概要
動物(人間含む)のウンコや尿を蓄積し、農業用の肥料として活用するための穴。実際にはそのために地中に埋めた甕や壷などを指す。
この手の知識に疎い人は「糞尿はそのままでも肥料になる」と勘違いしている向きも多い(実際にやらかす人もいる)が、糞尿はそのままでは肥料にならないどころかアンモニアなど有害な物質が含まれているので、そのまま与えれば当然植物は枯れてしまう。そのため、こういった物を用いて醸造などに近い「腐熟」という過程を経る事で肥料として使えるようにする物である(なお、腐熟には発生する熱によって中に含まれる寄生虫やその卵を殺す目的もある)。これを下肥と呼ぶ。
一部地域では下肥にも二つに分類される事もあり、「小便」は即効性で「大便」は遅効性の特性を持っているらしく、別々に分けて腐熟させて使っていたらしい。
さらに勘違いされがちだが、作物には基本かけない。そんな事したら悪臭が半端ない。作物を育てる前の準備とした土作りで施肥する。
ギャグ・パロディ・慣用句など
日本の民話では、旅人が旅館に案内されたと思ったら実は狸や狐が人間に化けて待ち構えていて、温泉と偽って人間を肥溜めに突き落とすという言い伝えがある。ついでに饅頭と称して馬糞も食わされる。
こうした顛末を皮肉って「狐に化かされる」という慣用句さえ生まれた。
また、最底辺の状況・環境(田舎など)を揶揄する場合に使われている。
上記を踏まえて、田舎育ちの人物が少年時代に悪ガキ仲間たちと共に度胸試しで肥溜めの上を飛び越えたorその上に置かれた木の棒等を渡りきったといった武勇伝を語るのも半ばお約束。
もちろん、失敗して池ポチャ案件になってしまったケースも一定数あり。
笑点では、かつて主に林家こん平が下ネタや自身の故郷・チャーザー村を自虐するネタとして使っていた。
関連項目
肥溜めより愛をこめて - あめりおじさんの漫画。
林のばあさん - ああ ばばあがクソつぼにおちたぞ
どんぎつね…ほんわか系ラブコメだと思ったらよりによって事実上の肥溜めオチでラストを〆たことで視聴者が愕然とした。