として姿を現す。
これを見たシンデレラは「願いが叶ったのね、レッドシューズ」と言ったものの、すぐに哀れみの情を彼女に向け、「ラプチャーはあなたの靴にしか興味がなかった」と評した。
そして「あなたが履くにはふさわしくなかったあの赤い靴も、この世から消しといてあげる」と呟いて戦闘を開始。
レッドシューズ・レプリカはシンデレラのビームに貫かれるも、死に際の呪いとばかりに侵食用の触手で彼女を貫いてから爆散した。
だが、仲間という「観客」を得て、強い心を持ったシンデレラには効果がなく、彼女が再び侵食されることはなかった。もっともシンデレラはアンチェインドを打ち込まれ体内のNIMPHが大幅に消滅(残存7%程度)しており、NIMPHに作用する侵食の体制も応じて高まっていたという科学的根拠もある。
関連人物
完成度の高いニケとして目を付けていた被検体。
侵食させた事により戦闘能力の向上などが見受けられた上、人格の分離と言った症状も起こした。
史上最初のヘレティック。
レッドシューズの崇拝対象であり、一方的な羨望と執着から神格化している。オスワルドの調査により、彼女の実験室がシンデレラの写真で埋め尽くされていたことが判明している。
一方『OLD TALES』のステージを進めていくと、イベントマップ上にレッドシューズが単身で出現するのだが、メッセージを開くと、ヘレティックとなって数多くの不幸に見舞われている彼女のことを「ひとりぼっちのガラスのお姫様」と呼び、たくさんの皮肉を込めた言葉で徹底的に見下し、嘲笑っている。
本当は自身がヘレティックになりたかったが、無理と悟った故か、完璧な彼女の右腕として働こうとしていた。企みを全て暴露した際にも彼女の内心を一切察する気は無く、シンデレラの「私があなたを生かしておく理由は?」という遠回しな遺言の催促にさえ、見当違いの独りよがりな理想しか語らなかった為、シンデレラに殺害された。
同じ部隊の仲間であり、彼女たちには親切にしていたためか、よく慕われていた。
そのことは、シンデレラがレッドシューズを殺害してしまった時の反応からもよく解る。シンデレラの言い分に3人共耳を傾けようとせず、特にヘンゼルとグレーテルは「そんな話を信じろっていうの…?」「レッドシューズがそんなことするはずないでしょ!」とシンデレラに敵意を剥き出しにし、攻撃態勢に入ろうとしていたほど。のちにオスワルドがレッドシューズの悪事を暴いたことで、その本性を知り、侵食もされていないのにここまでの凶行を犯した彼女の異常性に恐怖すると共に、シンデレラを信じなかった事を後悔。ようやくシンデレラと和解できた。
シンデレラを侵食させた理由が『最も完成度が高かった』と言った理由だったため、シンデレラのテスト結果が悪ければ、その対象が彼女たちに向かっていた可能性もあり、本音はシンデレラと同じ被検体・実験対象といったところだろう。
自分を第2世代フェアリーテールモデルのニケにしてくれた存在。
同じV.T.C.の首席研究員と言う役職でニケに詳しいという共通点からか、エイブはレッドシューズを信頼しており、レッドシューズもエイブの補佐を行っていた。しかし、信頼しすぎた故に、レッドシューズがシンデレラに対してどんな最終調整を行ったかは確認していなかった模様。
さらには自身を蘇生してもらったあと、エイブが「シンデレラを説得する」との呼びかけにも応じ、部隊の仲間と共にシンデレラと戦っている。もっともレッドシューズからすれば、シンデレラを助けるつもりは全くなく、彼女が「完成品」としてちゃんと育っているかどうかを間近で確認したかっただけかもしれない。
なお、シンデレラがレッドシューズを殺害したことについては「それだけの理由があったのだろう、私はお前を信じている」と彼女の行動を唯一信じた。彼女が侵食したタイミングからして、レッドシューズが犯人だと考えていた模様。
同じくV.T.C.の所属であり、先輩ニケ。
ラプンツェル:ピュアグレイスの個人エピソードにて、ラプチャーとの戦闘終了後、傷ついた量産型ニケを他のゴッデス部隊員と共に救助して回っていた。侵食された量産型ニケを発見するも、彼女は同じ言葉を繰り返すという症状を示しており、従来の侵食よりも変化していることに気付き、V.T.Cに報告する。
次の作戦では、侵食されて同じ言葉を叫んで仲間を射撃した量産型ニケが発見される。ラプンツェルは部隊の休暇を利用してエリシオン第3研究所を訪れて、この量産型ニケを持ち込んだ。
エイブと会話をしているラプンツェルの姿を見かけたレッドシューズは彼女に話しかける。ラプンツェルは「以前、司祭と研究員を務めてらっしゃった…」とレッドシューズの存在に気付いた。このやり取りから、レッドシューズの顔は人間だった頃から変わっていないことが判る。
それと同時に、ラプンツェルは彼女がニケになったこと、そして普通のニケではないことに気づいたが、第2世代フェアリーテールモデルは極秘プロジェクトであったため、エイブは「詳しいことは言えない」としつつも「名前はレッドシューズ」とだけ告げた。
そして、侵食された量産型ニケを診たレッドシューズは「今は解析する方法がありません」とラプンツェルに告げる。それに続いてエイブは「侵食の仕組みが完全に変化している、誰かが意図的にコードを修正したと言ってもおかしくないくらいだ」と発言した。
部隊へ急いで戻るラプンツェルを研究所の入口まで送ることになったが、その途中で彼女に対し、ラプチャーとの戦いで不利な現状について多くの質問を投げかける。ラプンツェルからは「勝算がなければ作るのです」と返答されたうえで「私は人類の希望になります、レッドシューズもそうして下さい」と告げられて別れる。
『OLD TALES』のイベントシーンでも、入口まで送るラプンツェルとの会話がレッドシューズの回想として再び登場するが、ラプンツェルと別れたあとには続きがあり、「勝ち目のない状況に希望を…ただ、ラプチャーと私たちが同じ立場になればいいだけでしょう?」とひとり語っていた。
ラプンツェルは侵食を改善する方法をV.T.C.と協力して探っていたが、侵食の元凶が自分の身内であるレッドシューズだと最後まで知ることはなかった。
地獄の猟犬の異名を持つ中央政府の軍人。
アナキオールの侵食の一件で反逆の疑いをかけられたオールドテイルズのメンバーを拘束しようとした際、レッドシューズが脳スキャンについて脳を破壊すると書かれた資料を見たと嘘をついた事に疑いを持っていたようである。
『OLD TALES』のミニゲーム『IN THE MIRROR』のアイテム「メモリ」では「旧V.T.C.の研究所から謎の機械音が聞こえる」との報告があったため、部下に研究所への潜入調査をさせた結果、彼女の実験室が発見され、侵食実験の実態を突き止めたことが明かされている(その直後にレッドシューズに殉教させられているが)。さらにはシンデレラを疑ったリトルマーメイドとヘンゼルとグレーテルをレッドシューズの実験室へ連れていき、彼女の本性を見せつけたことで、シンデレラと仲間たちの和解に一役買った。
余談
- レッドシューズは眼が赤いため「彼女もラプチャーに侵食されていたのではないか?」と考察するプレイヤーが存在する。ただ、人間の頃からそういう思想だったので元からそういう色だった可能性が高い。
- 侵食を改良(実情を鑑みれば改悪)したことで、作中で描写されているだけでもレッドフードの離脱で戦力と士気は大幅に下がり、メティスの立場が一時的に危うくなり、ピナを失いドロシーは追い詰められ、そして主人公の大切な人を奪った遠因にして元凶である。サイドクエストやキャラストでも侵食で暴走するニケの描写が幾つも存在するので、その所業の重さには底がない。
- そもそも、シンデレラとゴッデスの共同作戦の頓挫から端を発した人類の敗北は(少なくともその時点では)起こらなかった可能性は高く、被害と影響範囲はもはや計り知れない。
- ラプチャーとの共存共栄と言った思想を持ったキャラとしてラプチリオンと比較されており、結果として実際に共存を為しているラプチリオンの評価が上がっている。
- レッドシューズの思想は「人類とラプチャーとの共存」と聞くだけならば清廉な祈りではるが、実態は侵食によるラプチャーへの隷従である。それに人間は全部切り捨てられる事となってしまう。ニケになれない男性は全滅が確定するか、レッドシューズが研究するであろう「よりおぞましい同化」を強いられることとなるだろう。
- しかしながら侵食機能の強化とヘレティックの登場により、ラプチャー側と曲がりなりにも「会話」の余地が生まれたという見方も出来はする。だがやはりは前述のとおり、彼女がシンデレラを侵食させ人類の敗北を決定づけなければ、ラプチリオンは茨の道を歩むこともなく、マリアンがニケとラプチャーの狭間で運命に翻弄されることもなかったのであり「今よりマシな未来の可能性」を完全に潰した大罪人であることに議論の余地はない。
- 『OLD TALES』のイベントマップで毎日手に入る遺失物には、彼女が個人的に侵食実験について記述していた研究日誌「侵食報告書」があり、ストーリーで見せた悪辣さをさらに上回る、ニケに対し行った侵食実験の一部が記されていた。侵食から解放されたニケが逃げ出したのを見て処分したのを「天啓」として受け入れ、自分が作った侵食コードを撃ち込んだラプチャーを野に放ったなど、日ごとにその余罪が発掘された。通称『余罪ログボ』。
- なお、本人は侵食報告書のことを「私の望んだ世界が訪れた時、新世界の始まりを示す記念碑になるに違いない」と堂々と書いており、かなり自己陶酔していたことが判る。
- シンデレラがアナキオールと呼ばれるようになった日の報告書には、あまりの歓喜で狂ったようにその嬉しさを書き記し、彼女の迷言としてプレイヤーの間で話題となった。
- また、悪事・戦犯を為したニケの代表としてよく矢面に出されるリヴァリンやクロウと比較される事もあるが、実際は彼女の場合空前絶後と言っていい蛮行を行った結果であるため、比べ物になりもしない。
- むしろ、シンデレラの侵食暴走がニケの偶像・崇拝化の危険性を中央政府に認識させたため、ニケの人権に関してアーク設立後に厳しくなっていき、『ニケの人権が底をうった』と言う事態になっているので、それがクロウが凶行を行う遠因ともなっている。
- 何より二人と決定的に違うのは、彼女らにはまだあった「後ろめたさ」や「悪人という自覚」が”全く”ないこと。自身の企みを知って殺害した相手を「殉教者」と呼んで悪びれもしないレッドシューズの異常性と比較すればまだ人間味がある。
- 自らを異端者とわかっているからこそ、精神鑑定をすり抜けて立ち回ったが、シンデレラの心中までは解らず、結局は上手く立ち回れずに終わってしまった。
- シンデレラの発言との不整合に加え、「靴のお陰で幸せを手にした」『シンデレラ』と「靴のせいで不幸に見舞われた」『赤い靴』との対比から、一物抱えたキャラクターであろうことは結構な指揮官が確実視していた。
- 一方でビジュアルがドストライクだった人がかなり多く、事前の人気はかなり高かった。ストーリ中に「シンデレラに脚を破壊されてるから実は犯人じゃない」や「あからさまに怪しすぎて、逆にミスリードなのではないか」など(願望混じりでの)推測もされたが、結果は上記のとおりである。
- 二周年と絡めて大々的にPRされていたこともあり、彼女に一目惚れしてこのゲームを始めてしまい、マリアンとの別れの傷も癒えぬうちにさらなる深手を負わされてしまった指揮官も一定数いる模様である……彼らの心に安らぎが訪れることを祈るほかない。
- 韓国メディアGamepleによる、メガニケのシナリオチーム長チョン・ジェソン氏へのインタビュー記事では、シンデレラのストーリーを準備をするうえで彼女の侵食の根源を語る必要があり、その役割としてレッドシューズを指定したことをジェソン氏は明かしている。共感が一切できない完全で極悪非道な「絶対悪」を引き受けてくれるキャラクターにする一方、容姿については「もったいない」と思えるほどの美しいキャラデザにして欲しいと要請。
- 「これくらいの美しいビジュアルだったら、プレイヤーは彼女の悪事を許せるだろうか?という疑問も確認してみたかった」「そして満足な結果を得ました(笑)」と語っている。この項目でたくさん書かれているプレイヤーの阿鼻叫喚に近い反応は、思惑通りだったということである。
- このインタビューでは、同じくラプチャーとの共存を目指したラプチリオンとの対比も意識してキャラ作りされたことも明かしている。レッドシューズはV.T.C.の上級司教兼研究員という立場で、第2世代フェアリーテールモデルのニケになったという恵まれた身体能力を持つ特別な存在でありながら、ラプチャーとの同化の道へ突き進んだ。それに対し、ラプチリオンは特別な能力のないオタクであり、他人から命を狙われたりと誰からも認められない存在だったが、ラプチャーとの共存の道を選んだ。「私たちが考えるラプチャーとの和合の定義がどんなものか、この二人を通して示したかった」とジェソン氏は述べている。
- このように挙げればキリがないレッドシューズの罪深さと後世への悪影響は筆舌に尽くしがたい。人類には誰からも理解されず、ラプチャーからは見向きもされなかった、そんな真なるヘレティックの爪痕は、人とラプチャーとの戦いが続く限り延々と見せ付けられることだろう。