解説
東京ムービーが初めて原作無しで製作したSFテレビアニメ。
非ロボットアニメの珍しい作品であったが、その後の作品はロボットアニメに変更され少々残念。
本作の双子の姉妹が敵味方に分かれるという設定は、
後に同じチームが製作した『六神合体ゴッドマーズ』でも使用された。
ストーリー
1982年3月、惑星直列が起こり、世界各国に異常現象が相次いで発生。その原因は、太陽系に3万年の時を超えてアトランティス大陸が出現したためであった。
そして、時を同じくして、太平洋海底でも巨大なものが目覚めていた。
3万年前、地球上には平和を愛し白鯨をシンボルとする海の民が住む「ムー大陸」と、好戦的でコンドルをシンボルとする山の民が住む「アトランティス大陸」とがあった。
アトランティスの帝王ザルゴンは、科学を発展させるオリハルコンの力を用い、軍事国家を設立していた。ムーの指導者「ラ・ムー」は、アトランティスとムーとの対決が地球を滅ぼすものと案じ、自らの力と引き換えにアトランティスを異次元へと飛ばす。が、同時にムーも海底に没した。
現代に蘇ったアトランティスは、オリハルコンを求め地球侵攻を開始。
そしてラ・ムーもこの事態を予測しており、自身の脳を巨大な白鯨に移し、3万年の時を超えて蘇る。
かつてのムーの戦士たちの生まれ変わりである少年少女は、イースター島に集められた。彼らはラ・ムーと白鯨、そしてラ・ムーの娘マドーラとともに、アトランティス帝国に立ち向かうのだった。
白鯨
劇中に登場する「白鯨」は、全長200mの巨大なシロナガスクジラそのもの。
実際のクジラを改造したものなのか、あるいはクジラに似た生物もしくは人造生命体なのかは不明(後に形状が変化し、宇宙船となったり、様々な武装を有したりするため、人造生命体である可能性が髙い)。
白鯨の体内には、ムーの指導者ラ・ムーの脳が移植されている。そのため、一種のサイボーグであると言える。
体内に操縦席となる球体カプセルがあり、テレポートで内部にムーの戦士たちが入り込み操縦する。操縦者が五人集まらないと、真価を発揮できない。
当初は武装が無かったが、劇中で主人公たちの力を受けて強力な武装を有するようになり、外観も変身していく(下記参照)。
※名称は、設定画に記載されていたもの。
- 白鯨マーク1:1~6話登場。飛行能力とバリア展開能力を有する。バリアで全身を包み込み、体当たりで敵を撃破する。バリアは小型戦闘機程度なら、触れただけで破壊できるほど強力。形状はシロナガスクジラそのもの。
- 白鯨マーク2:7~15話登場。頭部の突起からオーロラ状の光の帯を放つ『オーロラビーム』が加わった。このビームは、対象を凍結させる事ができる。前足のヒレおよび尾ビレが、戦闘機の翼のようなメカ的な形状になっている。
- 白鯨マーク3:16~18話登場。頭部にムーの紋章、胴体部に虹色の模様が、それぞれ浮び上がった。同時に、オリハルコンパワービームを跳ね返す能力が付加される。
- 白鯨マーク4:19~26話登場。完全な宇宙船の形状に変化し、シロナガスクジラの面影はほぼなくなっている。オーロラビームに加えて『熱球ビーム砲』を7門備える。熱球ビームは単発でも強力だが、一斉発射することで更に威力を増すことができる。ただし、一声発射は5発が限度。
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