概要
1984年(小説)にて党中枢で行われる、思想犯罪を犯さないよう特定の存在に対して強い憎しみを抱かせる二分間のこと。
憎悪/Hateとも略される。
最前にある大きなテレスクリーンに向い合わせるよう、[ホール]]中央に椅子が並べられることとなっている。
二分間憎悪のプログラムは日によって異なるが、劇中で明瞭に描かれた二分間憎悪を解説する。
二分間憎悪の時刻になると、テレスクリーンから油のなくなった機械が発するような不快で耳障りな、身体を極度の緊張に煽る嫌な音がホール中に響き放たれ、
テレスクリーンの画面に憎悪される、憎悪すべき存在が表示されることとなる。
30秒もせずホールにはその存在への怒号で沸き立ち、2分も経てば狂乱し、卒倒し、発狂し、絶叫し、混乱し、殺意し、
それは見せかけでなく、全体の一体化として無自覚に行われ、そのなかで本人の意思は無視して、狂人のようになるほどの憎悪を向けていくようになっている。
テレスクリーンは次第に憎悪の対象からビッグ・ブラザー(小説版)やイングソック(映画版)などに映り替わると、二分間憎悪は終わり、それはまるで救世主のようにホールからは歓喜を受けることとなる。