実験データの改ざんや捏造、または他の論文からの剽窃、研究費の不正流用などを指す。
また金をもらって結果を歪めて発表するなどのケースもある。
こうした行為に手を染める動機は様々だが、名誉欲であったり妄想に近いもの、上層部から結果を求められるプレッシャーから逃避したいあまり結果をでっちあげたりする場合もある。
また「ギフトオーサーシップ」といい、直接研究に関与しなかった者の名前を著者名に記すのも不正とみなされる場合もある。
犯罪として刑事事件になるものもあれば、刑法上には問われないものの倫理的に問題があるとして職場を追われたり懲戒処分を受けるケースもある。
有名な研究不正事件
- 旧石器捏造事件
日本で30年にわたって石器の発見を行って来た人物のでっちあげが2000年に発覚。教科書を書き換えるほどの騒動になった。
- 黄禹錫事件
韓国でクローン胚ES細胞作成に成功したとして2005年に韓国中の熱狂を起こした生物学者黄禹錫の研究に多数の不正や倫理的な問題が見つかり、黄は逮捕された。
- iPS細胞臨床応用事件
2012年に東京大学医学部附属病院特任研究員がiSP細胞を世界初の臨床応用となる心筋移植手術を実施したと発表したが、後に虚偽と判明し懲戒免職となった。
- ディオバン事件
2013年、日本の複数の医科大学などで行われていた実験でノバルティスファーマに有利になるデータ操作が発覚した。200億円以上の損失が出たと試算されている。
- STAP細胞事件
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日本面...2000年代以降、科学の研究不正に関わった科学者は日本人が最も多く(撤回論文数上位10人の半数は日本人である)、日本は「研究不正大国」という不名誉な烙印を押されている。