「人が皆、誰もがあなたのように考えられるわけでも、あなたの域に達せるわけではありませんよ。あなたは誰より特別で、その自分に満足している。完成されたあなたは素晴らしい。そして、不完全な彼らもまた素晴らしいのです」
「尊い目的のために、犠牲になる命が生まれることは必然です。でも、そんな残酷な運命にすら抗う気概を忘れない。その心の美しさは、否定されないものだと」
「何もないところからでも何かを生み出せる。それが、命の素晴らしさでは?」
「愛。素晴らしいですね」
※この項目は第4章以降のネタバレを含みます。※
プロフィール
性別 | 女性 |
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イメージカラー | 白、金 |
能力 | 『虚飾』の魔女因子 |
概要
長く透き通る白金の髪をもつ、見るもの全てが震えるほどの美貌をもった少女。
服装に至ってはたった一枚の白い布だけというかなり際どいものに身を包んでいる。
400年以上前に世界に存在していた7人の大罪魔女。
しかし、それ以外にも存在していたという『魔女』の名を冠していた人物で、その中でも『虚飾の魔女』と呼ばれる女性である。
特に謎が多く、魔女教の中でも「口に出すことすら許されない」禁忌の存在として憚られている。
過去の魔女教では「過激派」に属していた模様。
魔女教内での地位は高いのか、穏健派、過激派問わず恭しく扱われ、あのレグルスからですら敬語で接せられる人物である。
100年前の「エリオール大森林襲来」、30年前の「白鯨大征伐」、また「城塞都市ガークラ陥落」の裏で暗躍しており、現在でも生存が匂わされている人物。
因みに未だスバルとは面識はない。
「エリオール大森林襲来」では森林の封印をエミリアに解かせるために母親代わりであったフォルトナを殺害。そしてペテルギウスの精神を崩壊させた。更に言うとそれ以前にはエミリアの実の両親をも殺害している。
「白鯨大征伐」ではラインハルトの祖母でありヴィルヘルムの妻、テレシアの戦死に関与。
「城塞都市ガークラ陥落」ではレグルスとともにガークラに攻め入り闘神『八つ腕のクルガン』の戦死に関与する。
というとんでもない来歴をもっており、存在が謎ながらに中々のキーパーソンとなっている。
人物
常に穏やかで友好的な態度を崩さず、どんな相手であろうと丁寧で上品な言葉遣いで接する。
また「生きるために必死に足掻き、たとえ踏みにじられようと何かを生み出していく」人の命の尊さを素晴らしいものと称し、その中でも人生の困難を切り開く『愛』の力を何より素晴らしいものとして捉え、足掻く力を感じさせる場面には心からの称賛を送る。
…と言えば聞こえは良いが、その本質はどこまでもパンドラにとって利己的で支離滅裂な理論である。
「足掻く姿が美しい」とは言うが実際にはパンドラ自身が他人の人生の全てを滅ぼし、台無しにした上での薄っぺらで自己満足的な発言でしかなく、自分の意志を通すためなら他人がどうなろうと全く意に介さない。
それでいて彼女自身は「無駄な犠牲は好まない」と常に嘯いており、言ってることとやってることが全く合致していない。
その上、自身の思想や行ってることは何も間違っていないと考えているからタチが悪い。大罪司教にも引けを取らないレベルの異常者である。
行使する権能も彼女自身の薄っぺらい思想を強制させるような極めて自己中心的で、誰も抗いようがないような凶悪なものとなっている。
権能
恐らくは魔女因子の一つである『虚飾』の権能を行使することができる。
能力は「事象を好き放題に自分好みに『書き変える』事ができる」というもの。
まさしく『虚飾』の名に相応しい能力であるといえる。
例えば自身が殺されるような事があったとしても『見間違えだった』という事にして処理し、何事もなかったかのように生き残ったり、
『この場にそんな人物はいなかった』という事にして、その場でその人物が起こした事柄を綺麗さっぱり無かった事にしてまう
という極めて凶悪な改竄能力である。ちなみに改竄されて無かったことになった部分は、周りの意識やら事象やらが違和感のないように勝手に補完してしまう模様。
改竄範囲は自由に指定することもでき、自分好みの事象は残し、都合の悪いものは消去する、といった使い方も可能。
また恐らく、応用として洗脳に近いこともする事が可能であり、
劇中では心を壊してしまったペテルギウスを魔女教に敬虔な狂人に仕立て上げ、戦死してしまったテレシア、クルガンを死してなお傀儡として操っている事が仄めかされている。
魔女教でも制御できない魔獣である「黒蛇」も、この権能により唯一操ることができるらしく、制御とはいかずとも誘導させる事が可能。
エミリアも幼年期ではあるがパンドラと面識があり、親代りだったフォルトナやペテルギウスを死に追いやった忌むべき相手ではあったものの、この権能によって完全に忘れ去っていた。
しかし、彼女自身は本人が言う通り「無駄な犠牲は好まない」性質であるため、この権能を用いて「戦いに手を加えることは、まずありえない」と称されている。
エキドナが評するには、「生き残ることに突出した魔女」とのこと。
…とはいえ、彼女がその気になってしまえば甚大な被害が齎されてしまう事はまず避けられないのだが。
「残念ですが、死にません。私もあなたも、氷が溶けて再び出会うときまで健在のままでしょう。そうなったとき、今のままではお話もままなりませんね。ですから」
「あなたの中の、『今日に至るまでの思い出は、私の存在なしで完結する』こと」
「ご自由に補完してください。そうですね。あなたは一生懸命に約束を守った。そのことはしっかりと心に刻んで、今のままでいてくれると嬉しく思います」
余談
- 『虚飾』
彼女の冠する「虚飾」とは、現在の七つの大罪のうちの一つであった過去がある。
もともとは7つの他に『憂鬱』と『虚飾』があったが、後に『憂鬱』は『怠惰』のうちに含まれ、『虚飾』は『傲慢』のうちに含まれると考えられるようになり、現在の7つに落ち着いたという。
- 服装
彼女の服装だが、後に書籍版にて公開されたデザインを見れば判る通り、ポンチョ一枚で下は全裸という物凄い危うげな格好となっている。色々と大丈夫なのだろうか。
- 他魔女との関係性
過去に生きていた7人の大罪魔女達は皆友人の間柄ではあったが、彼女の存在は口にすらされておらず、関係性は不明。
が少なくとも『強欲の魔女』エキドナからはよく思われてはいない様子。
関連項目
エミリア(リゼロ) , ペテルギウス・ロマネコンティ - (2人にとっては)因縁の相手
ラインハルト・ヴァン・アストレア , ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア - 彼らの親族を傀儡に仕立て上げた
レグルス・コルニアス - 彼を引き連れて暗躍する事が多い