受刑者の身柄を、その死亡の時まで拘束する刑罰。懲役である場合と禁錮である場合どららもありうる。
言葉そのものの意味としては無期懲役と違いはない(日本の無期懲役も英訳は終身刑である)。日本の無期懲役は収監から30年以上経つと漸く仮釈放の対象となる可能性が出てくる(但しその運用は極めて厳しい)のに対し、俗に言う「終身刑」は死亡するまで釈放・仮釈放などの恩赦は与えられないという違いがある。ただし、終身刑に仮釈放が全くつかないものを運用している国はそれほど多くない。日本の無期懲役のように「仮釈放のある終身刑」が事実上の最高刑となっていることが多い(日本の「マル特無期」のように、運用が特別厳重な者が個別に存在することもある)。
日本において「終身刑」が仮釈放の無いものと思われているのは、既に仮釈放のある終身刑である無期懲役が存在するからであると考えられる。
海外の刑罰で見かける「懲役300年」なども、人の寿命を遥かに超えているので刑期満了をむかえる事は実質不可能であるが、原理上頑張って300年生き抜けば出られるので終身刑とは異なる。
死刑を廃止した場合の、それに代わる最高刑の候補として挙げられているが、2015年の内閣府による調査によれば、死刑存続を8割が支持し、終身刑を導入したうえでも5割以上が死刑廃止に反対している。なお、この場合でも導入すべきとされるものは「仮釈放のない終身刑」である。