概要
『機動警察パトレイバー』に登場するレイバーの内の一機種。
土木作業用レイバーとしては非常に汎用性が高い機種。
注)「機動警察パトレイバー」はメディアミックス作品の為、作中での描写、設定資料全集、ムック、雑誌によって設定の相違点が非常に多い事にご注意下さい。
データ
機体名 | ブルドッグ |
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制式名称 | 菱井HL-97 |
開発メーカー | 菱井インダストリー |
全高 | 6.21m |
全幅 | 4.96m |
全装備重量 | 8.21トン |
最大起重 | 4.20t |
最小回転半径 | 6.20m |
装甲材質 | FRP、アルミニウム |
装備 | ウォータープルーフキット、他多数のオプションキット |
主な乗員 | 作業員 |
機体について
四菱グループ菱井インダストリー製造、1997年に製造販売された汎用レイバーである。
制式名称(型式番号)は<菱井HL-97>もしくは<ブルドッグH09>。
機体名は「ブルドッグ」。しかし「ブルドッグ」「ブルドック」の両記載が資料集・台本全体に渡って混在している。
菱井インダストリーはタイラント2000の記録的な成功によって、レイバー市場シェアを篠原重工から奪還した。しかし、タイラントはパワーと整備性こそ発売当時としては優れていたものの、巨体故に都市部、湾岸部での運用には制限があった。そこでバビロンプロジェクトの作業現場である市街地、水中・地下の閉所で使用されることが前提として新機種が開発されることになった。
小型で高出力、小回りと汎用性をさらに推し進めた次世代機が、水陸両用の汎用作業レイバー「ブルドッグ」である。
機体形状は乗用車のボンネットのような胴体部、ブチ穴が開いたがに股ぎみのどっしりとした短い脚部、全高の半分近くに匹敵する長い前腕に三本指。
コックピットは四菱グループの航空機の技術を転用したクリアキャノピーで、広い視界を確保している。これは同時期に開発された自衛隊の97式と類似点が見られる。
特徴は豊富なオプション装備が用意されていること。旧機種であるタイラントのオプション装備をもそのまま使用可能。腕は精密作業腕やリフト等の用途に合わせて複数用意されている。
無改造でも脚部までの浅深度の水中行動が可能で、ウォータープルーフキットを使用することにより深度5~10mでの水中作業も可能となる。
同時期の他メーカーに比べて比較的安価でありながら上記の優れた汎用性を示し、バビロンプロジェクトの各工区で多数使用されることになったベストセラーマシン。
劇中における描写
ほぼ全媒体の全編に渡って登場し、モブ背景だけでなく敵味方としても起用されている。
土木作業、空港での荷物運搬、暴走、テロ、犯人逮捕と地味だが多彩な活躍をしている。
バリエーション
スーパーブルドッグ
テロリストが脚部を違法改造した機体。人間と獣の脚をMIXしたような形状で、作業用とは比較にならない尋常ではない機動力を発揮する。
接近戦ではイングラムを翻弄し、寄せ付けなかった。
余談
出渕裕デザインのためか某機動戦士の某水泳部に意匠やシルエットが少し似ている。