中原中也(文豪ストレイドッグス)
なかはらちゅうや
「こりゃ最高の眺めだ、百億の名画にも勝るぜ」
「二度目はなくってよ!」
プロフィール
概要
横浜の闇を取り仕切るポート・マフィア五大幹部の一人。
常に黒い帽子を被っており、性格は好戦的。
小柄だがマフィアきっての体術使いで、自身の異能も相俟って高い戦闘力を持つ。武器としてナイフを持っている。
テメェを『手前』と呼んでいる。
部下想いで、組合の策略により発動された「Q」の呪いで死んでしまった部下が複数おり、Qを前にした際は「そいつを見ていると呪いで死んだ部下の遺体袋が目の前をチラつく」と部下のことを思い出している。
梶井基次郎や遊撃隊の広津柳浪とは飲み仲間で、マフィアに入った初期は、尾崎紅葉の下に配属されている。
太宰とは犬猿の仲であり、ポート・マフィアにとらわれた時、彼に嫌がらせをするために現れたが、太宰の策略にはまり、情報を吐かされ、彼の絶対に外れない予告のもと、
内股歩きのお嬢様口調をさせられる。
ちなみに太宰の嫌いなところは呼吸していることらしい。
武装探偵社とポート・マフィア、組合の三社鼎立では、上級秘書を黒蜥蜴と梶井達と共に暗殺し、武装探偵社に首領の伝言を伝えるため単身で探偵社の本拠地を襲撃、与謝野晶子、宮沢賢治と戦い、マフィア幹部の名にふさわしい強さを見せつけた。
その後「Q」を奪還するために一時的に太宰と共闘し、一夜限りの「双黒」復活を果たし、スタインベック、ラヴクラフトの「組合」コンビを汚濁(おぢょく)の力で撃退した。
「共喰い」では、武装探偵社社長福沢諭吉と、ポート・マフィア首領森鴎外が共喰いの異能をかけられ、武装探偵社とポート・マフィアが対立した際は、戦況を指揮し、福沢諭吉が入院している病院を取り囲んだ。
江戸川乱歩に挑発され、1vs1で対決した際は、エドガー・アラン・ポオの異能により、登場人物1000人のうち、犯人はその半分という殺戮小説の世界へ送られる。全員を殴って解決を図っていたという。
その後脱出出来たようで、天人五衰の策略にはまった武装探偵社が猟犬に追われた際には、重力操作で銃弾を操り、武装探偵社の逃亡を福沢諭吉と森鴎外の交わした条件の元、手助けしている。
15歳の頃、中也は少年少女達で形成された『羊』というグループの長で『羊の王』と呼ばれていた。
ある事件を切っ掛けに太宰治と出会い、後にポートマフィアに加入する事になる。
ちなみに出会った当初太宰に呪いをかけられる……。
「僕は同じ15歳でこれから伸びるが君は大して伸びない」
……後にこの言葉が現実となる。
異能力
「どこに行こうが、重力からは逃げられない。」
能力名 | 汚れつちまつた悲しみに |
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解説 | 触れたものの重力のベクトルと強さを操ることができる。 |
元ネタ | 中原中也の詩集『山羊の歌』「汚れつちまった悲しみに…」 |
自分や対象の重力を操作する事で、相手の攻撃をかわす、地面をひび割る、対象を地面にへばり付ける等、かなり多彩な使い方が可能である。
「汝、陰鬱なる汚濁(おぢょく)の許容よ、更(あらた)めてわれを目覚ますことなかれ」
また、強化形態として『汚濁(おぢょく)』があり、これを発動させることで鋼鉄の戦車をも打ち破れるほどの圧倒的な身体能力と小型のブラックホールを出現させて投げつけるといったことが可能になるが、目につくものを無差別に攻撃する暴走状態に陥ってしまい、太宰の異能無効化能力がなければ体がもたずに死んでしまうリスクを持つ。
関連イラスト
映画特典小説、アニメネタバレ
ここからは特典小説、及びアニメ26〜28話迄の重大なネタバレが入っています。
望まれない方は避けてください
「そうすりゃちっとは愛着が湧くかと思ったんだ。
模様に過ぎねェ俺を、この体の主人じゃねぇ俺って人間をな」
中原中也の記憶は途中からしか存在しない。
「太宰、中也、十五歳」時点での8年前(中也当時7歳と考えられる)、ある欧州の異能諜報員が巨大な力を求め、軍研究施設から『試作品・甲ニ五八番』と呼ばれる存在を奪った。
それこそ、中原中也である。
異能と既存の生物を組み合わせる『人工異能』の研究により、中原中也は生まれたのだ。
欧州の異能力者に奪われ、その異能で取り込まれようとした際起こった大爆発こそ後の『汚濁』と呼ばれる力であり、『荒覇吐(アラハバキ)』と神のような力への畏怖を以て呼ばれるようになる由来である。
ちなみに『中原中也』という人格は「重力操作」という強力な異能をコントロールする為の、ただの『安全装置』に過ぎない。その為、人格という安全装置を失った『汚濁』形態は、異能『汚れちまつた悲しみに』の完全形態であり、本来の姿といえる。
そして新たに発売された『文豪ストレイドッグス STORM BRINGER』によって、彼の正体が特異点生命体『荒覇吐』を埋め込まれた人間という人とも神ともつかぬ特殊な存在だったことが明かされた。
エピローグで中也の元である人間やその家族がいたことがほのめかされている(戦争に巻き込まれ死亡したことにされた少年だった)。
中也が愛用している帽子はポートマフィア加入の際に贈られたもので、中也をこの世へ出した者の遺品である。
春河氏曰く、原作で帽子に付いているチェーンは「あの恥ずかしい帽子」という台詞に合わせて余計なものとして付け足したパーツらしく、贈られた時点では付いていないので、中也が自分で付けたのではと考えられる。⇒参照ツイート