CV:池田昌子('73&'78版)/ 榊原良子('88&'89版)、演:松本莉緒('04ドラマ版)
概要
お蝶夫人の通称で有名な、県立西高校テニス部の上級生。なお、「お蝶夫人」とはもともと蝶々夫人の邦訳別タイトルのことである。
立ち振る舞いに気品があり、高潔な精神とそれに見合った実力の持ち主であることが描かれている。登場シーンにはよく花が舞っている。
金髪ポニーテールをゴージャスな縦ロールにしている、「大人びた」という表現を通り越したような容姿であるが、れっきとした高校生である。
生徒会副会長をもこなし、超高校級の実力者。庭球協会理事の娘でもある。
生徒会活動が忙しかったためか、テニス部では役職についていなかった。
自分に憧れていた岡ひろみをテニス部に誘い、当初は宗方コーチとの関係から冷たく対応したこともあった。しかし、高校テニス大会ではダブルスの相手役を務め、卒業に伴うペア解消後も最後まで妹のように可愛がっていた。
お嬢様キャラとしての影響
「よくってよ」「それではお暇しなくては」など、独特の尊敬語・謙譲語、前出の髪型、「私(わたくし)がなんとかしなければ」という強力なリーダーシップを持つ人物であり、その後のお嬢様キャラに大きな影響を与えることとなった。
特に「金髪・ドリルヘア(縦ロール)・大きなリボン」というインパクトのある髪型は、エースをねらえ連載スタートから一年後に連載がスタートしたおにいさまへ…の一の宮蕗子や、そこから更に一年遅れで連載がスタートしたガラスの仮面の姫川愛弓などのキャラクターにも反映されている。
全てのお嬢様キャラは竜崎麗香に通ず。
作中での活躍
ここでは原作でのお蝶夫人の活躍について記述する。
初登場から、優れた実力とカリスマ性から、テニス部員以外にも一目置かれる存在として描かれる。
自身に憧れてテニスを始めたひろみのことを常に気にかけ、基礎的な技術のレッスンやラケット選びなども手伝った。その一方で、宗方コーチに執着され、自身とも親しい藤堂との仲も深まっていくひろみに女性としての嫉妬も感じていた。また、才能を伸ばし続けるひろみに次第に追いつかれ、選手としての焦りを見せるようになっていった。
関東女子大会ではひろみとペアを組み、優勝。
大学進学後もテニスを続けていたものの、世界レベルに到達したひろみと、プレイヤーとして組むことは叶わなかった。物語終盤のウィンブルドン選手権ではひろみとともに選手候補に選ばれたが、肉離れが原因で候補から外れることとなった。
しかし緑川蘭子とともに、試合の場以外でもひろみを支え、「私はひろみにとってテニスの母である」という強い信念のもと、彼女を選手として、そして愛すべき友人として、献身的に接し続けた。
将来は弁護士の道を選ぶことが示唆されている。
なお、彼女の最終的な実力については明確な描写がない。
原作では全ての試合でひろみに勝利、または引き分けとなっており、アニメや劇場版では全日本ジュニアの選抜後、特別試合で一回負けたのみである。
ひろみと、選手としてではなくよき先輩後輩として互いに尊敬し、支え合う関係で決着したのは、お蝶夫人の気高さと愛情深さを象徴するような結末である。
メディアミックスによる相違
原典では彼女のバックハンドストロークは片手打ちだが、上戸彩主演でTVドラマ化された時は両手打ちとなっていた。