仕様
アーケード格闘ゲームとしては異色なレベルアップ方式を取り入れており、モンスターを攻撃すると出現するコインを取得し、ステージクリア後にレベルアップする。
レベルが上がる事によって技が追加されたり、装備武器の追加、敵の攻撃への耐性、各種ステータスが強化されるというファンタジーRPGのような内容。
レベルアップしたキャラは、ゲームオーバー時に表示されるパスワードをメモし、次回プレイ時に入力すれば引き継がれる。
各ステージに配置されたモンスターを倒せば、次のステージに移動できる。
戦闘中に地面に出現する宝箱に接触すると、ミスティック・オーブor回復アイテムorコインが出現。
○ミスティック・オーブ
このゲームにおいて、昨今の格闘ゲームでいう超必殺技にあたる「ミスティック・ブレイク」を放つ為に必要なアイテム。オーブに表示されたエフェクトによって効果が異なり、各種オーブに応じた「ミスティック・マジック」という攻撃手段を放つ事もできる。
○回復アイテム
お菓子や料理。入手する事で体力ゲージを僅かだが回復できる。
○コイン
少量の経験値を取得できる。
ただし、戦闘は1ステージ1ラウンドで、ダメージを受けすぎた場合、リザルト報酬で回復しきれなかった体力のまま次ステージに進むことになる。
体力回復量はオーブの所持数 等、リザルト結果に影響される。
プレイヤーキャラクター ※( )内は海外版の名前
レオ(Leo)
ムクロ(Kenji)
タオ(Mai-Ling)
タバサ(Tessa)
エネミーモンスター ※( )内は海外版の名前
ハウザー(Hauzer)
金剛(Kongou)
セクメト(Ravange)
砂漠の国 アランバードの神獣。
アランバードの女王アルマーナⅣ世が融合した後、プレイヤーに襲い掛かってくる。
女王はセクメトと同化する力を黒船に乗った軍団に授けられ、この力を使って周辺国家と争っていたようだ。
元が石像(?)である為か、柔軟ではあるが、硬質な石のような肌で、獅子・鷲・山羊・竜の頭部を持ち、コブラの尾が生えている。ファンタジー物でお馴染みのキメラのような姿。
砂を人型に変化させて相手を押さえ込ませたり、複数ある首毎に違ったブレスを吐く等、魔法的な攻撃が脅威。
体力が残り僅かになると獅子の頭が壊れ、空洞になった部分から相手を石化させる熱線を放つ。
プレイヤーキャラが誰であってもステージ3に登場。
レオかタバサを使用時に特定条件を満たして倒した場合、直後のボーナスステージで武器を手に入れることが可能。
ヌール(Hydron)
ルアン(Lavia)
(声:中友子)
ゴラに伝わる不死鳥。
本来は虹色の輝きを放つ美しい霊長であり、ゴラの人々に深く信仰されていた(倒した後のデモ画面でその姿を確認可能)。
だが、呪いによって怪物と化してからは一転、ゴラの民を殺戮し尽す程の凶悪な魔物となってしまった。
怪物時の姿は美しい娘の上半身に、猛禽類のような鋭い爪のある足、両腕は鋭い爪のついた翼となっている。
自らの羽を弾丸のように飛ばしたり、上空から相手に掴みかかって爪で切り刻んだり、炎の塊になって突撃したりと凶悪。
ギギ(Gi Gi)
ブレイド(Blade)
ヴァルドール(Scion)
補足
美麗なドットとカプコン独特のファンタジー世界観を持つこの作品は、いまでも高い評価を受けている。
だが、稼動を開始した頃の評価は散々なもので、当時のカプコンの最新鋭基盤「CPS-3」の記念すべき第一作目であったにも関わらず、ゲームセンターによっては、不人気により早期回収といった悲しい光景が繰り広げられた。
原因となるのは、初期の体力ゲージを温存しつつ最後まで戦う、といった格闘ゲームというよりアクションゲームのような仕様(1人プレイでは大型CPUキャラとのバトルなのに協力モードが無い)や、選べるプレイヤーキャラが4人しかいない事や、、対戦の意義の薄さ、凄まじい枚数で作られた美麗なドットアニメだが、そのせいでキャラの動作が重くなり、快適な操作感を奪ってしまっている等々・・・。
多くの問題点を抱え売り上げも伸びず、その結果、カプコン所属のドット職人が大量解雇されるという悲劇の発端になった作品とも云われている。
2016年現在、いまだ家庭用機への移植がなされていない作品でもある。
しかしその特徴的な衣服や武器はモンスターハンターシリーズにて『ミヅハシリーズ』や『アンドレイヤー』として再現されている。