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概要編集

松本零士のマンガ『クイーン・エメラルダス』の主人公にして、宇宙一恐ろしい一匹狼の女宇宙海賊。松本零士ワールドにおいては「トチローの恋人」「メーテルの双子の姉」の属性も付加される。

容姿としては左頬の大きなサンマ傷が特徴的である。この傷ができた経緯は諸々の作品により異なるが、共通するのは不覚を取った自分への戒めとして綺麗に縫合せずに傷跡をあえて残していることである。

なお宇宙海賊といっても「類い希な一匹狼の豪傑」に尾ひれ背びれが付いていつしかそう呼ばれるようになっただけで金品強奪を生業としているわけではない。生業は宇宙自由貿易商(資格を取るのがもの凄い大変で宇宙に数人しかいないらしい)である。ただし銃なんぞ向けようものならほぼ確実に殺される。

スペイン圏だと「エスメラルダ」に名前が変わる。


人物像編集

元々は短編読み切り『エメラルダス』において主人公である女だけの海賊船の船長として登場し、その後連載漫画『クイーン・エメラルダス』において仲間や部下を持たない一匹狼の女宇宙海賊として設定され直し、キャラクターの基本形が形作られた。

その後、昭和版TVアニメ『宇宙海賊キャプテンハーロック』において、主人公キャプテンハーロックの親友トチローの恋人にして、その遺児大山マユの現在生死不明な母親として設定された。

ただし、この時の名称は現在のエメラルダスでは無く「エメラーダ」であった。

原作者の松本零士が、大山まゆの存在に否定的であった事から、一度はそのまま消えるかとも思われたが、後に、「大山トチローの恋人にして、その死を認めず宇宙を放浪している」という設定のみ引き継ぐ形で漫画版『宇宙海賊キャプテンハーロック』にも、漫画『クイーン・エメラルダス』版の宇宙戦艦「クイーン・エメラルダス号」を駆る一匹狼の宇宙海賊という設定と共に登場、さらに「メーテルのライバル」という設定を追加して『銀河鉄道999』のゲストキャラと成り、以後は松本零士作品の代表キャラの一人として認知されるようになった。

劇場版『銀河鉄道999』では製作にあたり松本が「メーテルとエメラルダスは姉妹的な友人」というメモを残しており、作中でもエメラルダスがメーテルに「あなたも私も永遠に終わることのない時間の中を流れて行く時の旅人」などと語るシーンがあることから、見ようによっては実はこの二人姉妹なのではと見えなくもない状態となる。

その後、松本零士作スペースオペラの世界観統合の流れの中で、「女王プロメシュームの長女にしてメーテルの双子の姉」という設定が追加され、松本零士作品の総決算ともいうべき「キャプテンハーロック~次元航海~」においてはさらに設定が整理され、「大山まゆ」「大山昇太」の二児の母という設定が加わった。この設定だとメーテルも妊娠・出産は可能であるという解釈に行き着くのだが、それはそれでいいのだろうか?

ちなみに、飛行船冒険モノの漫画である『エメラルダス』では、ハーロックやトチローの宿痾「水虫」に対抗とばかりに「重度の魚の目」を煩っているという設定があったが、現在も残っているかは不明。同じく『さよなら銀河鉄道999』のラストでは、自身もメーテルと同じ永遠の時間の中を旅する存在だと語っているが、この設定も生きているのかは不明。


登場作品編集

エメラルダス(「クイーン・エメラルダス」単行本に収録)

宇宙海賊キャプテンハーロック

クイーン・エメラルダス

銀河鉄道999

ニーベルングの指環(松本零士が描いた「松本スターシステム版」ともいうべき漫画の方)

宇宙交響詩メーテル銀河鉄道999外伝

アルティメットジャーニー


余談編集

999の世界においては、劇場版2作目ラストでの「メーテルから鉄郎を引き剥がす」自身を下げまくった行為が語り草となっている。意味合い的には「自身の背負う業を考えると、好きな男と添い遂げて幸せになることなど許されない」「鉄郎を偉大な男にしたいのであれば、独り立ちさせなければならない」といったところなのだろうが(まさか「鉄郎が18歳になるまで待ちなさい」の意味ではないだろう)、それよりも「自分がトチローとくっつき損なった腹いせとネタ的に解釈されることの方が圧倒的に多い。そしてその後日談の『アルティメットジャーニー』では汚名返上とばかりに「もう自由に生きて構わない、愛する人と幸せになりなさい!」と見事に手のひら返しをしていたりする。まったくもって面倒くさい姉である。

なお鉄郎のことは劇場版1作目にして「トチローの意志を立派に継いでいる」と言っていることから、既に「トチローの後継者」「二代目トチロー」として認めていたようである。まさか「あわよくば鉄郎を…」なんて考えていたようなことは…


PS用ゲーム『松本零士999 〜Story of Galaxy Express 999〜』では「明日の星」に紛れ込むのに宝田緑の偽名を名乗って一般人になりすましている。本人の名前の由来のエメラルド緑色の宝石であることからと思われるが、トチローの本名の大山姓を名乗らなかった理由は不明。薄い本ではごく希に、この人と星野芽衣子カップリングされてしまう事がある。

センシティブな作品


双子の妹のメーテルは「鉄郎の母親の星野加奈江の生き写し」とされているが、実はよーく見ると姉のエメラルダスの方が加奈江の容姿に近かったりする。ここら辺の詳しい経緯については不明である。



関連イラスト編集

QUEEN.EMERALDASクイーンに乗れ!

海賊エメラルダス想いは永遠に

関連タグ編集

メーテル トチロー

松本零士

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