Who's next?
概要
本名「ウィリアム・スコット・ゴールドバーグ」 、オクラホマ州タルサ出身で、産婦人科医の父とバイオリニストの母との間に次男として誕生した。
1990年、アメリカンフットボール選手として主にアトランタ・ファルコンズでプレイ。ドラフトでキャロライナ・パンサーズに移籍するも下腹部にケガを負い、リハビリ後に契約を解除され引退した。
しかし、そのリハビリ中に総合格闘技の訓練も受けており、アメリカ第2のプロレス団体(当時)WCWのパワープラント(道場)を紹介され入団、1997年6月にWCWのダークマッチ(ハウスショー)にてプロレスデビューする。
同年9月にテレビマッチデビュー。WWF(現・WWE)と視聴率戦争中であったWCWは、人気であったnWoとは別にシングルプレイヤーとしてゴールドバーグを大プッシュする。
そのカリスマ性と類い稀なるパワーと身体能力で、短時間で相手を倒す最強レスラーとして連戦連勝を重ねると、1998年12月にケビン・ナッシュに敗れるまでに173連勝を記録した。
この記録は2017年5月にASUKAがNXTにて174連勝を達成するまで破られなかった。
1999年にはジャン=クロード・ヴァン・ダム主演の「ユニバーサル・ソルジャー/ザ・リターン」に準主役として出演し俳優デビュー。2005年には「サタンクロース」で主演を務めるなど、以降も度々映画に出演している。
2001年、WCWがWWEに買収される。所属選手も大量にWWEに移籍する中、ゴールドバーグとその同僚のスティングだけは頑なにそれを拒んだ。
翌2002年、全日本プロレスに参戦し小島聡らを圧倒、またWRESTLE-1興業にも試合に遅刻するギミックで参戦するも、その最中、遂に2003年にWWEと契約し、「バック・ラッシュ」PPVでザ・ロックを破りWWEでの試合デビューを果たした(その契約中、東京ドームに参戦する契約が1試合分残ってるとして、ビンス・マクマホンの許可を得てハッスルに参戦、小川直也と対戦している)。
但し、高額な年俸の上にハウスショーへの参加は免除されるという契約内容に、内部から不満の声が聞こえ始める。結果、契約更改の際に年俸ダウンを提示されたことで退団を決意する。
そのときブロック・レスナーとの抗争が勃発しており、2004年の「レッスルマニア20」での対戦が決まっていたが、奇しくもレスナーもその試合をもって退団予定で、またそのことがインターネットを通じてファンに知れ渡っていたため終始「大ブーイング」の中での試合となった。
ゴールドバーグは試合後に、コーナーポストに上ってファンへ謝罪するように頭を垂れている。
その後は俳優やジム経営などを行いプロレスは引退状態であったが、2016年10月、退団後に生まれた息子(ゴールドバーグは2005年に結婚している)に自分のリングで戦う姿を見せたいとの思いから再びWWEと契約、因縁のレスナーを「サバイバー・シリーズ」PPVにて破った。
RAW最高峰であるユニバーサル王座も戴冠したが、家族を優先したいとの意志から契約更改はせず、「レッスルマニア33」にてレスナーに敗れて王座陥落、翌日のRAWにてリング上でファンに別れを告げた。
2018年、WWE殿堂入りが決定した。
余談
- WCWのゴールドバーグとWWFのスティーブ・オースチン、視聴率戦争中に何かとこの2人は比較されてきたが、同じWWE所属となってからの2人の仲は意外にも良好で、オースチンが2004年のWWE日本公演で来日した際、ゴールドバーグに教えてもらったとして日本限定のG-SHOCKを購入したとプロレス誌に語っている。
- WWEと契約した際の内容に、当時はレスラーやスタッフから不満の声が上がっていたものの、2012年にWWEに復帰したブロック・レスナー以降、こういった契約内容は他団体にスポット参戦することも含めて必ずしも珍しいものではなくなっている。
関連動画
WWE Survivor Series 2016での入場シーン(WWE公式)。
Goldberg's most extreme moments(WWE公式)。
得意技
ジャックハマー
代表的なオリジナルのフィニッシュホールド。相手をブレーンバスターの要領で担ぎあげ、数秒間の滞空時間の後に、相手の体を巻き込むように全体重を浴びせてマットへ叩きつける技。
アメリカではゴールドバーグの代名詞とも言える技であるため使用例はほぼ無いが、日本では一時期の藤田和之のようにこれをフィニッシュホールドにする選手は少なくない。
スピアー
相手の腹部へタックルし、相手の脚部を抱え込んで倒す技。主にジャックハマーへのつなぎとして使われるが、稀にフィニッシュホールドとしても使用された。
ゴールドバーグが使用して以降はスタンダードなプロレス技となり、日本では中西学を始めとして使用するレスラーは多い。
※この他にもパワー系の技を使用する一方で、総合格闘技修行をしていたため関節技も使える(エンターテイメント色のより強いWWEに移籍してからはほぼ使っていない)。