概要
バファル帝国に近いサンゴ海にある無法者の街パイレーツコーストを仕切っている海賊。
そのやり方は周到にして残虐で、海賊はナメられたらおしまいだから襲撃した船の船員は必ず皆殺しにするなどをモットーとしているため、周囲から非常に恐れられている。ミンサガでは詩人の歌に登場するほどその悪党ぶりは有名らしい。
ホーク編ではその悪辣な性格を遺憾なく発揮して、自分の部下で固めた集会場にホークを呼びつけ、上記の方針を強制させようとしたり、バファル帝国の軍艦とも戦おうとし、自分の命令で全ての海賊を動かそうとする。
このため、そりが合わないホークを陥れてやろうと考えており、ホークの名前を騙って帝国にホークの情報を売ることで、帝国軍にホークを倒させようと目論んだばかりか、それを切り抜けたホークを上記の理由で裏切り者に仕立て上げて追放。
のちに、ミニオンからモンスターを操る力を得た彼は、帝国海軍が出払った隙を突いてバファル帝国の首都メルビルを襲撃。
ミンサガではこの時、ホーク編だと完全に決着をつけられるが、その際もタイマンと称しながら戦いが始まると手下を呼びつけるなどのやり方でホークを翻弄しようとするも、ついにかなわず完膚なきまでに敗れ去り、敗死した(冥府でその姿を確認できる)。また、この決着をつけることでブッチャーの勢力は衰退したのか、パイレーツコーストへ戻ることができるようになる。
ロマサガ1(オリジナル)や他の主人公では決着をつけるには至らず、メルビルから追い出すにとどまっている。
コミック版ロマンシング・サガのブッチャー
紺野さおりが出したコミック版では、海賊をやめて足を洗い運送業を営んでいたが、アルベルトと一緒に津波に巻き込まれバルハランドに流れ着いた。
ミンサガとは違い人のいい中年のおっさんという感じで悪辣さは感じられない。
エンペラーズサガのブッチャー
1章では原作とは異なり、ホークとの対立はそれほど深いものではなく、あまり悪辣ではない性格となっている。バレンヌ帝国において白銀の皇帝に協力しており、白銀皇帝が娘であるセルマに伝承法で皇位を継承してからも引き続き部下として仕え続けた。しかし破壊するものの軍勢を引き止める為に自ら盾となって戦った末に力を使い果たし、今際の際に原作での記憶を思い出し、破壊するものが撃破されたのちは意識を失ったまま原作の世界へと帰還した。
3章では海賊シルバーと対面して対立。しかし海の主の攻撃の前に対立は深まることはなく、ベント帝国の後継者の1人であるソティを保護している。
インペリアルサガでのブッチャー
家臣として入手可能である他、種々のイベントに登場。
ホークともどもエンサガ1章の時間軸から呼び集められている模様であり、人間関係もそちらに近い。
「海底の呼び声!銀の巨竜の謎!」では、他の海賊相手に威張っている海賊シルバーを相手に酒飲みで勝負を挑むものの、自分の酒を手下のしたっぱに飲ませていたイカサマがシルバーにバレてしまい、まるで別人のような姿に変えられてしまうおしおきを受ける。
その後、シルバードラゴンの棲む大渦に飛び込んでシルバー、ホークらと共に命がけで挑み、シルバードラゴンの正体が、共に行動していたセルマの父である白銀の皇帝であった事を知る。
白銀の皇帝を「旦那」と呼んでおり、セルマの世話をしていた事への謝意にまんざらでもない反応を見せている。
ストーリーが根底から異なる月光ルートでも登場するが、そちらでも人間関係などは変わっていない。
エクリプスの世界では
旧作の世界で邪神相手に戦った功績をリベルに認められたのか、新たな世界の住人として暮らしている。この世界では海賊行為による略奪が成立しない社会構造になっているため、仕方なく海運業を営んでいるのだが、流通品に安価な粗悪品を混ぜることで差額を儲けるケチな悪事に走っていたところ、旧作の皇帝の1人ラザレスにバレてしまい、「船の渡し板でケツを叩かれる」という強烈極まりない罰を受けた事がある。