主なパイロットはパプテマス・シロッコ、レコア・ロンド、サラ・ザビアロフ。
ガンダムシリーズ史上初の変形シーンを披露したMAでもある。
機体説明
パプテマス・シロッコがジュピトリス艦内で設計、開発した試作型可変MA。
PMXシリーズにおける最初の機体である。
木星の高重力圏での活動を前提に設計されており、高重力を振り切るための大型スラスター・ユニットを装備し、フレーム剛性も非常に高く設定されている。
TMAとしては最初期にムーバブルフレーム構造を採用した機体であり、変形所要時間は僅か0.5秒である。
スペック上の比推力は然程高くはないが、メインスラスターの他に機体脚部、及び尾部等にも大型スラスターを内蔵しており、実際の総推力は196,000kg以上と言われている。
スラスター・ユニット先端には出力11.3MWの直結型メガ粒子砲を搭載し、ジョイント・アームにより広範な射角を有する。
その他にも、肩部にはミサイルランチャー、腕部にはクローを装備しており、高い攻撃力を誇る。
放映当時の一部書籍では、腕部にバルカン砲装備との記述がある。
デザイン上砲口らしい穴はあるが、実際には劇中で使用することはなかった。
装甲材は当初は不明で、超硬スチール合金製とも言われていたが、現在では独自開発によるガンダリウム系素材であり、ガンダリウムγと同水準の強度を確保した素材を採用していたことが明らかになっている。
本機が設計された時点において、アナハイム社を除く地球連邦系工廠はガンダリウムγの精錬技術を有してはおらず、開発者であるシロッコの優れた技術的才覚が窺える一面である。
ちなみに、イラストにあるMS形態は可変後の姿であり、本機の分類はモビルアーマーで区分されている珍しい機体でもある。
機体データ
型式番号 | PMX-000 |
---|---|
建造 | ジュピトリス |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 30.3m |
頭頂高 | 23.0m |
全備重量 | 89.1t |
出力 | 4,900kW |
推力 | 96,000kg |
センサー有効半径 | 11,300m |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
パイロット | パプテマス・シロッコ、レコア・ロンド、サラ・ザビアロフ、ティターンズ兵 |
武装
- ビーム・サーベル×2
- メガ粒子砲×2
- 9連装ミサイルポッド×2
- グレネードランチャー×2
- クローアーム×2
関連イラスト
MA形態のイラストは少ないが、可変後のMS形態は人気が高い。
バリエーション
メッサーラ・グラシュティン
宇宙世紀0089年を描いた漫画「機動戦士ガンダムヴァルプルギス」(ストーリー:海冬レイジ、画:葛木ヒヨン)に登場するMA。
オーヴェロンの支援機として開発されたMAタイプのメッサーラ。
形式番号PMX-000G。
運用形態はMA形態のままでMSには変形しない。
シロッコによってグリプス戦役末期に設計が終わっていた。
武装
- メガ粒子砲
機首にあるメガ粒子砲。
高出力モード搭載。
- ブースター部ビームキャノン×2。
原型機のメッサーラにもあった武装。
- クローアーム
ブースター部の底部に折りたたまれた近接格闘専用巨大クロー。
通常MSであればクローで掴む事も可能なサイズ。
メッサーラ・グラシュティン(メガライダー形態)
機首の高出力メガ粒子砲を使用する際はメッサーラの機首アーマーをパージしてメガライダー形態になる。
またSFSとしてMSを搭乗させるためのグリップが背中から立ち上がる。
オーヴェロン&メッサーラ・グラシュティン(第二形態)
PMX-000Gメッサーラ・グラシュティン(メガライダー形態)にオーヴェロンが跨りSFSとして使用する形態。
オーヴェロンとメッサーラのジェネレーターが互いに接続され武装への出力が増す。
セイン大尉はこの様子を見て"騎兵"と例えた。
オーヴェロン&メッサーラ・グラシュティン(第三形態)
メッサーラ・グラシュティン(メガライダー形態)とオーヴェロンが合体した姿。
近接戦格闘形態といった所。
ビームキャノン付きブースター2基が分離後オーヴェロンの背部コアポッドと合体。
ブースターに折りたたんであった巨大なクローアームが使用可能になる。
メッサーラ・グラシュティン本体はオーヴェロンと合体せずそのままサポートを行うことになる。
オーヴェロン&メッサーラ・グラシュティン(第四形態)
オーヴェロン&メッサーラ・グラシュティン(第三形態)の状態からメッサーラ・グラシュティン本体をオーヴェロンが手持ち兵装として携行した状態。
この時、モノアイ部分が背中側に立ち上がりセンサーが露出、高出力メガ粒子砲になる。
またオーヴェロンの頭頂部メインカメラ及びツインアイが赤色に点灯する。
グリプス戦役末期にはシロッコがこの形態に至るまで設計を完了していた。