汚物が落下する擬音語を用いた名称。そのため、本来は汲み取り式便所だけでなく、汚物が物理的に落下する方式(落下先が川や海の場合も含む 古事記にそのタイプの「かわや」が登場する)の便所を指していると考えられるが、実際にはそのような便所が少ないため、事実上は汲み取り式便所の俗称だろう。
多くの場合は和式。通常は便器の後ろ側半分に穴が開いていて、そこから汚物が落下する。しかし、便器全体に穴が開いているものも稀にあり、それらをブラックホールと呼ぶことがある。なお便器から便壺までが2メートルを超すトイレでやる場合、まず「ものが風を切る音」が聴こえるそうである。
数は少ないが、洋式のものも存在する。
「臭突」と呼ばれる排気筒とその先端に取り付ける換気扇「トイレファン」を屋外にきちんと設置しないと便槽から臭いが上がってトイレに充満してしまうので注意。
簡易水洗
下水道が完備されていない地域では汲み取り式が一般的であるが、汲み取り式の仕組みを利用し水洗トイレのシステムを採り入れたのが簡易水洗である。
見た目は一般的な水洗トイレと変わらないが便器自体に違いがあり、排水口にあたる部分が蓋のようになっており、水を流すか汚物の重さで開閉するようになっている。
大体一回につき少量の水で流せる為、普通の水洗トイレよりは少なくて済むが、そもそも汲み取り式のままなので、あまり大量に水を使いすぎると便槽が満杯になり汲み取り口から溢れ出るという悲惨な光景になるので注意が必要。また、汲み取り回数が増える原因にもなる。こちらも先述の「臭突」をきちんと設置する必要がある。
通常の汲み取り式に比べて衛生的で、落下事故や悪臭のシャットアウトや穴から汚物が見える事がないのがメリット。
中には将来的に水洗トイレの完備化に対してパーツの取替えでそのまま水洗トイレになるものもある。
バイオトイレ
下水道も無ければ汲み取り式が使えない所で活躍するトイレ。主に標高の高い山小屋での活用に期待されており、水ではなく細かく粉砕したオガクズを用いる。使用後はスイッチで攪拌して外の発酵タンクに送られる。そこではバクテリアによる分解で水と堆肥に代わり、肥料としてそのまま使えるという利点がある。いわゆる生ゴミ処理で使われる「コンポスト」と仕組みはほぼ同じ。
表記揺れ
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Panasonic・・・簡易水洗「クリーンスイセン」のほか、松下電工時代に「クリーントイレ」という無臭ボットン便所を製造販売していた。