データ
英語版題名 | Gallant Old Engine |
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日本版旧題名 | ゆうかんな機関車 |
日本版新題名 | ゆうかんな機関車 |
イギリス版初発行 | 1962年 |
日本版初発行 | 1980年8月 |
原作者 | ウィルバート・オードリー |
挿絵担当 | ジョン・ケニー |
概要
ゆうかんな機関車は汽車のえほんの第17巻である。
本巻は、レニアスが帰ってくるまでにスカーロイ鉄道で起きた出来事を収めた絵本である。
本巻には、ジョージが初登場する。
また挿絵担当のジョン・ケニーが眼疾患による視力低下のため、本巻を最後に挿絵担当を降板した。なお、この眼疾患が原因でジョン・ケニーは亡くなっている。
各話の簡単なあらすじと登場キャラクター
以降の項目はネタバレが含まれています。ネタバレが問題ない方のみご閲覧ください。
とくせいのえんとつ
題名 | |
英語版題名 | Special Funnel |
日本版旧題名 | とくせいのえんとつ |
日本版新題名 | とくせいのえんとつ |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | ピーター・サム |
サブキャラ | サー・ハンデル ラスティー ほっそり重役 ヒューさん ピーター・サムの機関士・助手 車掌 |
モブキャラ | ダンカン アグネス ルース ルーシー ジェマイマ ビアトリス ガートルード ミリセント 作業員 お客 |
ピーター・サムは以前の事故で煙突にヒビが入り、走ると冬の風で煙突がちぎれそうでした。そのため、ほっそり重役は特製の煙突を用意すると言ったのですが、まだ届かないためピーター・サムは早く取り換えて欲しいと愚痴を言っていました。ピーター・サムがあまりに特製を言い続けたので、他の機関車達の物笑いの種になっていました。
そんな冬のある日、丘の小川が激しい流れになり、トンネル近くで土砂崩れが発生し、線路の土台を流してしまいました。復旧工事は1週間で終わり、市の立つ日に丁度間に合いました。一方、気候は凍り付くような寒さに変わっていました。
その日の朝の列車はピーター・サムが引く事になり、用心深く走っていました。トンネルに入ると天井からぶら下がっているものが見えたため、ブレーキを掛けましたが、大きな音を立ててぶつかってしまいました。ピーター・サムの煙突は大きなツララにぶつかり、折れてしまったのです。また走り始めると煙突が折れた影響で煙が酷いため、お客から文句を言われ、途中で見つけた古い土管を取り付けて走りました。機関庫に戻ると仲間は大笑いして、サー・ハンデルは土管の煙突を揶揄う歌を作って歌いました。
その後最新式の煙突が到着しましたが、形は潰れていて、もっと力が出せるようになるとほっそり重役は言いますが、ピーター・サムは疑っていました。他の機関車も潰れた最新式の煙突を見て、物笑いの種にしていました。しかし、煙突を変えてから初めて仕事を始めたピーター・サムはどんな列車も楽々引くため、他の機関車達も煙突を笑わなくなり、自分たちも欲しいと思いました。
スチームローラー
題名 | |
英語版題名 | Steam Roller |
日本版旧題名 | じょうきローラー |
日本版新題名 | スチームローラー |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | サー・ハンデル ジョージ |
サブキャラ | スカーロイ ピーター・サム ラスティー サー・ハンデルの機関士 ジョージの運転手 ヒューさん 子供 |
モブキャラ | ダンカン エイダ ジェーン メイベル 貨車 ブレーキ車 おまわりさん サー・ハンデルの助手 車掌 JTK 62 |
サー・ハンデルは、空転をよく起こしていたため、幅が広い車輪を新しく取り付けました。そのためサー・ハンデルは、新しい車輪を自慢していました。そこでスカーロイは、線路沿いの道路工事に参加している鉄道嫌いなスチームローラーのジョージとサー・ハンデルが顔を合わせたら面白いことになると思い、サー・ハンデルを煽りました。
翌朝、踏切の側にある停車場で2台は出会い、ジョージは自分の真似して車輪を自慢しているだろうと言いますが、サー・ハンデルは自分の方がマシと言って去ったのでジョージは怒りました。
ある日の午後、サー・ハンデルは臨時の貨物列車を引いていると、線路ギリギリにジョージが走っていました。2台は言い合いをしながら並んで走りましたが、遂にはジョージとサー・ハンデルが引いていたブレーキ車が衝突してしまいました。サー・ハンデルの機関士とジョージの運転手は口喧嘩になり、殴り合いになりかけましたが、おまわりさんが止めに入りました。事故は、速度が遅かったお陰で大したこと被害はありませんでした。
次の日、ジョージは工事が終わったため帰りました。しかし、サー・ハンデルは自分がジョージをお払い箱にしたと自慢し、思惑が外れたスカーロイは嘆きました。が、機関車を見に来た子供たちがサー・ハンデルはジョージに負けそうになったと言われたため、ジョージをお払い箱にしたと自慢することは無くなりました。
ふへいやダンカン
題名 | |
英語版題名 | Passengers and Polish |
日本版旧題名 | ふへいやダンカン |
日本版新題名 | ふへいやダンカン |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | スカーロイ ダンカン |
サブキャラ | ナンシー ダンカンの機関士 ほっそり重役 |
モブキャラ | アグネス ルース ルーシー ジェマイマ コーラ スカーロイの機関士・助手 ダンカンの助手 作業員 お客 |
車掌の娘のナンシーが、スカーロイを磨いています。スカーロイは、もう少し寝かせてと文句を言いますが、明日にレニアスが帰ってくることを知ると、残りの汚れた所を磨くように帰ろうとしたナンシーに頼みます。磨き終わるとダンカンが自分も磨いてほしいと頼みますが、ナンシーは売店のおばさんを手伝う都合があるので明日磨くと言いました。しかし、ダンカンは面白くなく不平をこぼしていました。
その日に午後、スカーロイが引いていた客車が脱線し、ダンカンが救助に行くことになりました。ダンカンは、残された脱線していない客車を引いて帰りましたが、到着すると今度は自分が担当する旅客列車を引く事になります。しかし、拗ねて蒸気が足りず2~3分出発を待ちましたが、仕方がなく出発しました。ダンカンは長い陸橋に差し掛かると、拗ねて橋の途中で止まってしまいました。山の上の駅にいたスカーロイがすっ飛んで来て、ダンカン達を引っ張っていきました。駅に着くとお客達はかんかんに怒り、さらにダンカンが何もしようとしなかったため、スカーロイが山の上の駅まで列車を引いていきました。
その夜、ほっそり重役はダンカンを怒りましたが、ダンカンはしつこくむくれていました。
ゆうかんな機関車
題名 | |
英語版題名 | Gallant Old Engine |
日本版旧題名 | ゆうかんな機関車 |
日本版新題名 | ゆうかんな機関車 |
登場キャラクター | |
主要キャラクター | スカーロイ レニアス ダンカン |
サブキャラ | ピーター・サム ほっそり重役 ヒューさん 鉄道の持ち主 お客 エドワード |
モブキャラ | アグネス ルース ルーシー ジェマイマ ビアトリス |
お客を大事にしないダンカンにスカーロイは注意しました。しかし、それでもダンカンはお客を軽く見ていたため、レニアスの考えを教えるために昔話を始めました。
それは、サー・ハンデルとピーター・サムがやって来る前年の事であった。その頃のスカーロイ鉄道は、ヒューさんが機関士と助手の役割をし、ほっそり重役が車掌と他の仕事をしていて、頑張らないと鉄道が閉鎖されてしまうと言う状況だった。
そんなある日の午後、線路は濡れ、お客がビアトリスにまで乗っていた時の事でした。急な坂の先にある何もない所で、レニアスの片方のシリンダーが動かなくなり止まってしまいました。片方のシリンダーは直りそうになかったので片側のシリンダーだけで次の駅へ走り始めました。疲れ切って動けない程だったが、頑張って駅に到着し、お客からはまた乗せてもらうと言ってもらえたのであった。
その話を聞いたダンカンは、お客のことを軽く考えることが間違いだ反省しました。
翌日、レニアスが帰ってきて皆はお祝いしました。その夜、レニアスはスカーロイと懐かしの機関庫でゆっくり休めてとても嬉しく思いました。
本巻の映像作品
きかんしゃトーマス版
きかんしゃトーマス第4シリーズの『とくせいのえんとつ』『スチームローラー』『ボディをみがいて』『ゆうかんなきかんしゃ』の4話で4話分映像化された。
とくせいのえんとつ
『とくせいのえんとつ』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 線路に復旧工事期間が、原作では1週間と語られるが、こちらでは予定より長引いたとしか語られなかった。
- ピーター・サムの煙突が、原作では4分の3ほど折れてしまったが、こちらでは、かなり根元近くまで無くなっている。
- 原作ではお客が煙が酷いと文句を言う下りがあるが、こちらでは煙突無しでは思うように走れないと語られるだけだった。
- 特製の煙突は、原作ではギースル・エジェクタだったが、こちらでは上から見て正方形になった煙突に変更された(これは、模型のギースル・エジェクタから蒸気が排出されない恐れがあったためであり、CGになってからはギースル・エジェクタに変更された)。
- 原作では、特製の煙突を付けた直後は物笑いの種になっていたが、こちらではカットされた。
- きかんしゃトーマスにほっそり重役・ヒューさん・アグネス・ルース・ルーシー・ジェマイマ・ビアトリス・ガートルード・ミリセントが登場しないため、別キャラクターで代用している。
スチームローラー
『スチームローラー』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 原作ではサー・ハンデルが新しい車輪に交換したことが説明されたが、こちらでは語られなかった。
- 原作では、スカーロイが他の機関車にジョージを相手にしないように注意したが、こちらではカットされた。
- ジョージの解説時、原作ではジョージは機関庫の近場にはいなかったが、こちらでは機関庫から見える辺りにいた。
- サー・ハンデルがジョージと初めて言い合いになったのは、原作ではジョージのことを聞いた翌日の朝の踏切側の停車場だったが、こちらでは当日のお昼の踏切に変更された。
- サー・ハンデルが臨時の貨物列車を引いたのは、原作では言い合いになった別の日だったが、こちらでは言い合いになった日に変更された。
- サー・ハンデルとジョージが並走した道路は、原作では道幅が広い道路だったが、こちらでは片道が工事中の道路だった。
- 衝突した際の被害が、原作ではブレーキ車がジョージのローラーに乗り上げた程度で、ジョージがバックするとすぐ運転を再開できたが、こちらでは無蓋貨車2台をひっくり返しており、明らかにすぐには運転再開できる状態ではない物に変更された。
- 原作では、サー・ハンデルの機関士とジョージの運転手が言い争うの末殴り合いになりかけたが、こちらでは言い争いだけだった。
- 事故の後、原作ではラスティーとヒューさんが事故現場に来るが、こちらでは来なかった。
- 子供たちが機関庫に来れた理由が、原作ではヒューさんに機関車を見せて欲しいとお願いしたためだが、こちらでは語られなかった。
- きかんしゃトーマスにヒューさんが登場しないため、別キャラクターで代用している。
- また汽車のえほんにモブとして登場した自動車のJTK 62はきかんしゃトーマスには登場しなかったうえ、該当のシーンの代役は立てられなかった。
ボディをみがいて
『ふへいやダンカン』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- 原作のナンシーが布でスカーロイの鼻をくすぐるシーンが無くなった。
- レニアスが帰って来る日が、原作では明日となっていたが、こちらではもうすぐとなった。
- ナンシーが明日ダンカンを良く磨くと言った発言がカットされた。
- 原作では、ダンカンが救助に向かわされた理由が出発の準備が出来ていたからとなっていたが、こちらではカットされた。
- 原作では、帰って来たダンカンが次の列車を繋いで駅で2~3分蒸気を上げようとするが、こちらでは道中でペースを落として、途中で蒸気を上げるために止まるものに変更された。
- 駅に着いたお客達が、原作では非難したり、機関士達に対して、傘の先を突き付けられたりしていたが、こちらでは非難のみだった。
- きかんしゃトーマスにほっそり重役・アグネス・ルース・ルーシー・ジェマイマ・コーラが登場しないため、別キャラクターで代用している。
ゆうかんなきかんしゃ
『ゆうかんな機関車』の映像作品。
基本的に原作に忠実だが、以下の変更が加えられている。
- スカーロイがダンカンにお客は自分たちの石炭と水と同じくらい大事と言うシーンがカットされた。
- スカーロイの昔話で話した時代は、原作ではサー・ハンデルとピーター・サムがやって来る前年となっていたが、こちらではピーター・サム達が来る前と曖昧なものに変更された。
- ほっそり重役が車掌を、ヒューさんが機関士・助手の仕事をしていたことが、こちらでは登場しない影響で語られなかった。
- レニアスが止まった事でお客が怒った下りがカットされた。
- ビアトリスのお客が後ろから押してくれる下りがカットされた。
- スカーロイの昔話の後、シーンとした下りが無くなった。
- レニアスを線路に戻す際、原作ではスカーロイが手際よく線路に引き入れたが、こちらでは、クレーンで降ろされた。
- 鉄道の持ち主やレニアスが挨拶したり、楽隊が演奏する下りが無くなった。
- 夜に、スカーロイと懐かしの機関庫でゆっくり休むことがレニアスには嬉しいと語られる下りがカットされた。
きかんしゃトーマスにほっそり重役・ヒューさん・鉄道の持ち主・アグネス・ルース・ルーシー・ジェマイマ・ビアトリスが登場しないため、別キャラクターで代用している。
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