概要
人間の骨に魔王由来の魔力が宿り、動き出したもの。材料に動物の骨が混じっていた場合、ケモミミやしっぽが生えることもある。
実際『図鑑』に描かれた個体にはモンスターのものと思しき肢の指が、新たに形成された顔を覆うようにしている。
分類については学者達の間で意見が分かれており、骨を材料にしたゴーレムとする説、骨に憑依したゴーストであるという説などがある。
行動原理はエネルギー源としての精を求めて動く単純なもの。しかしグールのようながっつくような貪欲さはなく、感情に乏しい。
満腹になると大人しくなり、慕った男性に思考を委ね、その指示に従うようになる。
精を得られなくても元の骨に分解される、ということはなく、一種のスリープモードに入り、獲物が来るのを待つ状態になる。
元となった骨部分以外に「肉」「髪」が魔力によって形成され、それによってスケルトンの全体が構成される。
骨は言うなれば材料であり、男性の骨からでもスケルトンは誕生する。男の骨から生じたスケルトンも魔物娘であり、スケルトンにも男性の個体は存在しない。
からだの部分はかりそめ、とも言えるもので膂力はあまりなく、補強の効果も心許ない。強い攻撃を加えればバラバラになってしまう。……がすぐに自分を組み立て直し復活する。
骨の持ち主の記憶をぼんやりとながら受け継いでいるが、男性の場合、生前も女性だったと認識したり、同性の親友についての記憶が異性の恋人のものになったりとその内容が変質している。その点で、男性としての意識を残し続けるアルプとは異なっている。
図鑑世界の魔法にも「ネクロマンシー」があり、そこにはスケルトンの生成と使役に関する術がある。しかし強力な魔物や魔力の濃いダンジョン、魔界で使用すると、現魔王の影響を排除することはできず、魔物娘としてのスケルトンが誕生することになる。