概要
レバノン系ブラジル人。フランスにわたりグランゼコールで教育を受けたのちミシュランに勤務。
業績を買われルノーにスカウトされ、1999年に経営危機に陥っていた日産CEO就任。
日産の経営を立て直したとしてもてはやされた。現在もルノーの代表取締役を兼任。
アラビア語とフランス語、英語、スペイン語、ポルトガル語を話せるマルチリンガルであり、日本語も多少は話せる。
逮捕、そして転落
2018年11月、東京地検特捜部により金融商品取引法違反容疑で逮捕された。
これは自身の役員報酬を少なく見せかけて有価証券に記載していた疑いによるもので、日産内部の社内調査により明らかにされたという。
ゴーンは日産から会長を解任された。
その他にも、「勤務実態のない姉を名目上アドバイザーにし10万ドルの報酬を払っていた」などの疑惑が報じられている・
ルノーはその設立経緯や現在もフランス政府が大株主であるといった事情から事実上の国営企業に近く、
エマニュエル・マクロン大統領も驚きのコメントを発するほどの国際問題になりつつある。
国外逃亡
2019年12月31日の早朝、保釈中のカルロス・ゴーン被告がプライベートジェット機で母国レバノンへ逃亡したという衝撃のニュースが飛び込んできた。
裁判所や検察はもちろん、カルロスの保釈を勝ち取った、弘中惇一郎ら弁護団は「寝耳に水」であると、逃亡への関与を否定。
マスコミによると、カルロスのパスポートは弘中惇一郎弁護士が預かっており、出国記録にも名前が無かった事から、別名を名乗り予備のパスポートを使っていたとみられている。
逃亡の裏には日本国内外の協力者が居たとされ、プライベートジェット機で出国する場合、一般の飛行機とは別ルートで出国審査が行われる事も、逃亡を成功させた要因であるという。
日本とレバノンは「犯人引き渡し条約」を締結しておらず、レバノン政府が拒否すれば日本は手が出せない。
カルロスが逃亡した目的はレバノンに守ってもらい、日本に裁判を放棄させ、身柄拘束を諦めさせるためであるという。
カルロスは国際的な成功を築いた人物としてレバノンで尊敬されており、事実、カルロスが国籍を有すブラジルやフランスでは、彼を擁護する声も目立ち、特に母国レバノンでは複数の公人がゴーン容疑者に対する連帯感を示しており、ヌハド・マシュヌク内相は「レバノンの不死鳥が、日本の太陽によってその身を焼かれることはない」と断言。
レバノンの首都ベイルートの街頭電光掲示板に「われわれは皆、カルロス・ゴーンだ」という広告まで現れた。
母国レバノン入りしたカルロスは、以下の様な声明を発表している。
「私は基本的人権を侵害するような日本の司法制度の人質にはなりません。裁判から逃げたのではなく、政治的迫害や不正義から逃れたのです。やっとメディアに自由に話すことができる。来週を楽しみにしていてほしい」
ただし、その一方でレバノンには政府に不満を持っている人も少なくなく、そういった人を中心に「逃亡犯となったカルロスを匿うのはおかしい」「一般の犯罪者と同等に扱うべきだ」という声も上がっており、このまますんなりとカルロス側の勝利とはいかない可能性もある。
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