概要
死からよみがえったゾンビ、屍人や幽霊など「アンデッド」として分類される諸種族。
主神など、神聖な神の加護による回復魔法でダメージを与えられる性質があり、旧魔王時代はそれで一発昇天させることも可能であったが、現魔王が支配する現在はアンデッドを司る生と死の女神「ヘル」が魔王に加担したこともあり、「魔物娘」化の影響によりかなり受けるダメージが減っている。
これは「魔物娘」が、ドラゴン等も人間型とするように「半分人間」としての性質を備えるため。
魔物娘としてのアンデッドは「人間の死体が動いているもの」ではなく、「魔物の一種族」となっており、子をなした場合、同種の子が生まれる。
グールやゾンビ、マミーといった死体系アンデッドの場合、基本的にアンデッド化の時点で肉体の成長が止まる。
ゴーストなどの霊体系アンデッドの場合、高い魔力を得ることで実体化能力を獲得し、生身の存在とも触れ合う事が可能となる。獲得後は霊体化と実体化を使い分ける事ができる。
その性質上、アンデッドたちはアンデッド化する前の種族の特徴を兼ね備えることになる。ドラゴンゾンビはその代表例。スケルトンのように骨に魔力を込めて駆動させた種族の場合ゴーレムの一種として分類する学者も存在する。
極めて稀なケースとして、アンデッド化した者の霊体と肉体が分離してそれぞれ別種族(魂がゴースト、体がゾンビ)化することもある。この場合、体の側にも霊魂の一部が残るが、霊の分裂という現象もまた特殊なレアケースである。
彼女達はワイトやヴァンパイア、リッチといったような高い知能と魔力を持つ「上級アンデッド」の上流階級を中心とした「不死者の都」と呼ばれる魔界を形成している事が多い。
「不死者の都」は常に夜のように空が暗い暗黒魔界に属しているが、その雰囲気は決してアンデッドのイメージから連想されるような陰気なものばかりではなく、町中に多くの社交場が存在し、演劇や美術などの芸術文化も盛んであるという。
なお、「図鑑」の記述で言及されるのは基本的に魔物娘、すなわち女性のアンデッドであるが、設定上は男性のアンデッド(あるいはそれに準ずる存在)も存在する。アンデッドの魔物娘を伴侶に持つインキュバスは彼女達の魔力を得ることで半永久的な寿命を持つことができる他、死亡した人間の男性がアンデッドとして蘇ることもあるという。ただし、人間やインキュバスのエネルギーである「精」を作り出す力を持った男性のまま蘇らせるには、その男性に魔力を与え続ける「生贄」(要するに妻)となる魔物娘を用意し、先述した「ヘル」の力を借りるための儀式を執り行う必要がある。
また、ゴースト系の魔物娘の場合、死亡して肉体を失い現世を彷徨う男性の魂を伴侶とすることも可能であるという。
「アンデッド」とは言っても召喚師から使い潰されて過労死したりはしない。
アンデッドの魔物娘
※ドラゴンゾンビは生前の姿であるドラゴン同様「爬虫類」のソートに分類されている。