概要
ウィリアム・リーガルとはイギリス出身のプロレスラーである。アメリカのプロレス界で長く活動しているが、本人の持ち味がイギリス系レスラーらしく、関節技やエルボーを主体ととしたランカシャースタイルである。
経歴
デビュー ~ WCW解雇まで
1983年にカーニバル・レスラー(サーカスなどで試合を披露する)として15歳でデビュー。
1993年よりアメリカのWCWで活動を開始。嫌味な英国貴族のギミックとして、ロード・スティーブン・リーガルというリングネームを名乗って活躍した。
1994年より、WCWと提携していた新日本プロレスも参戦。WCWを解雇されるまで常連外国人選手となり、G1CLIMAXへの参戦や、橋本真也とのIWGPベルト戦を組まれるなど高い評価を得ていた。また、橋本真也の垂直落下DDTを唯一返したレスラーでもある。
1998年3月、ビル・ゴールドバーグに対してワークから外れた行為(ブック、台本にない攻撃)をしたとして、WCWを解雇になった。
WWE~
1998年4月にWWEと契約、10月に肉体労働者というギミックでWWF(後のWWE)デビューを飾るが、ロッキー・メイビア並の大失敗に終わる。
1999年、薬物中毒の治療を受けるが、結果的にWWFを解雇になり、WCWに復帰した。
2000年、再びWWEに復帰。今回は肉体労働者ではなく、英国貴族としてアメリカ人を見件倒してルールやモラルを押し付けるヒールにして団体コミッショナーというギミックを与えられた。このギミックは大当たりし、リーガルはWWEに欠かせないヒールレスラーになった。
また、このころに始まったお茶汲み係であるTAJIRIとのコミカルなやり取り(何故か互いに英語と日本語でやり取りが通じ合っている)が人気を博したことで日本での人気が高まり、日本公演では会場中が「師匠」コールに包まれ、実況アナウンサーたちを困惑させた。
2008年、ワンナイト・トーナメントである「キング・オブ・ザ・リング」でCMパンクを必殺のリーガル・ストレッチで破り、優勝を果たした。
2011年頃から試合よりもスキット内での出番や、コメンテーターとしての仕事が増えており、試合数はせいぜい年に1試合程度である。
2013年、カシアス・オーノとも試合を行い、勝利を収めた。
2014年より、NXTのGMを務めている。
得意技
リーガス・ストレッチ・・・かつてはロイヤル・ストレッチという名称で使用していた変型STF。相手の脇の下をくぐってフェイスロックで極める事で肩も同時に極めているのが特徴で、片腕が浮いているためより脱出が困難。
リーガル・カッター・・・コブラクラッチの状態から放つカッター
リーガル・プレックス・・・相手をハーフネルソンに捕らえ、さらに相手の脚を持ち上げて決めるスープレックス。
リーガル・ボム・・・タイガーボムと同型である。
神の拳・・・こっそり持ち込んでいたメリケンサックで相手を殴る反則技。
ニー・トレンブラー・・・近年のフィニッシャー。前かがみになっている相手の顔面に、横から膝をぶつける。
・・・その他、オールドなレスリングを得意としており、グラウンド及びシュートという点ではデイブ・フィンレ―と並んで最強クラスを誇ると言われる。
他レスラーからの評価
トリプルH
「シリアスな試合をこなす一方で、ファンを笑わせる試合運びもできる」「才能を見抜く驚くべき眼力がある」
人柄など
・かつて名乗っていたスティーブン・リーガルというリングネームは、18歳のときにアメリカのプロレス雑誌を見て気に入ったアメリカ人レスラー、スティーブ・リーガルから拝借したものらしい。
・アルコールや薬物に苦しんだ過去について、インタビューでしばしば語っている。
・心臓病を抱えており、試合数の減少にはこれも関係しているとされる。
・大の爬虫類好きとしても知られ、家ではヘビやトカゲ、カメを飼っている。その他にも猫と犬もいる。彼はインタビューで「人間が一番下品な生物」と語っている。
・TAJIRIとは仕事上だけでなくプライベートでも意気投合しており、TAJIRIは今もリーガルについて言及するときは「リーガル師匠」と呼ぶ。
・TAJIRI曰く、本当に性悪な部分があり、基本的に自分以外の人を腹の底で見下している感じがする(それでも馬が合ったのだから、本当に相性がいいのだろう、とのこと)。また、ヒールを演じることを楽しんでいた一方、ベビーフェイスの時はつまらなそうだったらしく、TAJIRIとの食事の際に「この会社を辞めて日本に行こうかな」と本気でボヤいていたらしい。
・日本に対しては好意的なようで、新日本に参戦したいた時期の話もよくしている。
・日本のファンからの愛称は「リーガル卿」