概要
その名の通り、蜜を蓄えた大きな腹部が特徴。
普通、アリやハチは餌を巣の中に貯蔵する生き物なのだが、このミツツボアリは見た目からわかる通り、栄養を摂取するのが困難な乾燥地帯に適応する為に、栄養分を腹に溜め込んで熟成させる方法を選んだアリなのである。
この腹部は自然と膨らむのではなく、羽化直後に外骨格が固まらない内に蜜を与えられて段々と大きくなる。
無論、こんな状態になってしまっては外に採集に行けないので、蜜を運んで来る班と巣で待機している蜜を蓄える班の二手に分かれて蜜を採集する。ここが1個体で蜜の採集と体内への貯蔵を行うミツバチとの違いである。(そもそもミツバチが体内に蜜を蓄えられる量は高が知れているが。)
貯蔵した蜜はアリと共生しているアブラムシのように尻から口へ…ではなく、ちゃんと口移しで与える。
ちなみに食べることが出来、古くからアボリジニの食料とされて来た。味は甘酸っぱいとの事。タンパク質と糖分を両方取れる辺り、とても理に適った食材である。