本記事はネタバレを含みます。
概要
『ひぐらしのなく頃に解』の登場人物である羽入の正体とされている人物。
作中においては羽入と同一の姿で描写されている。
ひぐらしのなく頃に絆の言祝し編によると、本名はハィ=リューン・イェアソムール・ジェダ。
パラレルワールドから次元の壁を越えて世界を流浪する民『リューンの民』という異世界人の一人。
人間とは異なる存在と思われ、頭の角は「リューンの民」の特徴。「リューンの民」はこの世界の人間とは違い、老化しない代わりに徐々に肉体や精神の構造が単純化、つまり肉体と精神が『幼児退行』していくことで老化する。(現在の羽入が少女の姿であるのはそのためで、かなり老齢であることがうかがえる。ロリバb…)。
この次元とは異なる次元にあった「リューンの民」の故郷が滅亡してしまい、リューン族は流浪の旅を続けていた。しかし何らかのトラブルにより、旅中、肉体を失って精神生命体となってしまう者が続出。生命の危機に瀕しながらも、漸く地球のあるこの次元へと辿り着く。
しかし、またもやトラブルが発生。
「肉体を失った者」と辛うじて「肉体を保持した者」で意見が対立。
「肉体を失った者」たちは、この星の生物の肉体を乗っ取り、自分たちの星にしようと主張、そう考える者が多数だった。対する「肉体を保持した者」たちは、この星の生物と共存していくべきだと主張。結論がなかなか出せない中、遂に「肉体を失った者」たちが人間に憑依し、暴走を始めてしまう。彼らの暴走を止めるべく、「肉体を保持した者」たちも討伐に踏み切り、鬼と人間が入り乱れた、同族同士での凄惨な戦いが始まってしまったのである。
こうして「肉体を保持した者」たちは、人間に憑依し暴走した者を「混血(グリフィス)」と呼び、肉体を保持できた自分たちを「純血(ピュトス)」と呼び、区別していった。
「純血」であったジェダも混血討伐に参加した。
そしてあるとき、彼女が戦いの疲れを癒そうと、沐浴をしている最中、偶然通りかかった村人にその姿を見られてしまう。
後に、夫となる古手陸との出会いだった。(過去に鬼ヶ淵村で「混血」を討伐した際に救った赤子が、陸であり、正確には再会なのだが最初はお互いに初対面だと思っていた。)
彼女は裸体を見られた羞恥心より、角の生えた鬼としての自分を見られたという不安の方が優っていた。彼女がいかに鬼が恐ろしい者かを説くも、無駄足に終わってしまう。
羽入という名は、出会った際に本名は呼びにくいということで陸が名づけたもの、ひょんなことから古手家に居候することになった羽入は、陸と暮らすうちに彼に惹かれ結婚。
娘の桜花を儲け、幸せな家庭を築き暮らしていたが、ある事件により陸は死亡、羽入も普通の人間には知覚できない状態になってしまう。
成長した娘の桜花だけは唯一羽入を知覚することができたため、羽入は桜花に自分が母親である事は伏せ、友人として影から見守っていた。
ところがある時、村に蔓延した疫病を治すために桜花が羽入に疫病の薬を作ってもらったことで、薬を戦の道具として使おうとした領主や疫病の薬による金儲けを目当てとした村人の一部が暴走し、桜花は酷い拷問を受ける。
それを見た羽入は激怒し、我を忘れ、次々と村人を殺していくも、鬼である羽入を止められるのは鬼の血を引く自分だけと考えた桜花に止められて、自我を取り戻す。
そして羽入は惨劇の原因と罪を、暴走した村人や領主ではなく自分という「鬼」に背負わせるよう桜花に伝え、母である自分を討たせた。(彼女の左角にある傷はこの時付いたもの。)
『言祝し編』の物語は、古手神社に安置されている古文書の一つを読み解いたものであり、本当に羽入の正体がそのような人物なのか、そもそも物語の内容が真実なのか自体明言はされていないが、
原作でも羽入本人からそのような事実をほのめかす言動や祭囃し編終盤で桜花と思われる人物の声が登場するなど、信憑性はかなり高いものと思われる。
当該作品言祝し編のストーリーは原作にて明かされた設定を元に、オリジナルシナリオを担当しているシナリオライターが考案したもの。