概要
石や泥の人形が、魔術により動き出したもの。用途に応じて様々な能力を持たされている。
原種を含む「ゴーレム属」は「後天的に動くようになった人形系の無生物」を広く含む(リビングドールは「ドール属」に分類される)。
からくり・機械的な部品を組み込まれたものとしてはオートマトン、単なる無生物であったものが魂や魔力が宿る事で動くようになったものとしてガーゴイルやラーヴァゴーレムがいる。
学者によってはスケルトンをゴーレムの一種とする説もある。
ただし人形で無い道具に魔力が宿り動き出した「付喪神」系の魔物は別分類となる。
魔物化に際してのメカニズムにおいても違いが存在するようだ。
魔物娘としてのゴーレムはサキュバスの魔力で駆動する。そのため無機物の魔物であるにもかかわらず淫魔らしい、なおかつ論理的な思考回路のもと、男性から精を得る事に特化した形状の体と行動原理を持つ。
ゴーレムにとって男性の精は燃料に他ならない。彼女達は性交渉を重ねることで溜め込んだ精の一部をある制作者のもとに持ち帰るという。
性交の際に男性が抵抗しないでいると、確実に精を得られる対象として認識され、抵抗していると苦労したぶん印象に残ってしまい、いずれにせよ、制作者に精を渡した後、その男性のもとに帰ってくることになる。
ゴーレム対策としてはその体表に書かれた魔法文字を消すことが挙げられる。これはプログラムの役割を果たしており、所有者や命令内容の部分を消すことで無効化し、動作を停止させることができる。
魔法文字の知識に通じたものなら、所有者や命令の部分を書き換えることで自分のしもべにすることも可能。
他の箇所を書き換えることでその個体の性格すらも変更できる。
ただし、こうした手段が通用するなら、生まれたばかりのゴーレムのみ。魔物娘として、サキュバスの性質を持ち「半分人間」の特性をも併せ持つようになった彼女たちは、男性との性交渉を重ねることで感情と欲望に目覚め、必ずしも「動く人形」の性質に囚われなくなる。
特定の男性を愛したゴーレムは自ら魔法文字を書き換え、そこにその男性の名を記す。彼女自身の意志で書かれたそれは、他の誰かが消したり書き換えても、すぐに彼女達自身によって戻される。