概要
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALのアドベンチャーモードである灯火の星の黒幕と見られる存在。
複数の煌めく翼に覆われた光の球体という、神々しくも得体の知れない風貌をしている。
公式サイトのキャッチコピーは「最強、最悪の敵」。
ファミ通での桜井氏の特集によれば、名前の由来はおそらく『綺羅星』から。
英語表記は「Galeem」。
ムービー内ではキーラの動作に合わせて女性の高い歌声の様な音が再生されるというキャラ付けがされており、本当の意味で性別がある生物かはさておきどこか女性的なイメージを与えられているキャラクターになっている。
ニンテンドーダイレクト2018/11/1内でスマブラの伝統モード「シンプル」のシナリオは「イメージの世界に降り立ったフィギュアがファイターとして自立し、創造主であるマスターハンドを乗り越えることで現実世界に帰還する」という内容であるという事が桜井ディレクターによって明かされたが、その中でキャラクター達がフィギュアとしての肉体を失い、思念体「スピリット」と化しイメージの世界から出られなくなるという「最悪の事件」を引き起こしたのがこのキーラである。
新たなる世界の創世を企んでいるとされるが…?
OPムービーではファイター達が力を合わせて立ち向かおうとするが、キーラは使役していた夥しい数のマスターハンドを我が身に取り込み、無数の光線を放射。
シュルクが未来視でそれを察知し、ファイター達は放たれた光線に応戦及び回避を図るも、キーラは瞬く間にカービィ以外を全滅させてしまい、その上で銀河規模の光を放って全てのフィギュアの身体を奪い、スピリッツへと変えてしまった。
更に、一見ビームを浴びて消滅してしまったかのように見えたファイター達は実はキーラに捕らえられており、キーラの手先として行動するコピーファイター達のボディを産み出す母体として扱われる様子も描かれている。
そして、支配下に置いたスピリットをコピーボディに憑依させ、敵対者の行く手を遮るべく各地に配置したのだ。
果たしてカービィは無事捕らえられた仲間達を取り戻し、キーラに操られたスピリットを解放する事が出来るのだろうか?
ちなみに桜井ディレクターは「亜空の使者のようなストーリーを語るモードは無い」と発言しており、ストーリー中に挿入されるムービー量は極めて少ない作風になっている。
一見暗いストーリーのようにも見えるが、作中で会話可能な商店や道場のマスタースピリット達は気楽な態度で台詞を話しており、案外作風は明るい。
ストーリー内では稀にこちらの行動に反応してダンジョンの入り口を解禁するという行動を見せるが、それ以外はバリアで身を守って上空で大人しくしている事が多く、こちらが直接戦いを挑むまではあまり積極的な姿勢を見せない。
各地のボスがキーラのバリアを維持するキーになっており、各地のボスを倒せばキーラとの戦闘に臨める。
戦闘場面では外見通りあまり肉体派ではなく、自身の羽をミサイルの様に投下してくる以外ではワープや光る弾などの魔法じみた動作が多い。
余談/考察
灯火の星公開の直前に桜井ディレクターは今までスマブラシリーズに存在していたフィギュア集め(新規3Dモデルの蒐集)を廃止し(本人曰く、作るのは大変だったとの事)、スピリッツ集め(基本的には原作からそのまま移植した2Dイラストなど)を実装する事を発表。
しかし、スマブラはフィギュアの世界であるという世界観設定はこれからも引き継がれていくという事で、フィギュア達がいなくなってしまった理由付けとして、キーラが設定された模様。
ストーリーモードではないと明言されている事もあり、シナリオ上の敵というよりはこうした理由付けのための存在という側面も強い。
桜井ディレクターがファミ通のコラムにてカービィが生き残りとして選ばれた理由について触れている。
それによると、キーラの宇宙規模の攻撃に対して「短距離のワープでは逃げ切れない」「乗り物の物理的なスピードでは間に合わない」や「誰にも使える初心者向けのキャラクター」等々の様々な理由からの消去法で残ったのがカービィだったとのこと。
他にも明確にワープ航法や宇宙の果てまでのワープを成功させたキャラクターも任天堂内にはいるが、初心者に扱いやすくはないとみなされたために見送られたと見られる。
ムービー内のワープスターは原作一作目のグレープガーデン移動時にのみ使った瞬間移動(詳しくはワープスターの項目で)を使いキーラの攻撃から逃れることに成功している。
しかし、当時の原作においてはグレープガーデン内の移動を行った後に力尽きて消滅する描写になっており、桜井氏が手がけたリメイクにあたるはるかぜとともにではワープ描写自体が削られていた為、宇宙規模の光から逃れた後も飛行を続けるというスマブラの描写はカービィのファン達をも驚かせた。
注意
最強の敵という肩書きからか時たま最強議論が巻き起こったり、最強の敵の攻撃から逃れた描写によってカービィは他のキャラより優れている、またはただ一人生き残ったカービィが贔屓されているという声もあるが、生き残った理由については原作におけるワープスターの性能とはあまり関係が無いものと思われるため、原作のカービィにはヘイトを向けたり過剰に持ち上げることはしないようにしよう。現在原作カービィを作っているHAL研究所が灯火の星のシナリオ作成に関わっているかも不明である。
また、キーラが原作の本人達を打ち負かしたという公式設定は存在しない(スピリットの解説の際にもスマブラはフィギュアの世界であると改めて桜井氏から説明がある)為、キーラにやられてしまったキャラクターを過剰にネタにする、キーラを過剰に持ち上げる等の原作ファンに悪い印象を与えるような事もしないようにしよう。
また、スマッシュアピール(ピット達の天界漫才)でのリンクやアイクなどの解説セリフによると、レギュレーションに合わせたりゲームバランスを壊さない為にファイター達の能力は調整や制限をされており、原作の本人の能力を全て発揮しているわけではないとの事。
ちなみに...
- 灯火の星ホーム画面でデータをロードした後、コントローラーのLボタンとRボタンを一定時間同時押しするとデータを消去することができるのだが、その際の演出は、まさかのキーラをゴミ箱に押し込み、葬り去るというもの。ファイター達を瞬く間に捕らえ、強敵の様に演出されていたキーラがゴミ箱一つで葬り去られる様子は何ともシュールである。
- 先述の通りコピーファイターはキーラに捕らわれたファイターを母体に生みだされているという設定である。そのため捕らわれてないカービィのコピーファイターは登場しない…わけではなく普通に敵として登場している。この理由については作中でも言及されておらず、現在のところは謎に包まれている。
- 上記の事も含めてオープニング映像はあくまでイメージのようなものなのか、実際にプレイするとオープニングの設定は作中であまり絶対視されていない事がわかる。オープニングで捕らえられていたインクリングはオレンジとブルーであったが、ゲーム中で母体として登場・敵対するのはオレンジ単独であったり、乗り物系スピリッツを売り出しやすいとされるファンキーコング商店ではカービィを乗せたままスピリット化したワープスターが売り出される事もある。
- また、本作にはスピリッツボードというスピリッツを手に入れるためのモードがあるが、よく見るとこのモードに登場するスピリッツはキーラの配下特有の赤く光る目を持たず、光の配下に効くはずの光特攻も効かないように設定されているなどキーラの配下ではない事が明確になっている。灯火の星のストーリー内では仲間に出来ない呼び出し限定のスピリッツもキーラまわりのストーリーと関係があるか不明である。灯火の星のストーリーもある程度進行すると、キーラの配下ではない者達がフィールドに配置される展開になるなど、キーラの設定と直接関係あるのか不明なスピリッツ・コピーボディも多い。
- 先述のオープニングムービーで放っていた光線は実際のバトルになると何故か一切使用しない。タブーはOFF波動をムービー内で放ったり、再度放とうとした波動をソニックによって弱体化させられた演出があったが、それでもちゃんと戦闘中にも使用している。発売前からオープニングビームの発動に必要だったあれだけの数のマスターハンドを補充するのは難しいのではないかという考察も存在しており、キーラ自身も疲弊したのか大人しくしている場面が多い事から、やはり再使用は難しいのかもしれない。
関連動画
関連タグ
光熱怪獣キーラ:同名の光を武器に使う者繋がり
タブー:スマブラの黒幕繋がり。こちらはカービィを含め、本当の意味で全滅させている。また、ファイターのコピーを生み出して大迷宮内に配置し、軍団を結成するという手口も似ている。