概要
鎧の帝具、悪鬼纏身「インクルシオ」。
凶暴な超級危険種タイラントを素材として作られた帝具で、素材となった竜の強靭な生命力により装着者に合わせて進化すると言われている。
同じく鎧の帝具である「グランシャリオ」のプロトタイプでもある。
能力と特性
鎧型の帝具
身に纏う為には剣型の鍵が必要であり、これに魂を込めて名を叫ぶことで使い手の元に現れる。
また、この鍵も普段は普通の剣として使用可能である。
非常に高い防御力を誇り、生半可な攻撃ではダメージを受けず、毒等の特殊な攻撃も無力化または大きく軽減できる。また、副武装として「ノインテーター」と呼ばれる槍が備わっており、これを主な攻撃手段として用いる。 ほか、使用者の身体能力を飛躍的に向上させる効果もあり、武器を持たず戦うことも十分可能。
ただし、使用者に大きく負担が掛かる為、並の人間が身に着けると死んでしまう恐れもある。
また、適正があったとても長時間の使用は厳しく、体力の低下に伴い自動解除される為、持久戦に持ち込まれると不利になることも。
奥の手
奥の手は「透明化」。
周りの風景に合わせて姿を消せる能力だが気配や殺気まで消すことは出来ない。
これは生前のタイラントが高い環境適合力と防衛本能により身に付けた能力である。
進化
帝具の材料となった竜型超級危険種「タイラント」の筋繊維や闘争本能は未だ生きており、使用者の思いと成長に合わせて進化するという強力な特性を持っており、その力は奥の手以上の力を発揮する事がある。
タツミがブラートから継承した際はタツミの熱き思いに応え彼に合わせて進化、鋭角でスマートなフォルムにマントが付いた変身ヒーロー然としたデザインへと変化した。
しかし、その後しばらくは変化が訪れずにいたが……
原作
ラバックと共に囚われたタツミは公開処刑される事となるもマインの活躍によって心身共に救われる。
その後、インクルシオを手にすると親友の死への後悔と最愛の少女を守りたいという想いから覚悟を決めた彼は己の身体が壊れる事も厭わず力を求め、インクルシオはその想いに応えさらなる進化を遂げた。
より鋭角的なフォルムとなったその姿はまるで半竜人のようであり、エスデスやブドーと互角に渡り合えるだけの力を手に入れる…のだが、タツミ自身に掛かる負担も凄まじく、またブドーによると「混じっている」との事だが果たしてその意味は……。
アニメ
最終決戦にて、皇帝が操る伝説にして最強の帝具「シコウテイザー」に追い詰められるタツミであったがブラートの言葉を思い起こし奮起、己の熱い魂を咆哮に乗せる。
すると彼の思いに応えインクルシオは進化、その姿は黄金に輝く竜型の鎧と成り、背には翼が生えて飛行まで可能となった。
その強さは凄まじく、シコウテイザーの攻撃を真正面から受け止め、遂には本体を破壊する程の力を持つ。
しかし、その後倒れるシコウテイザーから民を守る為残る力を振り絞ったタツミは力尽き……。
所有者
元師範・ゲンセイ
BD・DVD第一巻特典の1,5巻に登場。
ブラートの新米時代の師範であり、エスデスとブドーがいなかった頃は帝国最強と呼ばれていた。
非常に高い実力を持ち、ブラートも慕っていたが退役して以降は人が変わり「剣鬼」となって辻斬りをしていた。生身でインクルシオを纏うブラートと互角に渡り合うも、持久戦の末老体が仇となり敗北する。
兄貴・ブラート
タツミの兄貴分であり師匠的存在。
インクルシオのデザインは大柄で簡素、コートが付いておりまるで番長のような雰囲気を醸し出す。因みにゲンセイ使用時もデザインは同じである。
三銃士の一人にしてかつての上司であるリヴァとの激戦で勝利するも、その矢先猛毒を仕込んだ奥の手を食らい瀕死となる。
己の死を確信した後、死の間際にタツミにインクルシオを託し、その奮戦を見届けながら静かに逝った。
継承者・タツミ
遂にタツミの帝具として活躍する事になるも、しばらくはブラートほどインクルシオを使いこなせず、経験不足が災いして苦戦も多い。
しかし、いつの間にかノインテーターを使えるようになっていたり、タツミの意向に応えて脚力が集中的に向上するといった場面もあり、徐々に使いこなせるようになってきている様子。
また、ブラートが進化をさせていないと思われるのに対し、初装着時に進化をさせたタツミはインクルシオと非常に相性が良いと考えられる。
自分の人生に最も大きな影響を与えた兄貴分にして師でもあった尊敬するブラートの背中を追いかけ、そしていつか超えるべくタツミはブラートの魂と共にインクルシオを背負い戦い続けている。
関連イラスト
