概要
ハーロック一族は海賊騎士の末裔であり、空を制しようとする航空探検家だった。第一次大戦終結後、ファントム・F・ハーロックI世はまだ未熟な複葉機の時代、人類未踏の高嶺であった「スタンレーの魔女」ことオーエンスタンレー山脈の峰に挑んでいく。
その複葉機につけられた名前こそアルカディア号だった。
わずかに時は流れ第二次世界大戦末期。ファントム・F・ハーロックII世はすでに勝ち目のないドイツの中にあって、Bf109を駆り誇り高く戦っていた。ある時、潜水艦でやってきた同盟国日本の技術者大山敏郎と出会う。
そして迫る連合軍。ハーロックII世最後の飛行は敏郎をスイスへ逃がすための亡命飛行となった。
ときは大きく流れて宇宙開拓時代。外宇宙へと進出した地球人だったが、イルミダス星人との戦いに敗れ、地球はその支配下に置かれてしまうことになった。
そんな中、一族の末裔にして誇り高き海賊であるハーロックは、大山家の末裔である大山トチローと出会い、彼が秘密裏に建造したアルカディア号に乗り込み、地球を離れ自由を取り戻す旅に出るのだった。
劇場版『銀河鉄道999』旧2部作の前日譚となる作品。ハーロックII世のエピソードは『戦場まんがシリーズ』(後の『ザ・コクピット』)の同名タイトルを原作としており、トチローとハーロックの縁の始まりともなっている。
しかし1983年に公開された本作は『999』と比べても興行収入は振るわず、続編が『わが青春のアルカディア 無限軌道SSX』としてテレビシリーズ化されるも、こちらでも視聴率が取れなかった他、ハーロックのイメージを損なってしまい評判は良くなかった。