概要
『薔薇族』1983年夏増刊号に掲載された漫画。まともな作品が一本もないヤマジュン漫画の中でも特にまともじゃない作品である。
登場人物
- 神谷
恐らく主人公と思われる、新任の教育実習生。石井先生と森下との関係を持つのだが…？
- 石井先生
立派なひげを持つ体育教師。妻子持ち。体育倉庫で神谷から打ち明けられたのは…。
- 森下
中学生。巻き尺を仕舞う為に向かった体育倉庫で石井先生との行為に及んでいた神谷の光景を見てしまい、神谷に屋上に呼び出されるが…。
名言集
「オレ ホモなんです」
「6時間目の間中、君のケツに入れたくて勃ちっぱなしだったんだぜ」
「君!待ちたまえそんなかっこうで」
「邪魔しないでください! 石井先生と森下君がオレとのセックスを待っているんだから!」
「どいてください、石井先生と森下君が待っているんです」
「二人が 待っているんです」
関連イラスト
関連項目
全ての真相
神谷は実際の所は石井先生と森下とは実は肉体関係には及んでいなかった。
そもそも石井先生と森下はノンケ(非同性愛者)である。何処にでもいるありふれた教師と生徒にすぎない。
全ては神谷の中で起きた狂気と妄想が交錯した世界の出来事だったのである。
森下が体育倉庫で実際に目の当たりにしたものとは「神谷が妄想による自慰行為をしていた光景」。屋上での出来事も、実際は神谷が森下を自分と同じと勝手に思い込んだ挙句に非同性愛である森下の拒絶に激昂して首を絞めて失神させており、森下が失神から目覚めた時に語られたのが全ての真相だったのである。
つまり、この物語では狂気と殺人未遂の恐怖に遭った森下が唯一かつ最大の被害者となってしまった。トラウマになってもおかしくはないだろう。
この話を聞いた石井先生と保健教諭は教師のあるべき姿へのプレッシャーへの重くのしかかるストレスが引き起こし、マイノリティである事等が重なった心の病と分析していたところ、さらなる校内を騒がす事態が発生する。
石井先生が保健室から出た直後、校内を教師や生徒の衆人環視の中で全裸で狂乱する神谷は妄想の世界の石井先生と森下を求めており、止めに入った石井先生本人が目の前にいるにも関わらず、「妄想世界の石井先生と森下の下へ行くのを阻止する邪魔者」としか見えていない程に彼は精神崩壊していた。
将来に期待した者が壊れた姿ですれ違っていく様に石井先生は哀しみの目で見るのだった。
