星のカービィ(初代)
ほしのかーびぃ
概要
HAL研究所が開発し、1992年4月27日(月)に任天堂から販売されたGB用横スクロールアクションゲーム。「だれもが楽しめるゲーム」として企画された。2011年6月7日に3DSバーチャルコンソールで配信。2012年7月19日に発売されたWii用ゲームソフト『星のカービィ20周年スペシャルコレクション』にも収録された。
この作品はまだコピー能力が存在せず、吸い込み・吐き出し・飛行・空気弾といった基本的な動作が中心となり、一部はアイテムによって特殊能力を得て道を拓く設計になっている。
しかしシリーズの作品としての基礎は既に十分出来上がっており、「スクロールアウトで復活するザコ敵」「同じザコ敵でも出現位置によってまったく動作パターンが違う(例えばスーパーマリオシリーズなどにほとんどないのとは対照的)」「吸い込みの高い汎用性能前提の動きをする敵(超高速で突っ込んでくるトゥーフェイスなど)」「最終ワールドのみラスボス戦へ向けた独自の設計のステージ進行」といった、お馴染みの要素が多数登場している。
機種 | ゲームボーイ |
---|---|
ジャンル | アクション |
発売/配信開始 | 1992年4月27日(月) |
販売元 | 任天堂 |
開発 | HAL研究所 |
ステージ
ステージ1 グリーングリーンズ
平原と森を進む最初のステージ。ボスはウィスピーウッズ。
ステージ2 キャッスルロロロ
城の内部を進んでいくステージ。ボスはロロロ&ラララ。
ステージ3 フロートアイランズ
海と浮島やその内部を進むステージ。ボスはカブーラー。
ステージ4 バブリークラウズ
雲の上や天空の遺跡のような場所を進むステージ。ボスはクラッコ。
ステージ5 マウントデデデ
最終ステージ。デデデ大王の待つ城を進むステージ。ボスはデデデ大王。
発売までの経緯
HAL研究所は、「星のカービィ」の発売より以前に事業に失敗して会社が2つに分割されるという非常につらい状況だった。その分割された会社の片方が現在のHAL研究所である。
当時のHAL研究所は任天堂の支援を受けてなお経営は危機的状況だった。そんな中、同社にて『ティンクル☆ポポ』というゲームの制作が行われていた。企画・デザインは当時22歳で同社の社員だった桜井政博。会社の存続が危ぶまれる状況下で、2万6千本の注文を取り付けることができた。
ところが、当時任天堂の開発部門のリーダーだった宮本茂氏が同ゲームを見て、「ちょっといじるだけで、ものすごく面白くなる」と発言したのをきっかけに社内で大激論が発生。ついに発売を中止して大幅な調整を行う事態になり、2万6千本もの注文を全て白紙にしてしまった。そうしてティンクルポポは名前を変えて発売された。それが『星のカービィ』である。星のカービィは瞬く間に売り上げを伸ばし、ついには全世界で500万本を超える大ヒット作品となった。HAL研究所の経営は改善し、その後の作品でも続々ヒットを出して瞬く間によみがえる事となった。こうして本作品の主人公カービィは、プププランドとゲーム会社の2つを同時に救ったのである。
ちなみにカービィ達のキャラクターグラフィックはなんと、「ツインファミコン」を利用したキャラクター作成ツールによって作られたものだという。