曖昧さ回避
概要
北海道屈斜路湖で目撃証言のある未確認生物。イギリスのネス湖に生息するネッシーに倣って名付けられた。目撃証言以外にも湖面の波紋などが幾つかの写真にも納められているが、正体は不明とされている。
湖面の美しい屈斜路湖における神秘性の高い話題として、地元では観光資源の一つともなっている。
目撃証言が出たのは1973年からだが、アイヌの伝説にも湖に住む大蛇の話や湖に住む巨大なアメマスやヒラメの伝承があり、これらに関連があるのではないかとも指摘されている。明治に本土からこの地へとやってきた開拓民も、アイヌから湖の主のことを聞かされ、「湖の主を見ても誰にも話してはならない。話すと災いが起こる」と言われたという。そのため、開拓民も屈斜路湖で『主』を目撃しても、見て見ぬふりをしてきたとされ、地震が起こる度に湖の主の祟りと恐れたという話がある。このため、湖の怪物の存在はあまり外部に広まらなかったとされる。
また、諏訪湖と同じく湖が凍ると湖面が割れる「御神渡り」(おみわたり)現象があり、地元ではクッシーの仕業ではないかと言われている。湖面にできた氷が収縮と膨張を繰り返すと、湖面に氷の山ができあがり、一見するとヘビのような形になって湖面を縦断する。屈斜路湖でも、砂湯から10kmに及ぶ長い「御神渡り」が観測されたこともある。アイヌの湖のヘビの伝説もこれから連想されたのではという見方もある。
かつては日本のUMAとして鹿児島県池田湖のイッシーと並びかなりの知名度を誇ったが、2000年代以降は目撃情報がほとんどない。
なお、屈斜路湖はネス湖と違い、pH5の強酸性の酸性湖ゆえに生息する魚類は少なく、大型水生生物が生息するには不向きとされる。