概要
左右任意スクロール(このシリーズを除くと実は他にはあまり存在しないシステムである、いわば唯一無二的代名詞)と「買い物」(ステージ間のショップ画面で武器を買うことが出来る)による戦略的な進行が特徴的なシューティングゲーム。
システム面以外でも以下のような様々な特徴を持ち、今のSTGと比べても非常にユニークな作品である。
・パステル調の幻想的な背景
・ファンシーなキャラクター
・ステージ名の表示
・曲名の表示(後期基板)
・各ステージごとに異なるボス登場演出
・最終面のボスラッシュ
またファミコン、Mk-III、PCエンジン、MSX、X68000、Mz-700などあらゆるハードに移植されたことも特筆すべき点である。
主人公のオパオパは、TVアニメ『赤い光弾ジリオン』にも登場している。
ステージの下側に移動すると…足で歩いて移動する。
主人公とステージボスキャラクター
主人公 「オパオパ」
緑の惑星プラリーフ 「スタンパロン」
火の惑星タバスコーダ 「ボランダ」
砂漠の惑星ラ・デューン 「コバビーチ」
超惑星ドリミッカ 「クラブンガー」
※現在イラストなし
なお、Mk-III版・MSX版のボスは「ウルトラスーパービッグマキシムグレートストロングトット」。
※現在イラストなし
氷の惑星ポーラリア 「ポッポーズ」
雲の惑星モクスター 「ウィンクロン」
なお、Mk-III版・MSX版のボスは「dzデノ・ローマ」。
※現在イラストなし
水の惑星ポカリアス 「IDA-2」
悪霊の凝縮した星サルファ 全てのステージのボス+「???」
移植版、その他関連作品
多くの家庭用機種やパソコンなどに移植されている。セガサターン以降の機種ではおおむね完全移植が実現しているが、それ以前の機種ではほとんどがアーケード版にハードの能力が劣っていたため、それぞれに特色ある移植作品となっている。ここでは後述する日本向けファミコン版以外について記述する。
- セガマークⅢ版
アーケード版と時期をおかずして発売された最初の家庭用作品。移植ではなく同時開発された作品とされている。4面と6面のボスが差し替えられている。エンジンを4つ買うとショット系武器が時間無制限になるという裏技があった。
- PCエンジン版
グラフィックはかなりアーケードに近い移植作品となったが、音楽がかなりヘボくなっており、見かけに騙されて買ったコアなファンの不評を買った(当時はインターネットによる情報がなかった)。後にスペースハリアー風の「スペースファンタジーゾーン」というゲームが制作されたが、完成していたものの結局お蔵入りとなっている。
- X68000版
1980年代後半当時の機種では最もアーケードゲームに近い能力を持ったハードで、ほぼ完全に移植を実現。隠し面にスペースハリアーを模した面があり、本当の意味での「スペースファンタジーゾーン」を実現した。
- 日本国外ファミコン(NES)版ファンタジーゾーン
何故か日本以外で発売されたファミコン(NES)版ファンタジーゾーン、別枠で説明する日本のファミコン版とは別モノで移植はテンゲンが担当(おそらく版権絡みの大人の事情と考えられる)。同じハードで発売された作品なので、当然ながらファミコン版とは比較の対象となるが、絵は日本版、音楽はNES版が勝っているという評価である。
- PS2版ファンタジーゾーン
これもファミコン版同様2種類存在するが、先に出た方は3D風にアレンジされていて、オリジナル面も入っているが、評価はあまり良くない。後で出た方はこれまでのファンタジーゾーンの集大成とも言える作品で、マークⅢ版や「2」や「スーパー」を収録、また元々マークⅢ版で発売された「2」の当時のマークⅢ互換基盤のアーケード版や、「2」を当時のアーケード現役基盤環境で制作したアレンジ版まで入れる気合の入れよう。さすがにX68000やファミコン版はそのまま入れるわけにはいかなかったが、ファミコン版に関しては後述で説明する。
ファミコン版ファンタジーゾーン
ファンタジーゾーンと言えばセガ…ではなくサン電子、いや、誇張抜きで
1987年、当時セガは任天堂に対しゲームハード機戦争を挑んでいた。そんな中でファンタジーゾーンはセガのキラーソフトであったが、突如ファミコン版移植が発表される。発売は当時どちらかと言えばクソゲーブランドで名前が知られたサン電子。
当時セガ信者は(一方的)ライバルファミコンで出ることに怒ったが、一方で「サン電子だから(逆の意味で)大丈夫だろう」とタカを括っていた。しかしあまりの出来の良さに信者も負けを認める結果となる。
後にメガドライブでもスーパーファンタジーゾーンを制作、これも好評で「ファンタジーゾーンを作らせればセガより上」とまで評される。
時代はくだって、21世紀になりプレステ2でセガからファンタジーゾーンが出た際には、わざわざこのファミコン移植版風(あくまで「風」だが)の作品までおまけで入れるほどであった。本来セガの純正ソフトで、このソフトもセガ発売であるにも関わらずクレジットに「サンソフト」の表示も出る。