概要
大きな特徴として「小売店ながら会員制を採用しており、会員にならないと入店すらできない」という点が挙げられる。
日本の他のスーパーでもポイントカードなどの会員制はあるが、いずれも「非会員であっても入店や買い物自体は普通に可能」という店が大半であり、コストコのような「会員でなければ入店すら不可能」という例はそうそう無く、日本上陸当初は良くも悪くも話題となった。
また、店舗内部も倉庫同然の殺風景な店内に、入荷したままのパレットに乗っている商品が無造作に並べられているだけで、丁寧な陳列などは二の次とされており、店員の数も店舗の規模に対しては少ない傾向が多い。
これにより徹底的なコスト削減が図られている(このため各店舗は「○○倉庫店」と呼ばれる)。
こうした会員制や徹底的なコスト削減により、常識外の安さを実現している。
はっきり言って「安さ」に関してなら、茨城県に本部を置くホムセン業界のアームズフォートとも正面から殴りあって勝てるくらいに安い。
…が、その一方で商品はアメリカンサイズというか、物流仕様そのままというか…とにかくメガサイズな商品が基本なので、基本的に「定期的に買いだめに来る」という利用法にしか向かない。
しかも、アメリカンサイズは肥満を助長する恐れがあり、同時にその概念を豊かだと勘違いする人も多い(これは米国文化の悪い面のひとつでもある)。
このほか、調子こいてメガサイズの食品を大量に買った結果、思っていたよりも量が多く食べきれなくて大量廃棄、などといったもったいないおばけ大激怒な問題も発生している。
なので、(身も蓋もない話になるが)コストコで買うよりもユニーなど近所の普通のスーパーで買った方がお金の節約になるケースも多い。
自宅のすぐ近くにコストコがあるのならばともかく、コストコまでの往復の電車賃やガソリン代を差し引いた上で「お得」なのかどうかはよく考えよう。
とはいえ、他のスーパーではそうそう見られない店舗面積や売り場の様子がコストコの内部では普通に拝めるのも事実なので、物見遊山気分で一度は覗きに行くのもまた一興…かもしれない。
また、「コストコが近くにないけど、コストコの商品は欲しい」という日本の消費者の声に応えてか、近年ではコストコ以外の他社スーパーでもコストコの商品を期間限定で販売するところが増えており、大抵の場合どこのスーパーでも「コストコフェア」と銘打たれて開催されている。
また、スーパーという性質上、販売するのは食品であることが多い。
これは、コストコが「他業者による商品の再販売」を条件付きで認めており、他社スーパーはコストコで仕入れた商品を前述の「コストコフェア」などと銘打って再販売している、という仕組みである。
このため、コストコはただの大規模小売店ではなく、卸売業者(問屋)の性質も持ち合わせたスーパーであるともいえる。
近場のスーパーで手軽にコストコの商品が手に入り、しかも会員費や入会手続きなども不要とあって「コストコフェア」を開催するスーパーは全国規模で増加しており、それに伴って日本国内におけるコストコの知名度も上昇傾向にあるとされている。
とりわけ、コストコの定番商品のひとつとされる「巨大なティラミス」はいずれのスーパーでも軒並み人気らしく、どこの地域の「コストコフェア」でも大抵見かける人気商品である。
ただし、輸送費や手数料などがかさむのか、「コストコフェア」の商品は大抵本家コストコ店舗での販売額よりもやや高めに設定されている点には注意。
とはいえ、近場のスーパーでコストコの商品が容易に手に入るのは大きな魅力であるため、近所のスーパーでも開催していないか調べてみるのも良いだろう。
会員証・会費
先述の通りコストコは会員制を採用している。
会員証は世界中のコストコ店舗で使用可能。
会費は
- ビジネスメンバー(法人会員):3675円/年
- ゴールドメンバー(個人会員):4200円/年
となっている。
退会時には、1年以内の会費は返金されるが、会員側の都合で退会した際には同じ名前・住所での再登録が1年間できなくなるというペナルティが課せられるので注意。
利用に関しての注意
会員制です
何度も書いたがコストコは会員制の店である。会員証を作らなければ入店やネット通販すらできないので注意。会員ユーザーと同行して入店した場合、価格に5%が上乗せされる。(買い物当日に会員登録すれば差額は返金される。)
クレジットカードはアメックスが基本
使用可能なクレジットカードはアメリカン・エキスプレス一択が基本。
但し日本の店ではオリコカードも使用できる。
どちらも持っていないなら現金払いで。
マイバッグ必須
コストコはマイバッグの利用が前提である。行く際には必ずマイバッグを持って行こう。
場合によっては自動車やカートも必須
とにかく商品のサイズがデカいため、無計画に買っていると持ち切れなくなる危険性もある。
買いだめ目的で行くのであれば自動車で行くなり、事前にカートを用意するなり、帰りのタクシーを拾うなりする必要も出てくるので注意。
なお、届くまでに時間はかかるが、買った物を有料で配送するサービスもある。