磯野(いその)藻屑(もくず)源(みなもとの)素太皆(すたみな)と読む。
藻屑は諱の「すたみな」に繋がることから、もずくの異称(あるいは海藻類の総称)と思われる。
名前に「源」が含まれていることから磯野家が源氏の家系であり、実在した戦国時代の磯野氏を反映している説もある。(武将の磯野員昌の磯野家は本家筋が筑前(九州)にある。
原作では明治生まれの磯野波平が「ごいっしん(明治維新)のころ〜」と発言しており、祖父か曽祖父くらいの近い先祖である。
登場するときは裃に長袴姿で、ちょんまげ以外波平そっくりで眼鏡も掛けている。
当初は波平と同じ「つる」を耳に掛ける近代的な眼鏡だったが、いつごろからか時代を反映して紐付き眼鏡に変わっていた。
近代的な眼鏡が登場するのは一般的に明治以降とされているが、原型となるものが幕末に作られており、どちらを身に着けていてもおかしくはない。
武士であるが「お彼岸におはぎ38個を食べた」ことで殿様に褒められたという。
おはぎ好きの血筋は子孫達にも受け継がれているらしい。
時々波平の夢に出て「庭に小判のかめをいけておいたぞや」などとウソをついたり、仏壇のお供え物にケチをつけたりするが、なかなかこの一家を気に入っているようだ。