杉沢村とは?
パソコン通信の頃もしくは1995年以降のインターネット黎明期において語られたとされる都市伝説。その後フジテレビの番組『奇跡体験!アンビリバボー』でこの噂を取り扱い広く知られるようになった。
青森県のとある山中に存在したとされ、昭和初期にある一人の村人が発狂し、杉沢村の住民を惨殺した挙句に自ら自害して杉沢村は滅んだ・・・という。
この噂を元に怪談作品が作られたりするなど、怪談都市伝説ではポピュラーな部類に入る。
杉沢村の特徴とは?
語られる内容として次のような特徴があったとされる。
- 朽ちた鳥居が村の入口にあり、その鳥居の下にはドクロにも似た岩がある。
- 廃屋が今も残り、事件の血飛沫の跡が残っているらしい。
- 村への道は一本しかない。
- 事件の隠蔽が図られて村そのものが名前と共に消され語られる事が無くなっていった。
判明したものと疑問・類似点
青森県の小杉地区には「杉沢」の地名が実在する。そしてその杉沢の一部にはかつて集落が存在したのは確かであったのだが、その集落は過疎化による限界集落となってやがて廃墟になった。
この話だと都市伝説の杉沢村とはかなり異なっている。
実のところ廃村の類は役所にもきちんと住所から世帯主に至るまで記録されており(後々土地の権利関係の有無をはっきりさせる為)、市町村合併による統廃合でその名前が現在では使われなくなるのは少なくない。
また、この話は横溝正史の「八つ墓村」とかなり似ておりそもそも「八つ墓村」のモデルとなったとされるのは、岡山県内の集落で1938年に起こった「津山事件」である。津山事件は当時大事件として報道されていた。
杉沢村との類似点が多いのがこの津山事件である為、これを元に語られたのが杉沢村ではないかともされている。
隠蔽され、地図からも消された話はるろうに剣心の京都編で相楽左之助が京都に向かう途中で偶然立ち寄った村の話とも似ている。