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45年後…の編集履歴

2020-11-11 22:15:24 バージョン

45年後…

よんじゅうごねんご

藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』のエピソードの一つ。

概要

初出は「小学六年生」1985年9月号。てんとう虫コミックス「ドラえもん+」第5巻ならびに藤子・F・不二雄大全集「ドラえもん」第13巻に収録。


このエピソードは、ファンの間ではドラえもんの隠れた名作として知られていたものの、長らく単行本に収録されていなかった。2006年3月に刊行された「ドラえもん+」第5巻に収録されたことで、ようやく日の目を見ることになる。


あらすじ

年に二度か三度の、のび太大反省の日がやってきた。「きょうから生まれかわった気で、ちゃんとした生活を送ろう」と決心したのび太だったが、ジャイアンスネ夫にからかわれてやる気をなくし、昼寝をしようと家に帰ると、のび太の部屋にはのび太が昼寝のときに使う座布団や読みかけの漫画が出しっぱなしになっており、台所に出したあったおやつも何物かに食べられていた。

そこでのび太は心を休めようと裏山に行くと、そこにはすでに一人の年輩の男が寝そべっていた。その男はなぜかのび太のことを知っており、のび太が誰なのかたずねると、45年後ののび太だと答えた。のび太が驚いているとそこにドラえもんが現れ、二人に「入れかえロープ」を手渡す。


「そうね、なんていえばいいか……。遠い昔によんだ本をもう一度よみ返してみたい……。そんな気持ちかな。」


そこでのび太は45年後ののび太と入れ替わると、小学生の姿になった45年後ののび太は、目に映る景色を懐かしむ。のび太は45年後ののび太に、「ぼくが大人になって社会にでて、ちゃんとやっていけるのかな」とたずねるが、45年後ののび太に「つまり、ぼくがどんな人生を歩んできたか聞きたいわけ?」と言われると、こわくなってそれ以上話を聞くのをやめてしまう。

45年後ののび太はジャイアンたちと野球をしたり、ママの作った料理を食べたりして子ども時代の生活を一通り満喫した後、帰る間際にお礼として「宿題でも手つだおうか」と言うと、のび太は「いいよ、自分でやるから」と答える。その言葉に感動した45年後ののび太は、のび太にこのように語りかける。


「一つだけ教えておこう。きみはこれからも何度もつまづく。でもそのたびに立ち直る強さももってるんだよ。」


その言葉に少しの望みを抱いたのび太はさっそく机に向かう。ドラえもんはそれを励ますのだった。


備考

  • 本作は「小学六年生」1989年3月号と1991年3月号にも再掲されている。当時は作者の健康状態が思わしくなく、雑誌には過去の作品が再掲されることが多かったが、本作は小学校を卒業する読者へのメッセージとしてふさわしいと判断されたからであろう。(従来から「小学六年生」の3月号には、のび太の将来や人間的な成長をテーマにした作品が掲載されることが多かった。)
  • 作中で45年後ののび太は、息子のノビスケは大きく成長して、スペースシャトルで月にハネムーンに行ったと語っている。果たしで本作が発表されてから45年後の2030年に、月へのハネムーンは実現しているだろうか。
  • 本作は、テレビアニメ版では2005年3月11日と2009年12月31日に放映されている。

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