中野千雨
なかのちさめ
概要
坂乃上女子高校1年。佐倉由女のクラスメイト。
性格は負けず嫌いの意地っ張り見栄っ張りだが、素直で常識をわきまえている。
「ちいさめ千雨」のあだ名で呼ばれており、低身長がコンプレックスだったが、ポケバイではそれが逆に有利になったことから自信を持ち、小さい頃からサーキットでは優勝候補だった。
しかし、標準的なシート高のバイクでは足が地面に届かない(※1)ため、信号待ちで足をつかなければならない公道に不安を持っており、バイクは公道で乗るものではないと意地を張っていた。
シート高を下げることも、メーカーによる綿密な設計を無駄にするものだとして拒絶している。
そのため当初バイク部への入部には否定的だったが、新部長・天野恩紗による「バイクに足が届かないのは女性ライダーにとって当然であり、乗りたいならなんとかして乗ればいい。意地ばかり張っていると鈴乃木凜みたいになる」という(主に最後の)言葉に動かされ、バイク部に入部することになる。
その後バイクの免許を取り始めるが、公道用の装備の知識がほとんどないため、一発試験ではバックミラーをポールにぶつけて試験中止になってしまう。教習所でも、シフトチェンジがレーシング用と逆(※2)であることや、ウィンカーをどうやってつけるのかも知らず狼狽していた。
教官たちはそのような事情に気づかず、レーサーなら当然バイクの操作はできるものとろくな指導をしなかったため、このまま1段階みきわめを受けることに不安を覚える。
最終的には、同時期に教習を受けていた三ノ輪聖に教えを請うことで、無事免許を取得している。
無愛想で表情の変化が少ないが、話数が進むに連れて顔以外の部分で素を出すようになる。
男性の好みは意外にも面食いで、福山雅治やダルビッシュを例にあげている。レースでは敵無しの強さを誇っているが、それ故に対戦相手達からは殺意を抱かれるほどに嫌われており、ロマンスの類いには縁がない模様。
また、食べ物に執着があり、レース相手の死神十三にソフトクリームを横取りされた時は、さんざん無視していた相手にもかかわらずムキになって勝負を受けている。好物はイモ類。
ヘルメットをかぶると、なぜかツインテールがヘルメットから飛び出している。
扉絵ではメーカーを問わずスクーターを担当している。
愛車
レーシング用と公道用を所持。他にポケバイも所持しているが、車種については述べられていない。
千雨はどのスペックよりシート高を気にしており、他のバイクでもシート高だけは暗唱できるほど。
メーカーにこだわりはないが、レーシング仕様車を多用する都合上、ポケバイを除いては主にホンダ車に乗ることが多い。
関係者
家族
両親共にバイク乗りのサラブレッドである。兄弟は確認されておらず、一人っ子の模様。
その他
三等教官
等級の3等ではなくそう言う名字の教官。容姿はロボット三等兵そっくり。原作では千雨の初教習時が初登場だが、アニメでは羽音の教習から登場する。中野親子の事もよく知っており「基本は教えなくても乗れる」と勘違いしていた(実際にはウィンカスイッチの場所すら知らなかった)。バイ太と教習所で最後に会話するのもアニメでは彼(原作では整備士)。
注釈
(※1)…と、思われがちだが実は125cc超~250cc未満のクラスには千雨より小さな女性(身長140cm程度)でも足のつく公道仕様のバイクは存在する。トライアラー(オフロード車の中でも競技車をベースに公道用の保安装置を付けたような車両)と、日本の規格と関係なしに造られている150~200cc程度の逆輸入車が多い。ちなみに、250ccフルのオンロード車ならバンディット(標準シート高745mm)があるだろ凛。
(※2)…通常のリターン式シフトペダルは、ペダルを踏み込んでシフトダウン・跳ね上げてシフトアップだが(正シフト)、オンロードのレース車は逆(逆シフト)である。これは、フルバンクでコーナリングした後のシフトアップで、足を路面に擦ってしまうのを防ぐためである。