概要
1998年8月21日に日本コロムビアからリリースされた平沢進7枚目のソロアルバム。リリース当時のキャッチコピーは「音楽は、救済するマシンと化した!!孤高の天才平沢進が放つ会心の7thアルバム」。
前作、前々作から続いてきた「BANGKOK録音3部作」の三作目に当たり、引き続きタイ王国のスタジオでレコーディングされた。「全き人格の回復」をテーマとして、このアルバムからインタラクティブ・ライブを前提に制作されている。2009年3月18日にデジタルリマスタリングされたHQ(ハイクオリティ)CD版が発売され、アニメ「ベルセルク」の劇中歌も新たに収録された。
「庭師KING」や「Mother」など比較的知名度の高い楽曲が収録され、聴きやすくソロ最高傑作と名高いため初心者お勧めのアルバムである。
2019年11月3日のレコードの日には、ソロデビュー30周年として「庭師KING」と「TOWN-0 PHASE-5」が7インチレコードにシングルカットしたものが発売された。
ネット上では、ジャケットに引かれた赤線とでかでかと写された平沢の顔面(救済顔と言われることもある)がよくパロディイラストとして描かれることが多い(記事メイン画像参照)。
収録曲
01.TOWN-0 PHASE-5(4:35)
書籍「音楽産業廃棄物」初版の付録として大和久マサル氏によるPVが制作された。内容は平沢の顔がついた二足歩行ロボット(ファンからは非公式にインヤーロボと呼ばれる)が札幌など街中を歩き回るもので、平沢がイラスト付きで書いた指示メモに基づいている。ライブでの演奏回数が多い。
02.MOON TIME(6:19)
平沢が声優の宮村優子に提供した「MOON」のセルフカバー。歌詞が男性口調に改められている。
03.庭師KING(4:37)
後に庭師KING2としてセルフアレンジされる。平沢によると「"庭師KING"というのは偉い人ということでもなく、一生懸命働く人です。」
04.GHOST BRIDGE(5:43)
05.ナーシサス次元から来た人(6:21)
ナーシサスとはギリシャ神話に登場するナルキッソスに由来すると思われる。公式サイトでは同タイトルのブログ記事が存在する。
06.万象の奇夜(6:56)
07.Mother(4:37)
宮村優子に提供した同タイトルのセルフカバー。原曲よりテンポが遅く歌詞が男性口調に改められている。また、米津玄師がラジオ番組で最も影響を受けたアーティストと曲として、平沢とMotherを挙げている(記事)。後にセルフアレンジされる。
08.橋大工(5:26)
タイトルは平沢曰くブリッジメーカーではカッコよすぎるしリアリティが無いと考えた末に橋大工にたどり着いたとのこと。
09.救済の技法(4:29)
バカコーラス(バカみたいにコーラスを重ねること。いわゆる多重コーラス)が大々的に取り入れられている。
10.WORLD CELL(4:26)
以下HQCD版ボーナストラック