概要
ドラゴンはその気位の高さから、人間の男性を取るに足らぬ存在であると見下し、男性と交わる事なく一生を終える者も少なくはない。
そうしたドラゴンの屍に魔物の魔力が集まり、夫となる男性を見つけられなかった事への後悔や、子を成す事ができなかった未練と結びつく事で、彼女達を「ドラゴンゾンビ」として蘇らせる。
そのため『図鑑』の分類上は爬虫類の魔物娘となっているが、生態としてはアンデッドの魔物娘に近く、その精神は理性やドラゴンの誇りが腐り落ちてしまっており、生前に得られなかった人間の男性との交わりと、子を成すことを求める「メストカゲ」となっている。
その行動は理性的であった生前とは異なり本能的で、人間の男性を見つけると性への執着のままに襲い掛かろうとする。
思考は単純化し、動きは若干鈍くなっているとはいえ、魔物の中でも最上位であるドラゴンの力は健在であり、彼女達に教われてしまえば人間の身では太刀打ちできない。
仮に運よく逃げ出したとしても、アンデッドとなった彼女達は疲れ知らずとなっており、オスと認識した相手をどこまでも追い続ける。
更に、彼女達が吐き出すブレスは「腐敗のブレス」となっており、これを浴びた者はドラゴンゾンビと同様に理性や抵抗の感情が崩れ落ち、生殖本能のみで動くようになってしまう。
このブレスの効果は男性の場合は時間経過で元に戻るが、人間の女性の場合はそのままアンデッドの魔物娘へと変貌することになる。
このように極めて凶暴な性質を持つ彼女達だが、男性の方から彼女達への愛情や性欲を示すと、それを受け入れ大人しくなる。
また、伴侶を「宝物」として守ろうとするドラゴンの本能も生前より強まっており、自らの伴侶に危害を加えられるような事があれば、半狂乱となって暴れ、上述した「腐敗のブレス」を吐いて回るという。