織田信忠
おだのぶただ
織田信長の息子。長男のため信長の後継者となるはずだったが、本能寺の変で死亡した。濃姫の子ではなく、側室・吉乃の子。
幼名は「奇妙丸」。幼名の由来は、生まれた信忠を見た信長が「なんか変な顔だ」と思ったからだとか。信長ひでえ。
父・信長の陰に隠れがちであるため、ボンクラのようなイメージを抱いている人が多い。
しかし、実際はなかなか政治力・統率力のすぐれた人物だったらしく、本能寺の変で死んでいなければ天下を取ったであろうとも言われている。実際、松永久秀や武田勝頼といったそうそうたる相手を討ち果たしている。
また、26歳のとき本能寺の変で自害するが、その際に千~数百ともいわれる寡兵、それも多くが寝ていたままの状態でろくに装備もしていないような戦力で、準備万端かつ圧倒的兵力の明智勢を相手に互角以上ともいわれる戦いを繰り広げ、自身も数人の敵兵を斬っている。
ただし、本能寺の変の際の明智の包囲は充分ではなく、叔父の織田長益などは無事に京を脱出している。信忠も脱出できる可能性はあったであろうが、「信長を討つような相手が脱出路を閉鎖していないわけがない。逃げて無様に死ぬくらいなら戦って死ぬ」と判断してしまう。その結果討ち死にしたことを見れば、信忠にとっても織田家にとっても、致命的な判断ミスだったといえる。
ところで信忠はどうも能楽オタクだったらしく、自分でも演じるほど好きだったらしい。しかもそれが原因で父・信長といい年こいて親子喧嘩したとか。でも馬をコレクションしてた信長に注意されても説得力無いよね……