概要
漫画『文豪ストレイドッグス』の太宰治×中原中也
太宰 | 中也 | |
---|---|---|
身長 / 体重 | 181cm / 67kg | 160cm / 60kg |
誕生日 | 6月19日 | 4月29日 |
お互いの呼び方 | 中也・蛞蝓・チビ・ちびっ子マフィア・脳筋・君・帽子置き場 | 太宰・手前・青鯖・クソ太宰・自殺愛好家・放浪者(バガボンド)・貧弱野郎・陰湿男 |
中也には体力に劣る太宰だがその頭脳だけは絶対に負けない。
ありとあらゆる手段で中也に『嫌がらせ』を仕掛けている。
・両者とも『嫌いなもの』に相手の名前をあげる、顔を合わせれば貶し合いを始める等、作中きっての犬猿の仲。
・太宰が武装探偵社の社員、中也がポート・マフィアの幹部であるなど、立場的にも敵対することが多い。
・しかし戦闘においては絶妙なコンビネーションを見せる。
・また、21cm差の身長差があるカップリングでもある。
・二次創作ではお互いに本音を言わないツンデレカップルとして書かれる事が多い。
・上記の表にもある通り、太宰は中也のことを「中也」と名前の呼び捨てで呼ぶ。そして、太宰がこのような呼び方をする相手はそう多くない。太宰は大抵の人間を「〜君」「〜さん」などの敬称を付ける、もしくは「社長」「首領」などの役職名で呼ぶ。例外は、中也を除けばあだ名で呼ばれていた織田作之助と、中也と同じように名前の呼び捨てだった坂口安吾くらいである。前述の二人は「黒の時代」で太宰が友人として相当心を許していた。となれば、彼らと同じような呼び方をされている中也も、「嫌いな相手」や、単に仕事上の関係以上の感情を寄せられていると考えるのが妥当ではないだろうか。
※以下、太中を語るには少々のネタバレを含む為ご注意頂きたい。
太中の記録
ーー15歳ーー出会い
彼らの出会いは15歳の頃(詳しくは小説太宰 中也 15歳、アニメ26〜28話を推奨)
出会って以降も喧嘩ばかりしている二人
そして太宰が中也へ『僕の犬』発言に、ファンを絶叫させる。
なお、アニメ版ではなんと恋人繋ぎをした。
映画特典小説を加筆修正したものでは、(すぐに訂正したが)『そんな君が大好きだよ』と太宰が発言した。
そしてマフィアで再会した二人(8巻の扉絵)
ーー16歳ーー
この頃に初めて汚濁を使う。(後述の小説版文豪ストレイドッグス STORM BRINGERを参照)
映画、DEAD APPLE当初にて16歳の中也と太宰の息があったコンビが見られる。
その前日談では何故か太宰が「寝てばかりだと相棒に愛想をつかされそう」という理由で澁澤龍彦の捕縛に重い腰を上げて取り組もうとする姿が見られる。
ーー18歳ーー
太宰が組織を抜ける。(詳しくは黒の時代を推奨)その際中也の車を態々爆発させる。
中也は高級ワインのペトリュスで太宰が組織から抜けた事を祝ったらしい。
この頃中也は出ていないが四年後(現在)で再開した太宰は中也に変わらないと言っていたために恐らくこの頃から服装は現在と同じだと推測する。
ーー22歳ーー再会
鏡花によって捕まってしまった太宰もといわざと捕まった太宰の目的は敦の件だけではなく態々中也に嫌がらせをするために捕まったのだという。
中也自身も『嫌がらせ』と言って態々『大嫌いな太宰』に会いに来る程である。
好きでもなければ普通嫌いな人間に態々近づきはしないだろう。
また、4巻の裏表紙では大分酔いが回った中也が太宰の(ポートマフィア時代の)電話番号に電話を掛ける描写があった。もちろん、繋がるはずもない。
※21話ネタバレ注意
戦闘における絶妙なコンビネーションはかつて相棒を組んでいた頃の名残。
現在は武装探偵社に籍を置く太宰だが、4年前は中也と相棒を組んでいた。今もなお忘れないお互いの呼吸や間合い。普通嫌いな相手の細かいところを覚えているだろうか?明らかに好き合っているようにしか見えない。
太宰と中也は「双黒」と呼ばれ、黒社会最強最悪の二人組として恐れられていた。
太宰曰く、二人が双黒と呼ばれ始めたのは「『汚濁』を使い一晩で敵対組織を建物ごと壊滅させた日から」。
『汚濁』――中也の重力操作の異能「汚れつちまつた悲しみに」を解放した姿であり、これを使用した中也は強力な重力子弾を操って周囲を破壊し尽くす状態になる。
ただしその強力な能力の代償として、異能を解放した中也は自分で力を制御することができず、一種の暴走状態になって死ぬまで暴れ続けることとなる。それを唯一止める手段が、太宰の異能無効化の異能「人間失格」であるため、実質太宰がいなければ使えない技と言えるだろう。
強力すぎる技であり、また太宰の異能による解除が遅れれば中也が命を落とすことになるため、二人の間でも最終手段として取っておくことが多いようだ。
この技を作中で初めて見せたのが、8巻の対ラヴクラフト戦である。やむを得ず共闘を強いられ、戦闘中もいがみ合っていた二人だったが、追い詰められた際に『汚濁』と太宰の支援により勝利する。中也の暴走を止めた後
『手前を信用して『汚濁』を使ったんだ』
『ちゃんと俺を拠点まで送り届けろよ』
と言う中也に対し、
太宰が『任せなよ、相棒』と返すなど、往年の相棒時代を感じさせるやりとりがなされた。
その後、もちろん太宰は中也を送り届けることなく、放置して帰った。
※小説版 文豪ストレイドッグス STORM BRINGER ネタバレ注意*
ヴェルレエヌに敗北し、強制的に異能のリミッターを外される中也。叫び声一つ上げられず、激痛に悶える中也の元に現れたのは、「世界一嫌いな」太宰だった。
「無様だね中也」
「潔く死ぬこともできないのかい?」
太宰は中也の腕をつかみ、異能を無効化。激痛からは解放されたものの、なお動けないで中也を担いで運んだ。
「太宰・・・・・・」
そう言い残し、中也は太宰の背中で意識を手放した。
(この小説における太宰の初登場シーンである。)
なお、太宰はこの小説内で様々な問題発言をしている。
「ーだとすると面白くないね。拷問されて泣きわめく中也を見逃した」
「このままだと中也はNを殺す。そして人間ではなくなってしまう。けど僕は人間として中也が苦しむのが見たい。だから中也を止めよう」
「重力異能の対策は完璧なんだ。だってこっちは寝ても覚めても、どうすれば中也に厭がらせできるかばかり考えてたんだから」
そしてファンを最もざわつかせた発言はこちら。
『幾ら森さんの命を守るためとはいえ、只であんなおっかない奴に立ち向かうほど、僕は忠義深くなくてね。Nの知る指示式とかいうやつの知識を総動員して、中也をうちの忠実メイドに改造する計画が――』
つまり太宰は、
・中也を忠実なメイドにしたいという願望を持ってる。
・組織の首領である森を守ることに命を懸けるのは気が進まないが、中也の忠実メイド姿を見るためには命を懸けられる。
ということが判明。ファンたちは幻覚かもしれない…と目を充血させて何回もそのセリフをなぞったが、中也はそれを軽く流して一蹴。彼らにとってはいつものことなのだろうか。…一回くらいは着てそうである。いや、着てほしい。
そんな太宰であるが、中也が今後の生き方に関わる重要な決断を迫られる局面では、茶化すことはしないどころか、「僕がいると考えが纏らないだろうから」と自らその場を去ろうという気遣いを見せた。
この場面では、中也が汚濁を使うのが、ヴェルレエヌに唯一、同等の破壊力を同等の人数で提供できる、合理的で最善の策であった。単に合理性のみを追求するのであれば、中也の抱える諸々の問題を無視して、分かっている真実を隠し、この決断の余地を与えなければ良かったのだ。もっとも、中也は大宰に選択を提示されるまで、迷わず汚濁を使おうとしていた。それでも太宰が中也に真実を話したのは、彼の人生と生き様を決して軽視していないからであろう。
またこの小説には、物語における重要人物であるアダムが、二人が並んで立つのを目にした時「意外なことでしたが、そこには何かしら完璧さのようなものがありました」と語っている一節がある。
物語のクライマックスである、中也が初めて汚濁を使うシーンでは、
「あれが荒覇吐・・・・・・・中也の真の姿か」
と、「熱に浮かされたような声」でつぶやいた。
そして無事にヴェルレエヌを撃破した後、ゆっくりと落下してくる中也を太宰は抱きとめる。
「お疲れ様中也」
「インキペンを持ってくるのを忘れたから、顔に落書きは勘弁してあげるよ」
と太宰は微笑みかけ彼の功労をねぎらう。絵面としてはジブリ作品さながらのクライマックスのシメ方を見せた。
※文豪ストレイドッグスBEAST ネタバレ注意*
太宰はポートマフィア首領、中也は最高幹部という立ち位置である。
武闘派組織『黒蜥蜴』の遊撃隊長である敦が首領執務室に出向いたときには、椅子に座った太宰は、横に中也を侍らせている。
中也は入ってきた敦に「頭が高ぇぞ遊撃隊長 首領の御前だ 控えろ」と言い放つ。首領である太宰を「太宰さん」と敦が呼んだ際には激昂。「あァ?首領と呼べ丁稚 ぶっ殺されてぇか」と怒鳴り、「まぁまぁ中也 いいじゃないか」太宰になだめられている。
太宰に敦と話をするから席を外すよう言われた際に、(安全上の観点から)二人きりなど許可できる筈がないと言う中也に太宰は立場の違いをちらつかせ、命令として聞かせた。(漫画版ではこの際、太宰は中也の唇に人差し指を押し当てている)
「ああそうかよなら好きにしろ」
「首領を死なせたら許さねえぞ丁稚 こいつはいつか俺がぶっ殺すんだからな」
そう言い残し部屋をあとにする中也。
それを見送った太宰は、
「殺したいほど嫌いな私と護らなければならない首領の私 二つの間で迷い苦しむ中也を見るのは楽しいがこういう時はちょっとやり過ぎたかなと思うね」
と、困ったように微笑む。
※実写映画 文豪ストレイドックスBEAST
劇場版における重大なネタバレ
太宰の死後、自暴自棄で暴れ回り軍の対異能部隊を3つ潰した後、遂に国家の所有する施設に鎖で縛られ、囚われてしまう。
その後、太宰の遺言によってマフィアを抜けた敦を呼び出し自分こそがポートマフィアの新しい首領であると主張。これが実際にそうなのか、中也の幻想なのかは定かではないが、最高幹部という五大幹部より上の立場を与えられていたと考えると、次の継承者は中也になるのが自然である。
敦の入室後、太宰について聞かれても、「太宰?誰だそいつ」と半ば投げやりに言い放つ。後に太宰について言及しているので、記憶喪失とまではいかないものの、頭が太宰のことを考えるのを拒んでいたのだろう。
中也は敦に
「探偵社を電話帳と地図から消せ」
と命令する。
中也が探偵社に戦いを挑むのも太宰の思惑ではないかと敦に諭されるも、逆にそれが太宰の思惑なら、それを遂行している間は太宰は生きている事になるとして、太宰のシナリオの一部になることを自ら受け入れた。
中也は口頭では、首領を殺した組織が残っているのは体裁が保てないからだとしたが、明らかにそれだけではないだろう。
自分がいつか殺す筈だった大宰。BEASTの世界では、太宰と中也は本編のような信頼関係を築けておらず、本編軸では迷わず汚濁を使っていた龍頭抗争でも、大宰が自分で太股をナイフで刺して、自分を信じるように懇願しなければ、中也は追い詰められている状況でも、決して汚濁を使おうとはしなかった。それでもたった一人の相棒という関係であった太宰は、首領になってしまい、側近という一番近い立場に立ちながらも、その心の距離は世界一遠いものになってしまった。そして、彼が死ぬつもりであるという、一番気づかなくてはいけないことに、気付けなかったのだ。
太宰に対する感情を恨めし気に吐露する様子は、いかにもおどろおどろしいのに、どこまでも哀しい。
何も言わず勝手に死にやがって。俺が殺すはずだったのに。最後まで、相棒は自分のことを信用してくれなかったし、自分も相棒を信用できなかった。
そんなもの、本当に相棒と呼べるのだろうか。それならば、自分たちの関係とは、一体何だったのか。
本編の二倍以上の時間を共に過ごした筈なのに、双黒は最後まで心を通わせることは、叶わなかった。
※劇場版ネタバレ
※以下2018年公開の映画、DEAD APPLEのネタバレとなる。
太宰が生きていると信じて汚濁を使った中也。
太宰を殴る際の叫びが若干「だざい」と叫んで言っているようにも聞こえる。…いや、確かにそう叫んだ。「だざい」と。****************
正気が無いのにもかかわらず太宰の名前を呼ぶ中也に太中好きからしては堪らないだろう。
『私を信じて汚濁を使ったのかい?』
『泣かせてくれるね』
『あぁ、信じてたさ。手前のクソ忌々しい生命力と悪知恵をな』
上記の台詞は太宰が中也の汚濁を解除した時のものであるが、この時太宰の手のひらは中也の「頬」に添えられている。他の場所に触れても無効化は発動するというのにである。
最後には太宰に膝枕をされている中也。
これはもう公式がカップルを仕組んでいると思っても過言ではないだろう……。
注意
- そうは言っても決して公式ではないので検索除けなどを忘れないでほしい。
そして腐向け作品には必ず文スト【腐】タグを付ける事をオススメする。
- 同じ太中でも文豪ストレイドッグス以外に太中表記とされる作品があるため注意してほしい。
以上のとおりで太中(文アル)と同表記される事も有る。
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文スト【腐】 太宰治(文豪ストレイドッグス) 中原中也(文豪ストレイドッグス)